“堕落の狐憑き”朧月 在留手
プレイヤー:トコリウト
「眠れないんだ。ずっと誰かの声が聞こえてる。」
「その声が俺のものなのか、そうじゃないのか。俺は知りたい。」
トコリウト
- 年齢
- 18
- 性別
- 男
- 星座
- 天秤
- 身長
- 178
- 体重
- 平均より軽め
- 血液型
- B
- ワークス
- UGNチルドレンC
- カヴァー
- UGNチルドレン
- ブリード
- クロスブリード
- シンドローム
- ノイマン
- ブラックドッグ
- HP最大値
- 30
- 常備化ポイント
- +20=24
- 財産ポイント
- 2
- 行動値
- 8
- 戦闘移動
- 13
- 全力移動
- 26
経験点
- 消費
- +34
- 未使用
- 0
ライフパス
| 出自 | 月狐神社の影響なのか親戚とは自然と疎遠になった。 | |
|---|---|---|
| 親戚と疎遠 | ||
| 経験 | 支部を襲ったレネビを追い返した。 | |
| 大勝利 | ||
| 邂逅 | 月狐支部に所属している先輩。 | |
| 師匠 | ||
| 覚醒 | 侵蝕値 | 神は力をくれるだけ。 |
| 無知 | 15 | |
| 衝動 | 侵蝕値 | 大切なものが手中に収まるのなら、こうするのもしょうがないよな。 |
| 加虐 | 15 | |
| その他の修正 | 2 | ブラックマーケット+2 |
| 侵蝕率基本値 | 32 | |
能力値
| 肉体 | 2 | 感覚 | 1 | 精神 | 6 | 社会 | 1 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| シンドローム | 0+2 | シンドローム | 0+1 | シンドローム | 3+1 | シンドローム | 1+0 |
| ワークス | ワークス | ワークス | 1 | ワークス | |||
| 成長 | 0 | 成長 | 成長 | 1 | 成長 | ||
| その他修正 | その他修正 | その他修正 | その他修正 | ||||
| 白兵 | 射撃 | RC | 2 | 交渉 | |||
| 回避 | 1 | 知覚 | 意志 | 2 | 調達 | 1 | |
| 知識:医療 | 1 | 情報:UGN | 1 |
ロイス
| 関係 | 名前 | 感情(Posi/Nega) | 属性 | 状態 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Dロイス | 天才 | ― | 《天才》をLv1で取得 | ||||
| シナリオ | "戦いの果てにヒトを知る"タタカ | 好奇心 | / | 脅威 | 支部外へ出るきっかけになった。 | ||
| 師匠 | 暗灯 灰跡 | 信頼 | / | 嫌悪 | 月狐支部の先輩。後輩の面倒を見る変わり者。 | ||
| 後輩 | "半月弓の射手"月舘 切子 | 有為 | / | 劣等感 | 月狐支部の後輩。生真面目。何故かついてきた。 | ||
| ― | |||||||
| ― | |||||||
| ― | |||||||
エフェクト
| 種別 | 名称 | LV | タイミング | 技能 | 難易度 | 対象 | 射程 | 侵蝕値 | 制限 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| リザレクト | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 効果参照 | ― | |
| (LV)D点HP回復、侵蝕値上昇 | |||||||||
| ワーディング | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | シーン | 視界 | 0 | ― | |
| 非オーヴァードをエキストラ化 | |||||||||
| コンセントレイト:ノイマン | 2 | メジャーアクション | シンドローム | ― | ― | ― | 2 | ― | |
