「我々が気になるのかい? ……ふふ、我々のようなゴミカスにご執心になるほど、それはもう運命に選ばれし強者サマは御ヒマなのだろうね!」
「あぁ、気を悪くしたかい? 悪いねぇ、なにぶんルサンチマンの集合無意識から生まれたレネビなもので。我々程度のゴミカスにイラッとしてくれたなら何よりだよ」
「改めまして、｜“後ろから掴む腕”《ルサンチマン》こと｜月暈《つきかさ》だ。ゴミカスへの情けに、せめて後ろ髪くらい引っ掴ませてくれたまえよ?」

概要

　自分より秀でた者の足を引っ張り、引き摺り下ろしたい。強者に挑む弱者の方こそ、応援し支援したい。そんな負の感情……ルサンチマンの集合無意識から生まれた性悪レネビ。はるか太古から存在こそしていたが、確固たる個としての存在を獲得したのはSNSに嫉妬と憎悪が蓄積するようになってからだったりする。
　その出自に劣らず、とにかく強い者、秀でた者、恵まれた者が大嫌い。逆に、たとえ相対的にではあっても弱い立場の者には判官贔屓とばかりに肩入れするきらいがあり、自他共に「どちらかといえばFH側の気質」と認められている。UGNに与している理由も、様々な要因で苦しい立場を強いられていることに対する判官贔屓から。
　観察対象である筈の人の営み、特に興味深いであろう秀でた個体のそれを妨げることが多い性質から、他のRBとの折り合いは悪く、ひどい時には殺意を以て追い回されることも度々。自らも、往々にして強い力を得ている同胞にルサンチマンを燃やすことも多々あり、そんな自身の存在意義に疑問を抱かずにいられないでいる。
　趣味は嫉妬の対象に対するウザ絡みで、立場上対立さえしていれば平気でラインをぶち抜く。そういう意味でもFHらしい気質をしており、買っているヘイトは数知れない。

能力解説

｜月の暈《ムーン・キャンサー》

　因子を用いて領域内を支配する他のオルクスシンドロームとは異なり、領域内の情報密度を極限まで希釈・簡易化してしまう｢反オルクス｣とでもいうべき能力。認知すべき事象も伝達すべき情報も削ぎ落とされ切った結果、内部に存在する全てに対していかなる情報も認知・伝達されないため、行動に移すことが困難、ないし不可能になる。
　とはいえ、たとえ一時的にでもそんな大逸れたことをするのだから負担はバカにならない。普段はその片鱗で妨害する程度にとどめ、いざという時でも一度に3度以上は使用できず持続させることも難しい。そのため普段のスペックはオーヴァードとしての最低レベルでしかなく、能力自体も、お世辞にも自衛にさえ耐え得ると言えないことから、オーヴァードやRBの殆どが嫉み怨みの対象となってしまう。
　しかし、万が一の時の“お守り”としては人員一名分を割いて釣り銭が出るほどに優秀であり、上層部に重用され、能力も他のソラリスとは一線を画すこともあって彼のために動かされる人員も少なくない。戦略的には極めて重要な駒の一つという意味では、彼自身も十二分に嫉妬されるべき強者である。

エフェクト演出

セッション履歴