オーヴァードの両親の間に生まれた子。先天的なオーヴァードであるが、ちょうどレネゲイドウイルスがばら撒かれた事件と同時期に、オーヴァードとなってしまった両親から生まれたのが原因とされる。
単純に第一子として生まれたため待ち望まれていたのだが、両親がUGNに所属してからは話が変わる。優秀なノイマンシンドロームを持つものとして、最初は技術畑として、ゆくゆくは支部長やその上に……と、子に期待を乗せた両親の駒として生きることを望まれる。
ただし、ノイマンシンドロームを駒として扱うなど、土台無理な話に過ぎなかったのだが。

その真面目さを評価はしているが、自身の能力と比較してどうにも憐憫も覚えてしまう。彼も、もっと優秀に働く脳があればそのような地位にとどまることもなかったであろうに、と。
そうやって、無意識に人を見下してしまう悪癖は自覚しており、表出させないように努めている。

殆どノイマンシンドロームのピュアブリードと変わらないのだが、ほんの少し混じったオルクスシンドロームによって、その汎用性が向上している。
多少なりとも、オルクスシンドロームでしか出来ないことができるというのは、優秀さに拍車をかけるものだ、と、彼女はそう考えている。