| クリティカル値を-LV(下限値7) | |||||||||
| コントロールソート1 | 1 | メジャーアクション | 効果参照 | 対決 | ― | 武器 | 2 | ― | |
| 組み合わせ。〈射撃〉で取得。【精神】で判定を行える。 | |||||||||
| 零距離射撃3 | 1 | メジャーアクション | 〈射撃〉 | 対決 | ― | 至近 | 2 | ― | |
| 組み合わせ。射撃攻撃D+Lv個。「射程:至近」に変更。同エンゲージ不可を同エンゲージ可にする。 | |||||||||
| ポルターガイスト | 1 | マイナーアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 4 | 100% | |
| 所持武器一つ選択。シーン間、自身の攻撃に攻撃力+「選択した武器の攻撃力」。選択武器は破壊される。 | |||||||||
| カウンター3 | 1 | リアクション | 〈白兵〉〈射撃〉 | 対決 | 単体 | 武器 | 4 | 80% | |
| 「タイミング:メジャー」組み合わせ可。「対象:単体」の攻撃にリアクション可。対決で敗北した側が受ける。未行動のみ使用可。行動済みになる。シナリオLv回。 | |||||||||
| 勝利の女神5 | 2 | オートアクション | ― | 自動成功 | 単体 | 視界 | 4 | 100% | |
| 対象の判定直後。達成値+[Lv×3]。ラウンド中1回。 | |||||||||
| 天才3 | 3 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 1D10 | Dロイス | |
| 自身の判定直後。達成値を+【精神】。シナリオLv回。 | |||||||||
| 生き字引 | 1 | メジャーアクション | 〈意志〉 | ― | 自身 | 至近 | 1 | ― | |
| 全ての〈情報:〉の代わりに使用。情報収集判定が可。情報収集の判定D+Lv個 | |||||||||
| ブラックマーケット3 | 2 | 常時 | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
| 常備化Pを+[Lv×10]。侵食率LB上昇無し。侵食率基本値+2。 | |||||||||
| 完全演技 | 1 | メジャーアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
| 個人の人格を細部に至るまで模倣する。誤認させるほど。〈知覚〉判定。 | |||||||||
| 構造看破 | 1 | メジャーアクション | ― | 自動成功 | 効果参照 | 至近 | ― | ― | |
| 人工物の構造を瞬時に解析できる。〈知識:〉判定。 | |||||||||
コンボ
| 武器 | 常備化 | 経験点 | 種別 | 技能 | 命中 | 攻撃力 | ガード 値 | 射程 | 解説 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ボルトアクションライフル | 10 | 射撃 | 〈射撃〉 | 0 | 8 | ー | 200m | マイナーで使用。メイプロ間、この武器の射撃攻撃の命中判定達成値を+5。同エンゲージの対象へは使用不可。 | |
| 両手剣 | 9 | 白兵 | 〈白兵〉 | −3 | 10 | 3 | 至近 | この武器を装備時、他武器の装備不可。 |
| 一般アイテム | 常備化 | 経験点 | 種別 | 技能 | 解説 |
|---|---|---|---|---|---|
| 携帯電話 | 0 | その他 | ― | ボロボロな携帯電話。バッテリーはいつもギリギリ。 | |
| ウェポンケース | 1 | その他 | ー | 武器、防具から一つ選択。選択した武器、防具はオートで装備可。 「ボルトアクションライフル」を選択。 | |
