パーソナルデータ

年齢：18歳　誕生日：2001年5月8日　性別：女
身長：165cm　体重：53kg　髪：黒　瞳：茶
星座：牡牛座　血液型：A型　干支：辛巳
出身地：不明　職業：高校生

キャラクター概要

　高めに括ったポニーテールと快活な笑顔が印象的な少女。N市の国際環境情報大学付属高校に通う高校3年生で、現在の年齢は18歳。UGN本部に所属するUGNチルドレン。
　

能力

シンドローム

　ノイマン／オルクス／モルフェウスのトライブリード。チルドレンであることからも明らかなように、覚醒してからしばらくの間はノイマン／オルクスのクロスブリードだったが、後天的にトライブリードになった。
　ノイマンシンドロームの能力により、自分の身体をあたかも｜操り人形《マリオネット》が自分で自分の糸を操るかのようにして思考で完全に制御することが出来る。その上で、オルクスシンドロームの因子を埋め込んだ刀を、因子を埋め込んだ物体にのみ触れることが出来る見えない手で持つことで、三本以上の刀を用いて戦う。基本は四本の刀で戦うが、侵蝕率が上がり、エフェクトの出力が上昇すると五本の刀を同時に振るえるようになる。侵蝕率が上がるところまで上がり切った場合、最大七本までは刀を扱うことが出来そうだと考えているが、ジャーム化の危険を冒してまでそれをするつもりはない。
　クロスブリードだったころは、刀を複数持つことにより、足りない攻撃力を何とか補おうとしていたが、一方で複数の武器を扱う弊害から敵に攻撃を見切られやすいという欠点があった。モルフェウスシンドロームに覚醒してからはこれをモルフェウスの能力で武器を改造することで補い、その上で攻撃力もさらに向上させられるようになりつつある。しかし、エフェクトに頼らない基礎の戦闘力は依然としてやや低いままであり、実はそのことを少しだけ気にしている。

Dロイス：｜達人《アデプト》：《コントロールソート》

　このDロイスはノイマンシンドロームを持つキャラクターしか取得できない。
　このDロイスを取得した際、任意のエフェクトひとつを指定すること。君は、そのエフェクトを用いた戦闘の達人だ。
　君がこのDロイスで選択したエフェクトを組み合わせた命中判定のダイスを+2個、攻撃力を+5する。ただし、選択したエフェクトは侵蝕値を+2する。
　GMが許可すれば、プリプレイで選択するエフェクトを変更してもよい。
　君が、血のにじむような鍛錬により、《コントロールソート》を高い水準で扱うことができるようになったことを表すDロイス。　　
　その結果として、君は通常通り武芸により肉体を鍛えることができない。一般人と同じ土俵であれば、君は「技の冴えはあるが心技体のうち体がやや伴っていない、少々中途半端で実力にムラのある剣士」と言えるだろう。
　しかし、｜一度《ひとたび》エフェクトを絡めた戦闘となれば話が変わる。もっと鋭く、もっと深く、思考を、精神を研ぎ澄ませていくことで、君の身体はどんどんと思い通りに動くようになっていく。

ライフパス

出自：名家の生まれ

　君は、本家の直系ではないものの、上杉謙信の子孫とされる家で生まれた、らしい。生まれて間もない頃に自分以外の家族がガス爆発の事故で死に、UGNに拾われた。そのため、実際のところはわからないが、遺品として残された刀を見る限りどうやらそれは正しいようだ。その刀はただの武器としても相当な業物だったが、同時に特定のレネゲイドに反応して遣い手を助ける機能があるようだった。ひょっとしたら、かつてこの刀を振るっていたであろう君の先祖も、実はオーヴァードだったりしたのだろうか。
　一方で、この刀は長いこと君には扱えず、UGN日本支部の本部に預けている状態だった。鍛錬を繰り返し、数ヶ月に一度は様子を見に行っていたものの、一向にただ振ることすらできなかった。
　そんな状況が一変したのは数か月前のこと。とある事件をきっかけに、今まで持ち上げることすらやっとだったはずの刀が、まるで元々自身の体の一部であったかのように扱えるようになった。きっと、これは「彼」が力を貸してくれたに違いない。君は根拠も無くそう感じた。

