一時期同じ部署で働いていた同僚。
嫉妬や羨望から”顔だけの女”、”その容姿を使っているから昇進している”などと噂されている中、彼は気にすることなく普通に接して、純粋に杏純自身の能力を認めてくれた。下心なく接してくれる男性が少なかったこともあり、杏純にとって彼は特別な存在だったのだ。
そんなこともあってか、知り合ってすぐに意気投合。お互い異動になった後もずっと友人として個人的に仲良くしていた。
しかし、ある時、彼はジャームが関係した事件に巻き込まれて死亡してしまう。
目の前で蹂躙され、殺される彼を前にしながら自分は何もできなかった。
許せなかった。守りたかった。彼を失いたくなかった。だって大切な友人だったのに。
どうして私には彼を守る力がないのだろう…そんな悔しさと護りたいという強い気持ちがきっかけだったのだろう。

上記の事件を収束させようとやってきたのがUGNの職員であった。
そのままUGNに保護され、そこで訓練を受けた。
刑事としての仕事を優先したいという気持ちがあったので、職員にはならずイリーガルに。
仕事の合間を縫いながらもなるべく多くの時間をUGNへの協力にあてたいと思って、活動している。

伊豫香理耶(いよかりや)は杏純の元相棒。杏純にとっては一番気が合う相棒だったし、彼女といる時間が一番気楽に過ごせるなと思っている。
香理耶は行動派で肉体派なので杏純とは真逆の性質ではあるが、真逆であるがゆえに2人は気が合ったのかもしれない。
相棒関係は異動によって解消されてしまったが、また機会があれば彼女の相棒になりたいと杏純は思っている。
杏純は香理耶のことを信頼できるパートナーであり大好きな友人だと思っているし、香理耶も杏純のことを気の置けない友人だと思っている。休日に2人で温泉旅行にいくくらいには仲が良い。
しかし香理耶は杏純がオーヴァードになったことは知らない。そのため一時期を境に忙しそうにしている杏純のことを心配しているのかもしれない。