| 思い出の一品 | 2 | その他 | ー | 〈意志〉判定の達成値+1。 傷の多い黒狐のお面。耳には野狐と書かれたタグが付いている。 |
経験点計算
| 能力値 | 技能 | エフェクト | アイテム | メモリー | 使用総計 | 未使用| 10
| 5
| 149
| 0
| 0
| 164
| 0/164
| |
|---|
侵蝕率効果表
現在侵蝕率:
容姿・経歴・その他メモ
▼シナリオネタバレ無し▼
〈説明〉
月狐神社こと、月狐支部に所属しているUGNチルドレン。支部では邪険に扱われていた。
レネビの襲撃によって支部が半壊。唯一対抗できた人物となる。
その後、先輩の手引きもあり、後輩一人と共にレネビを追う形で支部外へとでた。
自分よりも他者を第一に動く。言動と行動が矛盾していたりする。
詰められると弱い。実はたい焼き一個で動くほど、たい焼きが好きだったりする。
わけあって寝不足気味。
〈好きなもの〉
チェス、たい焼き、余り物
〈嫌い、苦手なもの〉
急かす人、生真面な人、優しい人、神
〈その他メモ〉
誕生日9月23日
性格
諦観、謙遜、
セリフ集
「俺は朧月在留手。まぁ、好きに呼んで」
「……まぁ、俺でよければ?力は貸すよ。」
「たい焼きって皮肉だよなぁ、魚の形に焼かれて、腹にあんこ詰められてさ。んまい。」
「俺はいいよ別に。もう十分救われてる。」
「俺の他にも苦しんでるやつがいる。俺はそれを知ってるだけだ。」
「そういうやつらよりも先に俺が潰れたらダメだろ。」
「みんな自分のことで手一杯なんだよ。」
「今更掘り下げるもんなんて無い。」
「過去は過去の事。今には関係ないよ。」
「ここで俺が潰れたら周りが困るだろ。」
「彼らにとって、俺たちキツネは呪いそのものなのさ。」
「狐憑きは呪い。なら、自分で自分を呪い殺すのだって出来るだろ?」
▶︎月舘 切子に対して
「んーと、そろそろ慣れない?これ何回目?」(エスカレーター)
「いやぁ、月舘さんがいると戦闘面では楽できるからいいね。」
「俺じゃ彼女には敵わないよ。彼女、生真面目だしね。」
「え、やだ。俺より君の方が優秀じゃん。仕事早いし。」
関係
【月狐支部】
「神罰の地上代行者」を掲げて活動している支部。
元は代々伝わる狐持ちの神社であり、現在も神社としての役割は失っていない。
しきたりや掟、戦果に重きを置き、それらを計り神聖に近い順から天狐、空狐、気狐、野狐と位がつけられている。
天狐(席数あり)、空狐は単独で活動し、祭事にも参加する一方で気狐、野狐は気狐一人を筆頭に少数グループで活動する場合もある。主に雑用を担当。
しきたりや掟は当然のこと、戦果では数をこなすことが最もであり、差異がつけやすいのも戦果となる。
そして、最低数を超えなければ信仰心がないと判断され、神社のしきたりにのっとって罰を受けることになる。
所属している間は、基本的に名で呼ばれることはなく、漢一字の音読みに「〇〇の野狐」のようによばれる。
大半は拾い子である。
▶︎「野狐」
主に雑用をメインとしている。一番荒れている位といっても過言ではない。一刻でも早く位を上げたいものが多くおり、戦果の横取りや、潰しあい蹴落としあいなどが横行している。特に戦闘の出来ないもの、単体攻撃しか出来ない者に対してのあたりは強く、上の者も混ざり手ひどく扱われがち。
【暗灯 灰跡】
位に執着しない支部内で異質な人物。信仰に縛られ強制され過ぎている現状をあまりよくは思っておらず、どうにかしたいと思いつつも、これでも救われている者もいる中でただ動けずにいる。基本一人でいることの多いアルズの事を気にかけていて、支部内では出来るだけ行動を共にしてくれている。
"半月弓の射手"月舘 切子
「私、まだまだ成長できる。なら、頑張らないわけにはいかないの」
ストイックに己を高め、曲がったことを嫌う野狐の少女。昇級間違いなしと言われていたが、レネゲイドビーイング、タタカの襲来にて大敗。見識の狭さと実力不足を痛感した彼女は、タタカ追撃の任務に自ら志願する。優れた広域制圧能力を持つ反面、やや世間知らずで、気負い過ぎて空回ることもしばしば。一人でエスカレーターに乗れないのが最近の悩み。
