容姿・経歴・その他メモ

彼女は、生まれたときから「オーヴァード」だった。一般人が見てもすぐわかる、産声をあげた赤ん坊には４本の腕があったからだ。ただ泣くだけの赤ん坊に対して、悲鳴が上がり、恐怖のまなざしがむけられ、彼女が生誕した瞬間は阿鼻叫喚だった。
このような時のためにUGNの息がかかった看護師がその場を収めることも少なくなかった。
看護師でありUGNエージェントである田鳥 錫はUGNの応援を呼んだ。赤ん坊は保護されその場にいた人間には記憶処理が施され、親には別の赤ん坊が用意された。

赤ん坊はそれからUGNエージェントの義理の親の元、ホームで大きく育っていった。義理の親と言っても、親らしいことはほぼホームの職員が行っていた。そんな彼女にとって大きな存在となっているのが、彼女を保護した田鳥 錫とUGNの日本支部長をつとめる霧谷雄吾だった。あの時UGNがいなかったら、自分がどうなっていたかは安易に想像ができる、だからこそ、彼女はUGNに感謝をし、UGNであることに誇りを持っている。UGNのために生まれ、UGNのために働き、UGNのために死ぬのが自分の人生だと信じている。だからこそひたむきに能力を使う訓練をし、勉強し、任務をこなしている。それが田鳥 錫と霧谷雄吾への恩返しだと思っているからである。

彼女は死ぬことを恐れていないが、唯一恐れていることは自分がジャーム化することである。今まで良いチルドレンであるためにあり続けていた自身の姿が壊れること、UGNに迷惑がかかることを恐れている。しかし、オーヴァードである限り、理性だけでなんとかなるものではないことは、彼女は重々承知している。だから、同じ任務に就くオーヴァードに必ず言う言葉がある。

「わたしがジャームになったら、即応援を呼び、必ず殺してください」


いい子でいようとめいいっぱい背伸びをしている中学生。しかし、やはり年相応のそぶりが垣間見える時もある。特に保護してくれた田鳥錫と霧谷雄吾へは、親にたいする愛情を求めている。この二人に褒められたくて、認められたくて任務も勉強も精いっぱい頑張っている。でもそれは自分で自覚をしておらず、あくまでもUGNへの恩返しだと思っている。
彼女がジャーム化すると、田鳥錫と霧谷雄吾のもとへ一目散に向かい「褒めて！褒めて！！」「なんで褒めてくれないの！！！」と泣いて暴れ始める。自分がジャーム化した時の姿は全く想像ついてないが、ろくでもないことをしでかすことは何となく感覚でわかっている。だからこそ、殺してくれと懇願する。

名付け親は田鳥錫。
苗字は潜入するたびに変えている。

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