容姿・経歴・その他メモ

どさり。乱雑に床へ投げ出されたそれはいびつな形をしていた。しかしそれは人だとハッキリ認識できた。
泣き声をあげてもがくそれは赤ん坊だった。そんな赤ん坊を一人の子供が抱き上げて、か細い声で歌を聴かせた。
涙のように青く透き通った子供の目は泣いていた。赤ん坊を抱いたまま、来た道を戻った子供の眼前には、こと切れた赤ん坊たちの身体と、今にも消えてしまいそうな息を紡いでいる赤ん坊たちがいた。
子供はただただ「ごめんね」と繰り返し泣きじゃくっていた。


人間への復讐を目的に産み落とされた子。親たちの望んだ個体であった冬兎は生かされてこそいたが、人への恐怖心や憎悪を抱かせるためにと劣悪な環境で不当な仕打ちを受け育てられていた。親は更なる子を求め続けたが望んだ個体はなかなか生まれず。そんな「望まれなかった」子たちは冬兎の元へ放り投げられていった。冬兎は捨てられた子たちが自分の兄弟であることを理解して世話をし、全員を看取っている。

そんな生活を送っていた中でFHが放ったジャームが起こした殺傷事件に巻き込まれる。両親はジャームに殺害され、冬兎もその爪に引き裂かれて殺されるはずであった。が、冬兎の傷から流れた血液が反撃。生き残ったのだった。
これを見ていたFHエージェントに保護(？)され、現在はFHチルドレンとして言われたことをただただこなす日々を送っている。
保護された際に強化実験を受け、見事それにも適合している。

先述の生活が続いていた冬兎は親の目論見通り、人間への強い恐怖と不信を根付かせてしまっている。
また「兄弟たちを弔うため」に悪食を繰り返している。

コードネームの「フュノニバリズム」は葬儀(Funeral)とカニバリズムを掛け合わせたものである。

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