過去
《無垢な子》
俺は月狐神社の血筋の子。
だから、月狐神社は幼い頃からの庭だった。
友人もいて、狭くて広い神社を
自由に駆け回っていたのを覚えている。
立ち入ってはいけないと言われたにも関わらず
臆する事なく踏み入れてはつまみ出され。
そんなどうしようもなくしょーもない日々を過ごしていた。
この日もそんな1日になる筈だった。
度胸試しと、立ち入ってはいけない部屋を
友人に止められるも、気にせず開けてみせる。
以前そこになかった筈のものがそこにいて。
あの日、自分はオーヴァートとなった。
ーーーーーーーー
《渡された狐面》
狐憑きとなったアルズは
面を渡され月狐神社のキツネとして生きる事になった。
我が強く、自身の意志で行動するアルズは
そこで叩き潰される事となる。
掟やしきたりを破るのは日常茶飯事だった。
たかがそんな事のために、誰かを当たり前のように捨て置く。
そんな事、出来る訳がなかった。
戦場では多くを倒す事を求められた。
が、自身の単体能力とは相性が悪く、
共に行動する彼らにやり方に合わせていては、
思うような戦果は上げられない。
あれから数年。位は一番下の野狐止まり。
素直に上がれるような状態ではなかった。
周囲からは血筋の面汚しだの、出来が悪いだの、
神への冒涜だの、散々言われるようになり
今まで共に過ごしていた友人もやがて
アルズの行動に巻き込まれたくないと離れていく。
それでも、自分の意志に従い同じキツネだからと
助けたこともあった。が、誰もがそれを否定し拒んだ。
やがて、彼らから距離を置くようになった俺は
自然と一人で過ごすようになっていった。
ーーーーーーーー
《理不尽への抵抗を》
繰り返される日々。
裏切りへの悲しみ、圧力に対する憎しみ
消されていく事の恐怖。従うことへの嫌悪。
しきたりや掟が嫌いだった。戦果の報告会が嫌いだった。そんな彼らが嫌いだった。
どうせ、従わなければ消されてしまうのなら
それが最後になろうとどうでもよかった。
ここは当たり前のように味方なんていなくなる。
ここは当たり前のようにキツネである事を強いられる。
ただその理不尽さに抵抗したかった。
間違っているとそう言いたかった。
ーーーーーーーー
《カイの気狐》
そんな考えとは裏腹に、変わらず日々は過ぎていく。
任務のため声をかけてきたのは変わり者で有名な
気狐「カイ」だった。
「初めまして、私はカイの気狐だ。」
「こうして君に私が声をかけたのは言わなくてもわかるね」
彼は手を差し出し、握手を求めるが
それを軽くあしらい
「任務だろ。別によろしくやる必要もない。」
「同行するだけだ。」
そう強気に返す。もう俺にとって、
最初の礼儀など良かろうが悪かろうが誰でも同じだった。
「うん、どうやら君が噂のザイの野狐で間違いないようだね。」
彼は表情を変える事はなく、一人で納得したように頷く。
噂。どうせ、碌でもない話を聞いてきたのだろう。
面汚しだの反抗的だのそんな事で知られているキツネは俺ぐらいだ。
大抵は枷で大人しくなるのだから。
それ目当てで来ているのなら、出る杭打ちに来たと言ったところか。
確かに噂付いた楯突くやつに枷を付けたらそら儲け物だろう。
慕うキツネも増え、お眼鏡にもかかるかもしれない。
「ふむ、まずはそうだね。私は君に強制するつもりはない。」
「現状の返事は良しとして見るけど、君に思うところがあるなら私との同行を断ってもらってもいい。」
「そう言って、信用を誘えるとでも?」
「ふむ、信用は後からついてくるものだよ。媚びてどうにかなるものでもない。」
「だから、私はこれ以上何も言わない。」
「君の率直な判断が欲しいからね。後に任せようじゃないか。」
彼の言い分はもっともだった。
だが、最もらしいが故に潔白である事を証明したいようにも見える。
いずれにせよ、そのうちボロは出る。
ここのキツネである以上、そして気狐であるなら、どんな手を使ってでも上を目指す。
忠実で欲深い信者である事には違いはないし、測る時間を割く必要もない。
それよりも先にやる事がある。
