元々はどこかの大陸の古代文明の神だという。その都市で行われた祭事にて生贄の青年に入り込んだ神がレネゲイドビーイングとして活動をしている。生贄の青年の自我は祭事を行った後になくなっている。現人神として彼は丁重にもてなされ、民を指導し、国の衰退を見た。それを見届けた彼は固有結界を用いて根城（不可視の領域）を創り出し、5000年ほどの長い休眠に入っていた。
　10年ほど前、彼の下を都築京香が訪れ彼をゼノスに引き入れようとした。彼は俗にいう"遺産"を休眠前に多数創り出し、根城内に所持していたためそれの調査に都築京香が直々に出向いたのである。
　穏便な話し合い（という名の激しい戦闘）の末彼は好奇心から外の世界に出ることにする。初めて見る機械や技術に驚くも、適応は早く今では1人で買い物にも行ける。オンラインショッピングもなんのその。また、新居を日本に移し、高層マンションの屋上に住んでいる。根城もN市の地下に移したのだとか。

「ふむ……"プランナー"とやらが来た時は些か気が立ったがこの世界も中々に面白い。」

「我の『過去の栄華』を知りたいと？良い、不敬には当らん。話そう。」
「我は神代に人に寄り添ったモノ。我はこの国の言葉でいう現人神である。国で一番美しく聡明で、純血を保った者の身体を借り、今日まで存在している。」
「我の国は美しかった。民達は、晴れた日は農業や政に勤しみ、雨の日はその恵みに祈りを捧げた。成人は働くことに精を出し、子はそれを見ながら学びに精を出した。穏やかで、善き国であった。」
「我は民達の為に在り、民達もまた我の為に在った。それが国というものであったが…」
「……人が神を捨てた時代が来た。神を捨てた国に我が在る意は無く、我は塚にて休むことにした。」
「沢山のものを視て、聴いて、言を執った。あまりにも永い間、我は人に寄り添いすぎた。」
「この様なものだ。『過去の栄華』は。」

REISAI - 失楽園ダイブ

アッシュール（Ashur）：都市の守護神
メラム（Melammu）：神々を包み込み、見た者に畏怖と尊敬の念を抱かせる後光的さむしんぐ
プルツ（Puluhtu）：神を畏れる者
アマツ（Amatu）：言葉
キラツ（Qillatu）：罪