Basic Data

Name: ハカバナ
Gender: Female
Blood Type: O
Breed: Tri
Syndrome: Exile/Solaris/Neumann

About

外見は18歳前後に見える少女だが、実年齢は不明。薄紫の髪と藍紫の瞳、表情筋が機能していないかのような無表情が特徴。
変種のレネゲイド「｜不滅種《アナスタシア》」のホルダーである。その特徴は、感染者に通常のオーヴァードのような多様な力ではなく、異常なまでの「再生力」を授ける点にある。撃っても斬っても、焼いても沈めても、その肉体は再生を続ける。更にテロメアの崩壊をも再生しているのか、彼女の肉体は老化する気配を見せない。その名の通り、正に不滅とも言える再生力は、護衛から新兵器のテスト相手、また食糧としてなど、幅広く活用頂けるだろう。
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変種のレネゲイド「｜不滅種《アナスタシア》」をその身に宿す少女。好きな物はパフェと仕事、嫌いなものは暇。「ハカバナ」は偽名であり、その本名は｜日奉 樒《ひまつり しきみ》。外見は少女だが、レネゲイドの作用により不老と化している為、その実年齢は不明である。

｜不滅種《アナスタシア》。レネゲイドが進化の過程で生み出した変種の1つである。その特徴は感染者に、通常のオーヴァードの如き破壊力や様々な現象を操る権能の代わりに、そこらのオーヴァードを軽く凌駕する絶大な回復力を与えることにある。受けた傷が銃創であれ裂傷であれ、或いは骨折や内臓へのダメージであろうとも、まるで時を逆回しするかのように即座に再生。通常のオーヴァードであれば致命傷にもなりかねない脳への損傷や、テロメアの摩耗ですら無力化してみせるその回復能力は、まさに神の御業のよう。その異常なまでの再生力は、自らの身体を真っ二つに裂き、分かたれた身体を両方再生させることで、自身の増殖すら可能とする。…そう、彼女は増えるのだ。このことに気がついた彼女は、即座に自らの大量生産を開始。社員全員が自分自身で構成された人材派遣会社「アニサトゥム・コーポレーション」を立ち上げるに至る。

アニサトゥム・コーポレーションは、表向きには普通の人材派遣会社として振る舞っているが、「裏」の世界では「画一化された性能の、死んでも何の問題も無い人材」を「安価で派遣・販売する」、ある種の人身売買組織として活動している。派遣されたハカバナ達は、傭兵のように最前線に送り込まれたり、新開発の兵器の威力テストの的として撃たれたり、或いは人を食うような凶暴なジャームの餌にされたりと、命の価値とか尊厳とかそういう類いの言葉から最も遠い使われ方をされている。しかも機密保持及び既得権益の保護のため、全員が自殺用のドラッグを持たされているという徹底ぶり。そして、それが「自分たち」にとって最良の選択肢であると全員が理解しているため、誰も自らの命の軽さに文句を言うことはない。FHもビックリのブラック企業である。

しかしながら、「使い潰せるマンパワー」というのはほとんどの組織において有用であり、それでいて得難い代物である。それを提供するアニサトゥム・コーポレーションは、裏の世界では大変名の知られた存在となりつつある。ゼノスの参加した“遺産”争奪戦での大規模な起用と、「表」の仕事でアニサトゥムを利用していた神城グループが検体として利用したことを皮切りとし、そのネームバリューを拡大。FH、ギルド、テンペストなど数多くの組織で試験的に運用が開始されている。文字通りに「自分事」とはいえ、人権をガッツリ無視したその業務内容に苦い顔をしていたUGNでさえ、急進派で知られるアッシュ・レドリックが護衛として利用したことをきっかけに徐々に態度を軟化させているという。

そんな企業を構成する彼女たちの性格は、基本的に冷静沈着、或いは冷徹。後述する過去に加え、突然与えられた力によって自身の命の価値がほぼゼロとなったこと、そして「自分自身」が無限にいるという悪夢のような光景に日常的に晒されてきたことなど、様々な要因が折り重なってメンタルがかなり参ってしまっているようである。その為感情の起伏がかなり小さく、表情を表に出すことは滅多にない。しかしながら、好物のパフェを食べている時だけは少しだけ頬がゆるむらしい。またベンサム主義的な側面があり、犠牲が最小限に抑えられるのであれば民間人や無関係な人物が巻き込まれるような作戦を立てることも珍しくない。トロッコ問題で常に少数が死ぬ方を選ぶ、と言えば伝わりやすいだろうか。ただし当然ながら、自分自身は犠牲としてカウントしないため、無茶をすることも多い。

彼女は地方の名家の生まれであったが、しかし女であったが故に家を継ぐことを許されず、幼少期から無いも同然のものとして扱われてきた過去がある。それ故に自己肯定感が育ち切っていないことが、躊躇いなく自らを死地に送り込める理由のひとつであると推測されている。一般人であれば、例え自分が無限にリスポーンできるとしても、死への恐れはあるものだろう。しかし、彼女にはそれが欠落しているのだ。自らへの愛が無いからこそ、それを埋める為他人に必要とされようとし、その為ならば自らを捨て駒にすることも厭わない。愛を知らない歪な人格構造こそが、彼女を有用たらしめていることの何たる皮肉か。

レネゲイドの特性として正面からの戦闘能力はほぼ無いに等しいが、戦場に投入された彼女は八面六臂の活躍を見せる。そうそう死ぬことはないし、別に死んでも構わないというその命の軽さを活かし、積極的に仲間の盾となるのは勿論、大企業であるアニサトゥム・コーポレーションの資金力と物量で様々な面からの支援を行う。…ただし後者は作戦ごとに定められる予算を超えない範囲に限るが。

さてここでこぼれ話をひとつ。彼女がオーヴァードに覚醒したのは遠い昔。無いものとして扱われていた彼女が唯一の趣味とも言える散歩をしていた時、奇妙な声に導かれて辿り着いた神社で、御神体として祀られていた古い刀に触れた瞬間である。“遺産”の1つであり、「不滅種」の感染源とも推測されるその刀の所在は、未だ不明である。…大方、既得権益を保護する為と銘打って彼女自身が回収し、どこかに隠匿しているのだろうが。