「早計はよくないが、君の邪魔をするつもりはないよ。」
「その計画とやらのついででいい。」
まるで思考を読んでいるかような物言いに、
嫌悪感を抱きつつもそれ以上会話をする事は無かった。
ーーーーーーーーー
《彼との日常》
それからというもの毎日のように彼は現れるようになった。
俺は彼から距離を置こうと神社内を転々とする。
が、いくら離れようと移動しようと、彼はいつのまにかそこにいる。
だからといってそこから声をかけるでもなく何かをするわけでもない。
こちらに気がつけば、手を振るぐらいだ。
腹立たしい。
居心地悪いといったらありゃしない。
変わり者である噂は本当のようだ。
彼の行動に対し次第に興味を引くようになる。
目的は?理由は?回る頭は彼の行動に疑念を抱いた。
が、どれもこれも今までの事柄から結び付くようなものはない。
彼は違う。ここにいるやつらとはずっとずっと違う存在だった。
「それで、何かあったかい?」
珍しく隣に来た得体のしれない彼から距離を取る。
が、彼は距離を詰めることも、表情を変えることもなく。
「焦らずゆっくりでいいさ。」
そう言った。
ーーーーーーー
《彼との任務》
同行すると言った以上、共に任務に出る事になる。
ここでは肩書きを変えるのに戦果が大きく関わった。
つまり、信者である彼らは否が応でも行動せざるを得ない。
ボロが出やすいのもここで、それを隠す必要がないのもここだ。
そこで何があろうと、任務遂行の為とまかり通る。
のに、彼は最低ノルマ以上を求めることはない上に、必ず出来ることの指示しかしなかった。
その上、壁にすることもなければ、おとりにすることも無く戦果を横領する事もない。
挙句の果てには、まんまと他ギツネに戦果を横取りされ、命令無視をした俺を気にも止めずかばう始末。
まるで、肩書きには興味がないその行動に。
「なぜ庇った。それに、あのキツネを止めれば良かっただろ。」
「何故そうしない。任務を理由にどうとでも出来るはずだ。」
俺は率直に聞いた。
「何故だろうね。強いていうのなら、私にとってそれはごく自然なもので、当たり前であるからかね。」
今の自分を否定されている気分だった。
ーーーーーー
《粗探しの答え》
あれからというもの俺は彼の粗探しを続けていた。
支部を潰すという計画はいつの間にやら頭の片隅に追いやられ、
あれだけ距離を取っていたにもかかわらず、彼といる時間は日に日に増えていく。
度々彼に声をかけるキツネを見かける。
慕っているのだろう。
「さて、どうだい。考えはまとまったかな。」
彼は白。何処までも白かった。
計画を押しやってまで、彼の動向を観察し続け、
ぼろが出ることもなければ、さもそれが当然であるかのように。
「……黒じゃないって事だけわかった。」
俺はそう不貞腐れたように返す。
今までの時間はいったいなんだったのだろうか。
「ふむ、それでじゅうぶん。」
「私自身潔白ではないと思っているし、人は時に魔が差すものだ。」
「君の疑う感覚は間違ってはいない。それが正しい選択になる事もある。」
「ただ、視野を広く持て。見えているそれだけが真実とは限らないものだ。」
彼はそう言うと懐から袋を取り出す。
「食べるかい?」そう差し出されたのはたい焼きだった。
任務で出たついでに買ってきたものらしい。
少し冷めていたが、久々に食べたそのたい焼きは
幼少期に抜け出して買ってもらったたい焼き同様
美味しかった。
ーーーーーーー
《友人の言伝》
「俺の噂は誰から聞いたんだ。小耳に挟んだ訳じゃないだろ。」
改めて俺は彼に聞く。
確かに噂なんて、歩いていれば簡単に聞くことは出来る。
なら、普通は俺じゃなくて他の弱そうな相手を拾うはずだ。
一対一を得意とする俺を拾う利点はない。
まぁ、いるとしたら、余程の自信家か、物好きか。
少なくとも、ハッキリと俺を探していたのは、彼だけだ。
「君の事は君の友人であった彼らから聞いたんだ。」
「彼らは君の事を心配しているようだった。」
「だから、私に頼んできたんだ。」
「もちろん、こうして話しているのは私の意思でだけどね」
彼に俺の事を話したのは、裏切っていった友人だった。
