容姿・経歴・その他メモ

19世紀のイギリスに生を受けた、近代魔術界の重鎮。
数々の魔術結社を渡り歩いては壊滅させ、知識と真理とを追い求めてきた生粋の魔術師。
「世界最大悪人」「堕落の魔王」「終末の獣」の異名を持つ危険人物でも在る。
しかし、突き詰めれば彼が求めるのは世界の真理のみ。
数々の悪行や風評はその過程で生み出されただけのものであり、彼自身に悪を為し世界を壊す意思はない。
太古より世界に潜む神々の因子を受けて神話生物と為った現在の彼は、現在は東京都内のとある書店に身を寄せている。
一見普通の大衆書店、しかしその実は狂気はびこる世界の裏側を駆ける秘密組織UGNの拠点のひとつだ。
『閉架司(ライブラリアン)』大扉 めくるが治める豊島区統括支部池袋本部、その地下空間に存在する知恵の海『閉架書庫』に於いて、彼は自信の智識を提供することを条件に書生として居座っている。

彼は魔術を通して世界の真理を求めてはいても、狂気を愛するわけでも邪なる神を奉じているわけでもない。
自身の命の許す限り、器たる身が邪神の因子に埋め尽くされるまでの限られた時間で、彼は自らの欲する真理を――世界の法を追い求め続ける。
1903年、クロウリーは当時の妻に憑依した超人間的存在「守護天使エイワス」より託宣を受け、『法の書』を書き記した。
守護天使エイワスについて、クロウリーは多くを語らない。
それは黙秘ではなく、未だ彼も探究の途中であるというだけなのだ。
彼にとってエイワスは自身に託宣を授ける守護天使、その正体が旧き神であろうとも旧き支配者であろうとも、あるいは外なる宇宙の神々であろうとも、彼は変わらず真理を求めるだけなのだから。
今の彼は『法の書』を持たず、彼は他の魔術書を持たず、狂気の魔術を用いない。
彼の内側に、記憶に、心に、彼の超次元的存在の声は残っているからだ。
内なる声に従い、彼は自身の力を魔術と称して行使する。
百余年前のあの日、彼のもとに現れた時と寸分違わぬ声で、エイワスはこう囁くのだ。
「汝の欲するところを為せ。それが『法』とならん」

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