経験：仲間の死

　2年前、君が所属していた支部は君一人を残して壊滅した。
　きっかけは凄惨な、しかしこれまで何度も解決してきたのと変わらない、オーヴァードによる連続無差別殺人事件だった。事件発生当時、ある任務でN市支部へと出向していた君は事件のことを知り、心配に思いつつも任務を離れられずにいた。普段であれば、支部の皆を信頼してある程度楽観視できたかもしれないが、この時に限って君は酷い胸騒ぎを覚えた。
　任務を終え、急いで支部に戻る。ようやくたどり着いた支部で、君の目に飛び込んできたのは見慣れたはずのその場所の変わり果てた姿だった。そしてその中に彼も居た。チルドレンとして共に任務をこなしてきた彼。君よりもずっと優秀だったはずの彼。君もUGNチルドレンである以上、大事な人との理不尽な別れは初めてではなかった。それでも彼だけはずっと自分の隣にいてくれるものだと、無意識にそう信じ切っていた。
　しかし現実というのはいつだって非情だ。支部内と同じ赤色に染まった彼は、君に手を伸ばしながら君の名を呼ぶと、君の目の前でこと切れた。
　数か月前、N市にてあの日支部を壊滅させたレネゲイドビーイング「ザグレウス」を打ち倒すことに成功した君は、ようやく彼の死を受け入れることができた。
　前に進む覚悟はできた。背中も押してもらった。だから、君は必ず生きて帰ってこなくてはいけない。それが、どんなに厳しい任務からだったとしても。

邂逅：同行者／玉野椿

　彼女とは何度か任務を共にしたことがある。
　彼女やその相方の高崎隼人の1歳年下のチルドレンである君は、2年前に死んだ彼と共に、彼らの後輩としてたくさんのことを教わった。
　彼が死んだとき、そのことを真っ先に聞きつけ、共に悲しんでくれたのも彼女だった。彼女は君よりもむしろ、彼女と戦い方のよく似た彼の方に目をかけていたようだったから、そのせいもあるかもしれない。それでも君は彼女との会話に確かに救われた。
　そんな彼女の立場も昨年の間に立て続けに起こった大きな事件によって大きく変化した。そして、2年前の因縁に蹴りをつけた君も同様に。

覚醒：生誕

　君は生まれた時からレネゲイドウイルスに感染していた生粋のオーヴァードだ。これはUGNに拾われてから何度も受けさせられた検査から明らかなことらしい。
　また、君の家に伝わっていた特殊な刀と、そのルーツが現在でも最も知名度のある戦国武将の一人にあることから、君の家系は数少ない「20年前の変化以前からレネゲイドウイルスの力を連綿と受け継ぎ続けてきた家系」なのかもしれない。
　一方で、これが正しいとすると一つの疑問が残る。君の両親のどちらか、あるいは両方がオーヴァードだったとして、彼らは何故君を残して死んでしまったのだろうか。赤ん坊だった君が取り残されていた事故現場は凄惨な状況であり、君の両親の遺体はほとんど原形をとどめていなかったらしい。しかし、もし彼らのどちらかがオーヴァードだったなら、そんな事故からでも生き残ることが可能だったのではないか。
　勿論、隔世遺伝ということはあり得るため、ひょっとしたら君の両親はそのどちらもオーヴァードではなかったのかもしれない。あるいは、レネゲイドに関連する品を家宝としていても、それを扱う方法は長いこと失われており、20年前の変化をきっかけに偶然君が家宝を扱える可能性のあるオーヴァードとして生を受けたのかもしれない。事故の際の爆発が凄まじく、オーヴァードといえど生き残ることはできなかった可能性も、小さい可能性ではあるがあるだろう。
　しかし、もしそうでなかったとしたら。もし、君たちを襲ったガス爆発がただの事故ではなかったとしたら。そして、大量破壊兵器等の大火力を除き、オーヴァードを殺せるのは原則としてオーヴァードだけである。
　最も、この推測が正しいとしたなら今度は当然の帰結として別の疑問が浮かんでしまう。それはすなわち、何故君だけが連れ去られもせずに見逃され、生き残ったのかという疑問だ。
　いずれにせよ、君の誕生と君の両親の死には未だ大きな謎が隠されているのかもしれない。――君自身も知らぬままに。

衝動：闘争

　闘争はレネゲイドが根源的に持つ欲求のひとつである進化と淘汰の影響であるとされている衝動である。レネゲイドは 他のレネゲイドと接触し、その影響を取り込み、より強固で優れたレネゲイドに進化することを求めているという説がある。その手段としてレネゲイドは他者に対して強い敵意を煽り、激しい闘争を求める。
　それゆえに、闘争の衝動を持つオーヴァードの多くは訓練や戦闘を好む傾向にある。もともと闘争に対して忌避感を持たないものにこの衝動が表われるのか、この衝動が表れたために戦闘行為への忌避感が失われたのかははっきりとしていないが、(オーヴァードとして覚醒する前から) UGNの戦闘部隊に配属されているオーヴァードの多くは闘争や 破壊といった戦闘に向いた衝動を持っているようだ。もっとも、そういったメンバーが衝動に流されて逆に危険なのではないかという指摘もある。

