容姿・経歴・その他メモ

　甘い匂いの漂う白い花を全身にまとったレネゲイドビーイングの少女。とある小さな家の観葉植物であった白い花を核としているが、何らかの理由でこの個体が冬眠状態に陥っているうちに、その個体を除く全個体が環境の変化に耐えられず滅したため、群体ではないが一種の集合体のようになっており、記憶の混濁がみられる。

　冬眠から目覚めさせたのはＦＨのマスターマインド天船巴。彼女は少女に"Plant143"という名を与え、手が空くと、少女が上手に力が使えるようにしたり、様々なことを教え込んだりした。ただの自我を持たない観葉植物に過ぎなかった少女は、温度と雰囲気、意味を知らない声などの音の記憶しかなかったため、だんだんと天船の考えに傾倒していった。そのうち、少女は機械的な言動から"機械"を意味し、"陰謀"家な天船の思考を教え込まれる少女へ、ほんの少しの皮肉を混ぜて、"Machina"のあだ名で呼ばれるようになった。
　そんなある日、Machinaの部屋（実験室の一角）にとある研究者が訪れる。名も分からないその研究者は、天船巴が危険であることと、少女を助けたいことを彼女に告げた。Machinaは何も分からずただそこにあったが、その研究者は組織と連絡をとって手はずを整えてくるとそこを去る。
　しかしながらその研究者は二度とこの部屋を訪れることはなかった。天船もそのことについて触れることはなかったが、他の研究者たちの噂話によると、あの名も知らぬ研究者は死んだらしい。

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あの人はとてもまっすぐな声をしていた。私が咲くことを信じていたあの子供のような。
あの人はとても焦っていた。お水が足りなくてうっかり枯れそうになってしまった私に、たくさんの栄養剤を買ってくれたあのお兄さんのように。
あの人はとても優しい雰囲気をしていた。いつも私に声をかけてくれて、物語を読んでくれたあの子のような。
きっときっと、あの人は素敵な人。

なら、研究者さんは？　いつも笑顔。丁寧……
そういえば、笑顔って、笑い声って、もっと暖かくて、優しくて…

ぽかぽかする太陽の光のようなものではなかったかしら。
私のお家のような…そう、暖かい家。幼い女の子。笑い声。帰らなくちゃ。私の居場所に行かなくちゃ。
あの子は私の子の白いお花が好きよ。研究者さんが教えてくれて、沢山咲かせられるようになったわ。きっとこのお花があれば、あの子が見つけてくれる。いいえいいえ、今の私には足があるのだから、自分で探しに行ける！　行かなくちゃ！

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　町をふらふらと彷徨っていたMachinaを助けたのは、ヒーローである。身体中から花を咲かせた、見るからにオーヴァード、恐らくはレネゲイドビーイングである少女を、通報を受けて保護しに来たのだ。

　やがて、Machinaもヒーローになった。謎の"研究者さん"によって強い力を持っていた彼女を、ヒーローとして野放しにするわけにはいかなかったのだ。幸い、Machinaは"白い花"に起源を持つレネゲイドビーイングである。それは、核となっている白い花は勿論、それ以外の個体であっても、環境の変化に弱い種であるというのに花を咲かすまでに育てられていたことを意味している。ゆえに彼女は、人間に対しかなり友好的であり、人類社会の守り手には向いていた。何より、彼女は自分の家を、居場所を探すために、ここに留められたくはなかった。色々なところへ行きたかったのだ。

　あれから時が経った。Machinaはトップヒーローになっていた。そもそも彼女は帰る場所のことを、「暖かい家。幼い女の子。笑い声」程度しか知らなかった。かつては目も口もなかったのだから。知っているのは、その温かさと優しさ、少し舌足らずな女の子の声音と、その子が繰り返し話してくれた物語の音だけ。Machinaの探す女の子も、その子のいる家も、居場所も見つかるはずがなかった。
　Machinaがただの白い花であったときから、もうすでにかなりの時間が経っている。そもそも女の子はもう女の子ではなくなって、少女、大人の女性、いや、もう亡くなっているだろう。それが彼女の頭によぎることはあるし、どこか認めている彼女自身もいる。いつからか、無意識に"自分の家"でなく、"自分の居場所"を探すようになっていたのはその表れかもしれない。

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今の私はお話しできるから、あの子とお喋りできる。たくさんのことをしたから、話せることはたくさんあるの。だから、お話してもらった分、あの子にたくさん物語をお話しする。色んなことがあったのよ。
…だから、自分の居場所を探さなくちゃ。行かなくちゃ。どこかは分からないけど、ここじゃないわ。きっときっと…。
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　今日もMachinaはこの世界を彷徨い続ける。光を纏う彼女の姿は常人の眼には見えない（エフェクト：陽炎の衣）。ただ、彼女が近くを通ると、ふわりと、甘い甘い、今はもうない花の香りがする。
　今日もMachinaはヒーローであり続ける。彼女の香りが、馨りが、薫りが、いつかあの子に届くことを願って。

　彼女はいつまでも覚めない夢を見ている。


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　いつか救いの手"Machina"になれると良いね。もしかしたらその手は舞台の上から吊るされたものかもしれないし、全て仕組まれたことかもしれないし、そもそも救う主人公がどこの誰かも分からないけれど。

　ワークスがＦＨなのは正直アイテム目当てだが、天船やその部下から力の使い方を習っているので、ヒーローであっても技能値的にはＦＨって感じで…。実質イリーガルなので、ＦＨとの協力になろうとも、ＵＧＮとの協力になろうとも、人類の守り手として行動する。

初期ヒーローポイント84→第一話終了時212→第二話終了時302→第三話開始時372→第三話終了時490→最終話終了時303
初期覚醒点33→第一話終了時35→第二話終了時39→第三話終了時42→最終話終了時46

履歴

【育成計画】
光の指先2→5　使用経験点15
ベルベットクローク　使用経験点25
キルリーダー　使用経験点15
クランサイン　技能選択
サスペクト　知覚　ともに使用経験点5
死体漁り、失敗作（光の銃9→10）　使用経験点15
レトロバイザー　使用経験点5（射撃達成値＋2、行動値―2）
サイドリール　使用経験点15（攻撃判定値＋3、ダメージ＋1D）
貴種の接吻　使用経験点5　能力値＋1、侵蝕率＋2
スプーキーウォッチャー　使用経験点5、エフェクトを使用した判定でダイス＋D

セッション履歴