確かに思い返してみれば、噂を話す彼らの中に友人の姿は無い。
「と、これは口止めされていたものだが…」
「…あいつらが手を回してくれてた。そうだろ?」
「薄々わかってはいたんだ。俺が今までやってきた事を考えたら、ここに残っていられる事自体が奇跡だ。」
彼は遮った俺を否定をしない。
そう、なんとなくわかっていた。
わかっていて、知っていて、見ないふりをしていた。
彼らもまた圧力で潰されているだけに過ぎない。
彼らはただ居場所を失いたくなくて必死なだけ。
そんな事は一番自分がよくわかっている。
地獄の時間がどれだけ長かろうが、平和だった時間がどれだけ短かろうが、ここが俺らの居場所だ。
だから…だから、計画を実行できなかった。
「彼らにとって、ここが最初で最後の家。」
「狐憑きはここの呪いの駒として縛られ続けるが、
それでも帰る家があるのなら縋りつくのが普通だろうね。」
「随分酷な事をするよ。」
ーーーーーーーーー
《支部襲撃》
突如として現れたレネゲイドビーイング。
その手によって、支部は半壊。
皆はレネビと交戦しに行き、
圧倒的な強さを前に次々と返り討ちにされていく。
当然あの奴らも混じっていた。
脳裏の隅にあった計画を思い出す。
理不尽だったこの場所を潰す自分のエゴまみれの計画。
あってないような逃避のための計画。
そんな計画が思わぬ形で今実現しようとしている。
一瞬の焦燥感。
いずれ来るものだった。そこに永遠はない。
自身の手を汚さずに潰れていくのならそれで良かった。
それで良かった筈なのに……。
飛び交う声に、駆けつけてくる足音。
嫌というほど見てきた月狐神社を皆は必死に守ろうとする。
もちろん、カイの姿もそこにはあった。
自分の中が酷くざわつく。
何もせず、この場で眺めていていいのか。
彼らの居場所がされるがままでいいのか。
彼らと過ごした時間は嘘だったのか。
今の自分は……。
誰かの怯える声が聞こえた。
俺は銃を手に取り地面を蹴る。
野狐の前に出て銃を構えると、レネビの攻撃を無我夢中で打ち返した。
レネビは一瞬驚きの表情を浮かべたかと思えば、笑みを浮かべる。
それからは必死だった。
圧倒的なレネビの強さにこちらは防戦一方。どちらが先に潰れるかなんて明白だ。
でも、それでも負けられなかった。
そんな思いで必死に応戦する。やがて、レネビは唐突に攻撃を止めた。
消耗したのか、飽きたのか理由は定かではない。
が、彼女は確かに攻撃を止め、その場から姿を消した。
ただ戦いの最中に「人を知りたい」そう彼女は口にしていた気がする。
視界がボヤつく。
…これで、少しは借りを返せただろうか…。
ーーーーーー
《襲撃後》
ザイの功績もあり、死亡者は出なかった。
とはいえ、ザイ一人が唯一対等に戦い、レネビを追い返した。
そんな状況にやつらが納得いくわけもなく、口々に運がいいだの、
行動が遅いだのそこかしこから隠れもしない陰口が飛び交う。
その中で友人の姿も見かけた。
が、目を逸らし去っていってしまった。
「もう、大丈夫なのかい?」
カイが声をかけてきた。
俺はカイに怪我はないかと聞きかえす。
「大丈夫、君のおかげで無事だよ。」
そうきいて「よかった」そう言った。
その時は酷く安心したのをよく覚えている。
「……場所を変えようか。」
カイはそう言うと手を引いて、建物から遠ざかるよう歩いていく。
しばし歩き周囲が静まり返ったのを確認し立ち止まると、小さくため息をつく。
「……いくら掟やしきたりに縛られようとも、人を捨て位という名ばかりの肩書きを追いかけるのはいかがなものか。」
「いくらなんでも度が過ぎるだろうに。」
カイにしては聞いた事のない小さく怒りのこもった声だった。
「すまないね。……私の力が及ばないばかりに。」
「……それがここでは当たり前だった。だから俺は気にしてないし、これはカイのせいでもない。」
そう言うと、カイはそっと頭をなでてくる。
「ここは君とって酷く窮屈だろう。」
「ここで彼女と渡り合ったのはザイの野狐のみ。彼女の様子から加減はしているようだが…」
「あのまま続けるようなら、いくら加減しようが危ういことに変わりはない。」