関係

桜庭伊織

　2年前の事件で死んだD市支部員の一人であり、UGNチルドレンとして共に育ってきた仲間であり、かけがえのない友人。先日N市で起きた事件により、克服されつつあるものの、菜々子にとっての最大級のトラウマ。
　同年代のチルドレンの中では最も仲が良かった同い年の男の子。第一印象ではきれいな子。初めて出会ったのは初任務のときで、当時は二人とも12歳だった。その後、D市支部に配属されると、共にカヴァーを中学生として、同じ中学校に通うようにもなる。庵の方がどちらかと言えば大人びた性格だったので、菜々子の方が伊織を振り回すことが多かった。
　その別れがあまりにも唐突で、しかも凄惨なものだったことで菜々子の中で彼との思い出はあまり思い出したくない記憶になってしまっていた。しかしそれも「アリアドネの糸」以降は薄れてきており、会話の中で彼の名前を出すことも増えてきている。

玉野椿

　一つ年上の先輩チルドレンだが、UGNチルドレンとしてはほぼ同期にあたる。菜々子の中では今でも尊敬する先輩であり、また、桜庭伊織のレネゲイドコントロールの師匠でもある。
　同期のチルドレンの中でも極めて優秀だったことから、昨年までは特定の支部に配属されるのではなく様々な支部で臨時の補強要員として活躍していたため、D市支部でも伊織と共に何度か任務を共にしたことがある。
　桜庭伊織が命を落として以降も何度か顔を合わせていたが、彼女自身が他人の感情の機微に疎い不器用な性格であったこともあり、上手く菜々子を慰められないことに煩悶していたらしい。チルドレンの教官となってからは顔を合わせることも減ってしまったため、菜々子のことは気にかけつつもそれを伝える機会を逸していた。
　「アリアドネの糸」以降に一度顔を合わせた時は、丸くなった性格に菜々子からも驚かれたらしい。

高崎隼人

　玉野椿と同い年の、同じく菜々子にとっては先輩チルドレン。チルドレンになったのがやや遅いため、いつUGNチルドレンになったかという面では後輩ともいえるが、訓練の開始時期等諸々含めて菜々子は先輩だと思っている。また、師匠というほどではないが、最初に刀のあつかいを学んだのは彼との訓練を通してである。
　本人の不真面目な性格が災いしてか、菜々子からはやや煙たがられている様子。一方で任務になった時の真剣さについては認められており、もう少ししゃんとすればいいのにとも思われている。

ザグレウス

　2年前、UGNのD市支部を壊滅させた謎のオーヴァード。菜々子にとっては桜庭伊織をはじめとするD市支部の仲間たちの仇である。2年前に菜々子が遭遇した際にはD市支部長であった冴島大翔の姿であったが、後に彼の死体が発見されたため、彼がザグレウスの正体というわけではないようだ。
　この2年間、菜々子はザグレウスへの復讐心を心の奥底で燻らせ続けていたが、先日彼が再び現れて起こした事件を解決した際には、その能力にある意味で感謝してもいる。たとえ本物の桜庭伊織ではなかったとしても、「彼」ともう一度話す機会を得られたのだから。

冴島大翔

　2年前に死んだD市支部の支部長。菜々子と伊織にエージェントとしてのイロハを叩き込んでくれた恩人。また、菜々子の剣術の第二の師匠でもあり、表の世界で剣道に触れるきっかけを作ってくれた人。
　最後に目にした姿がザグレウスが化けていたものだったため、現在は若干複雑な感情を向ける相手になってしまっていた。それもザグレウスを倒したことで解消されつつある。

常世泰輔

　UGN・N市支部の前支部長。半年ほど前にとあるジャームとの戦いで殉職している。彼もまた、菜々子にとっては自身が最も辛かった時期を乗り越える手助けをしてくれた恩人。

三十木継名

　常世の代わりとして今年の頭から新任でN市支部の支部長になった男。覚醒したばかりにも関わらず、妙にエフェクトの扱いが熟れていたり、事務処理能力も高いなど、前支部長に負けず劣らず有能なはずなのだが、何故か自己評価が非常に低く、菜々子にとってはやや苦手なタイプ。最低限、支部長を辞めたいと事あるごとにボヤくのはやめてほしいと思っている。
　一方で、本来であれば「巻き込まれた側」であったはずの彼の順応性と、前述の能力の高さを認めてもおり、心の底では信頼を寄せ始めている。

ウワバミ

　経歴も本名も一切が不明。自己申告では高校生のはずだが、N市内の高校には通っていないらしい。以前は日本支部直属のエージェントだったようだが先の事件以降にN市支部に配属されてきた。時々茶会に誘ってくる。
　コードネームに相応しく、話しかけても胡乱なことしか口にしないため、やはりやや苦手なタイプ。「普通」であることに強い嫌悪感を示している様子がある事など、抱えている闇の大きさが垣間見えることもあり、ただ苦手というよりはどちらかというと怖がっているのかもしれない。

来栖川鳴紗

　先の事件で関わりを持つことになった、N市公立高校に通うUGNイリーガル。ウロボロスという最近になって確認され始めた珍しいシンドロームを発祥している。事件以降、街で見かければ話しかけるようになったため、菜々子の方はもうすでに友人だと思っているが、向こうからどう思われているかは不明。他の親しい友人同様下の名前で呼んでいる。

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