内向型、直感型、思考型、計画型、自己主張型な建築家（INTJ-A）タイプ。
秩序-中庸。分析や理論的な思考を持ちながらも、主のためであれば、汚れ仕事も構わず引き受ける職人気質。

積極的に他者と交流を図る性格ではなく、表の世界で行っている高校でも友人はほぼいない。
普段は学校が終わればすぐに深京都へ赴き、パトロール――もとい、皇華探しを続けているという。

一方で、利害関係が一致するとなれば、今までの事は水に流し協力することも厭わない柔軟さも持ち合わせている。
全ては主である皇華救出のため……。協力をしてくれているUGNや都築京香からの任務も積極的に受け付けている。

小さなころから和無田家に仕えるものとして、文月の子供たちはチルドレンとして訓練をさせられる。
そんな中でも、枢斗は同年代と比べて群を抜いて才能があった。特にレネゲイドを用いた肉体のコントロール技術についてだ。
エグザイルシンドロームであることを踏まえても天才的な技術を見込まれて、次期党首の皇華の付き人に命じられるくらいだ。

10年以上の稽古を送り続けた今となっては、その肉体は至高の領域へと達しており、並大抵の大人ではかなうはずもない。
それどころではない。枢斗は呼吸や神経、微細な肉体動作をも完璧にコントロールしており、様々な事例をも解決するという。
さらには自身だけでなく、他者の肉体さえも強引に動かし、救出することが出来るという。

その鍛え抜かれた素手は最新技術の補佐もあり、鉄すら貫く“輝く右手”となりえる。
人の目には留まらない速度で放たれたその一撃は、受けきることも出来ずに相手の急所をえぐり取ることだろう。

幼き日々/When We Were Young

京都、嵐山。その地には古くから続くオーヴァード一族がいた。名を和無田家。
人知を超えた彼らはその力をもってして、日ノ本の国の治安を人知れず納めていた。
２１年前のレネゲイド拡散後はもちろんＵＧＮとも協力し、この国の安寧のために働いていた。

そんな和無田家に仕える文月家に生まれた天才こそが、文月枢斗その人であった。
生まれてからすぐにオーヴァードに覚醒した彼はそのたぐいまれなる力を発揮。
すぐさま将来の側近候補として、同い年出会った次期党首、和無田皇華と行動を共にする。

幼馴染として、親友として、将来の主として、――そして、思い人として。
枢斗は皇華と共に稽古や勉学、そして青春の日々を過ごしていた。

断絶/Snap

しかしながら、そんな平穏な日常は突然破壊された。3年前の夏の雨の日のことだ。
任務を終えた枢斗と皇華は帰宅をしようとしていた矢先、識別不明の謎のオーヴァードの襲撃を受ける。
任務後の疲労もあり、皇華は気絶。枢斗を圧倒したそのオーヴァード――義手の男は彼女を連れ深京都へと姿を消していった。

皇華の失踪はすぐさま本家やUGNにも伝えられ、何人ものエージェントが対応に当たった。
しかしながら、男の情報は何も分からず、本家も別の党首を立てるなど、皇華の捜索を諦める方針へと進んでいった。

知識の渇望/Thirst for Knowledge

唯一、皇華に仕えることの決まっていた枢斗だけはあきらめきれずに皇華の捜索を続けていた。
そんなある日、いつもの通り深京都を駆けていた彼の元へ“プランナー”都築京香が現れる。
自身も“義手の男”を探しているという彼女は、彼に一冊の本を手渡しながら協力を持ち掛けたのだった。
「さぁ、あなたの可能性を見せてください。文月　枢斗。それこそが、この世界において力であり、自由なのです」

新たな力とパトロンを手に入れた枢斗はＵＧＮに協力をしながらも、今日も一人、皇華の行方を捜しているという。