「なに、君が彼女を追いかけようと今の彼らでは誰も止められはしないだろう。」
「丁度いいとは思わないかい?アルズ。」
俺は彼の意図を理解すると「わかった」そう言ってレネビの後を追った。
コンボ名
【|《》】
キーワード
狐憑き、野狐、狐持ち、呪、
通過シナリオ
準備中2025/12/【"いとしい"ヒトよ】GM:まっきぃさん
履歴
▼シナリオネタバレ有り▼(時系列順)
第一話【"いとしい"ヒトよ】準備中
GM:まっきぃさん「カカワ」「タタカ」
PL:PC1つかさん「白羽 日陽里”晴天”」、PC3小林さん「碕洞 庄蔵”幻影の欺瞞者”」
【トレーラー】
昨日と同じ今日。
今日と同じ明日。
世界は繰り返し時を刻み、変わらないように見えた。
だが、世界は既に変貌していた――。
ふたつの存在がそこに在った。ヒトならざる、ヒトを知ることを望むモノ達。
ひとつは、関わりの中にヒトを知ることを見出した。
言葉と想いを交わす、日常の内にこそヒトの本質があると。
ひとつは、戦いの果てにヒトを知ることを見出した。
暴力と想いをぶつけ合う、死闘の狭間にこそヒトの本質はあると。
ダブルクロス The 3rd Edition "いとしい"ヒトよ前編『ふたつのこたえ』
ダブルクロス――その言葉の意味を知ることが、ヒトの証明。
PC2ハンドアウト
ロイス:"戦いの果てにヒトを知る"タタカ
推奨感情:P:好奇心/N:脅威
カヴァー/ワークス:指定なし/UGNチルドレン
キミは日常を守るため非日常に身を置く者――UGNチルドレンだ。
キミは、ある一人のレネゲイドビーイングを追っていた。ヒトを知るには戦いをすることと言い、UGN支部を急襲して回る彼女を止めるため、何度も戦いながらその動向を追ってきた。ただ、顔を合わせたら即戦闘というわけではなく人死にを避ける彼女を相手に、強行手段に出ることがまだ出来ないでいた。
今日もキミは追っていく、ヒトを知りたがるヒトならざるモノを。
キャラ解釈
【白羽 日陽里”晴天”】PC1
ずっと姉の背を見てきた女の子。
姉とは歳は離れている為、自分よりも大人な行動をする姉に信用と憧れを抱いている。
感情よりも情報を信じる傾向がある為、まずは疑いをかける事から始めがち。元より、姉以外の信用は余りしていない。姉の提案は割と鵜呑みにしがち。
台詞に対する解釈(訳)
信用出来る理由を探せ
【碕洞 庄蔵”幻影の欺瞞者”】PC3
幼い子、身内には甘い動物園の園長のような男性。
自分に素直である為、手をうまく回すような事は
得意としていないが、その感性から後輩の支持はそこそこ。
過去に、人間性を喪失させる出来事があり、
それ以来人間に対して憎悪と不信感を抱いていた。
それゆえに、感情のまま人間性を捨ててしまう事も。
ある事がきっかけで、人として救われた事を皮切りに
自分と同じ境遇の者がいると知り、現在はそんな彼らを
人として救おうと活動している。
【カカワ】
【タタカ】
【新入り】
ストーリー
俺は暗灯 灰跡からの依頼を受けある人物を追っていた。
正確には、追っているのは人ではなく人ならざる者レネゲイドビーイングだ。
彼女とはすでに何度も会い「人間を知るため」と彼女は支部を急襲して回っている。
俺の所属していた支部もその被害を受けた。彼女にも一定の線引きはあるらしく、荒らす以上の事はしてこない。
だからと言って、被害が出ている以上それを見逃す訳にも、止めない訳にも行かない。
俺には何ができる……?何を語れる……?
笑うレネビはただ問い続ける。「人間とは何か」を。
第二話【"いとしい"ヒトよ】準備中
【トレーラー】
PC2ハンドアウト
ストーリー
セッション履歴
| No. | 日付 | タイトル | 経験点 | GM | 参加者 |
|---|---|---|---|---|---|
| フルスクラッチ作成 | 34 | ||||
| 1 | 2025/12/ | "いとしい"ヒトよ | まっきぃさん | つかさん小林さん | |
| 2 | 2025/12/ | まっきぃさん | つかさん小林さん |