彼女は所属支部を持っておらず、フリーに等しい存在である。
彼女の役目上、単独行動が前提であるのもそうなのだが、それ以上に彼女がUGNに身を置く理由がただ一つだからである。
それは"デーモンクリエイター"をこの手で抹殺すること。それだけだ。

彼女は元々裕福な家の出身であり、不自由のない幼少期を送っていたが、
父の経営する会社が倒産し、膨大な借金を抱えた末に一家は離散。
父は失意のままこの世を去り、残されたのは借金だけになってしまった。
そのような中、１人の人間が彼女に手を差し出した。"デーモンクリエイター"である。

"デーモンクリエイター"は彼女の持つ能力に目を付け、"複製"する実験を行った。
しかし実験の過程でオリジナルは死亡し、数多くある"サンプル"の中で唯一生き残った彼女は、オリジナルの記憶及び同じ名を与えられた。
その実力をめきめきと伸ばし、「"デーモンクリエイター"最大の成功例」とも噂されていた。
彼女も"デーモンクリエイター"の期待に応えるべく、様々な任務をこなしてきた。
しかし、任務をこなすにつれて少しずつ自分のやっていることに違和感を覚え始めてきた。
これでいいのか、と。


その違和感が確信になる前に、彼女はお払い箱となった。


それ以降、彼女は"デーモンクリエイター"を討つことだけを目的に生きてきた。
美子が笑顔以外の表情を見せないのは、自分はあくまでも"作り物"の存在だと思っているからである。
"デーモンクリエイター"の真なる目的はわからない。でも、やっていることは許容出来るものではない。
故に彼女は単独行動を望む。
他に誰も巻き込みたくはないから。あくまでも彼女の意志ひとつだけで、"標的"を撃ち抜くために。

↑だと思ってたけど、特にそんなことはなかったぜ！

上記は全て偽りの記憶であり、彼女の過去は不明のままである。
唯一確定しているのは、美子が複製体だということだけ。オリジナルは生死も含めて全てが不明である。

目標を失いどうしたものかと考えていた矢先、とある人物から世界を回り、"ヤツ"の残した負の遺産を全て抹消しないかと提案を受け、それに乗ることに。
美子は世界を周り続ける。全てを片付けるその日まで。