容姿・経歴・その他メモ

昔から、時計が好きだった。
時を刻み続ける。ゆっくりでも早くもなく、一定のリズムで世界の音楽を奏でている。
そんな静かで、穏やかな世界を彼は愛していた。
彼の生まれは至って普通の家庭だった。両親祖父母に囲まれて幸せに愛されて育った。
そして、彼を最も愛していたのは、たった一人の姉だった。
勉強を教えてくれたり、音楽について話したりしていた。姉はピアノがとても上手くて、そんな姉が弾く曲の中でも「カノン」と「月光」が彼のお気に入りだった。
しかしながら彼に楽器の才能はてんでなく、そんな彼を姉は「なら私の演奏をずっと隣で聴かせてあげる！」と励ましたりしていた。
時計を好きになったのもそんな姉の影響だった。
「人によって流れる時間は違う。みんなみんな、違う世界を生きている。でも、時計はそんなバラバラの世界を繋ぎ止めている橋渡しなのよ」
「そして、私達は時計の時間を見て、一秒一秒に込められた意味を知る。」
その言葉の意味を聞き返す機会は訪れることは無かった。
ある日の帰り道、姉と一緒に家に帰る道すがら、暴れているジャームとオーバードの戦闘に巻き込まれ、二人とも命を落としてしまう。しかし幸か不幸か、姉はその瞬間にオーバードに覚醒し、暴れているジャームの打倒に成功。そして初の戦闘でボロボロになってしまった姉は最後の力を振り絞り【アクアウィターエ】を使用。弟を蘇生する。しかしその力の行使の代償に、日常に変える術を失ってしまう。
後に残されたものは、人が生きてられるとは信じられないほどの大量の血痕と無傷の自分の身体。そして彼女が大事にしていた腕時計のみであった。
現場検証に派遣された谷修成のコネもあり、UGNを紹介されたとき、彼にもオーバードの素質があることが発見される。おそらくソラリスと目される姉の影響を受けたからではないかと推測されるが真偽は不明。
彼はジャーム化してしまい、自分の前から去って行ってしまった姉を探し求めて活動を開始する。左腕から鳴り響く一定の音楽を傍らに置きながら。

セッション履歴