名前：加賀美 柳正（かがみ りゅうせい）
年齢：37
性別：男
身長：183cm
体重：76kg
血液型：O型
趣味：日向ぼっこ、店番、一人酒
好き：日常、平和、動物
嫌い：己の能力、荒事
髪の色：黒
瞳の色：茶

N市支部兼駄菓子屋【ゑにし】の店主にして支部長。元は現状復旧、事後処理を請け負う班に属するUGNの一般エージェントだった。

とある事案の事後処理の際、UGNへの参加時期が同期ながらも遺産に選ばれ、オーヴァードとして目覚しい活躍をしていた知人が常に身に付けていた赤いマフラーが現場に落ちているのを発見。
そのマフラーこそ彼女の力の元である遺産そのものであり、肝心の持ち主の姿や痕跡が微塵も無い上で現場の惨状から遺品と判断して回収しようと手で触れたところ、その遺産を介した形でレネゲイドウイルスに感染してオーヴァードへの覚醒を迎える。

当初は次代の所有者に選ばれてしまったのかと推測していたが、その遺産が以降特異な反応を見せなかった事と検査の結果等から単なる感染経由での覚醒との結論が下された。
柳正自身はこの覚醒に何処か運命じみたものを感じており、何を思い立ったのか鬼龍院家への経過報告へ向かう際、UGN傘下の研究機関へ移送する前に保管されていた遺産を保管庫から持ち出して持参。
遺体も見つからないまま、形見すら一度も目に出来ず送られる事を不憫に思っての行動だったものの、それが結果的に民間人への遺産適合という不祥事の引鉄を引く事となる。

報告後に幾度もの査問や聴取を経た後、適合者自身がまだ幼子であること、そして覚醒の兆候が見られない点を鑑みた上で『適合者や家族友人を主とした周囲の監視、適合者がオーヴァードへ覚醒した際の教導とUGNへの加入誘導、本部就きからN市へ事実上の左遷』等幾つかの処分が下される事となった。
それ以降は本来の任をこなすついでに、他支部の応援や周辺に出没したジャームの対応を行っている。

例の一件以降は問題行動を起こさず、更に長年のN市勤務によって土地勘が養われていた事から数年前、命令系統の円滑化の為に支部長の立場を拝命する事となった。
が、N市配属となった経緯と本来の任務との兼ね合いが考慮された結果、権限が本来の支部長よりも縮小されている模様。部下への命令権、緊急時の指揮権等の最低限以外は一般エージェントよりも少し上程度でしかない。

日和見主義でのんびり屋。急ぎ焦る事自体が好きではなく、急を要する際は態度を引き締めるものの、自らの口で支部長には向いてないと豪語する程度には威厳が無い。
事実としてUGNとして活動しているよりも駄菓子屋店主として子供達の相手をしていたり、居間でだらしなく寝転がっている方が性に合っている模様。

能力に関してはコードネームが体を表す通りに三種のシンドロームを織り交ぜながら広範囲への面制圧を得意としているが、生来から持ち合わせていた動物に対する特異体質が覚醒の際に歪んだ形で変異してしまったのか、その攻撃法は性格に見合わない残酷さで彩られている。
具体的には犬に近しい形状を取った怪物に変じ、自身から発せられる咆哮と特殊なフェロモンで動物を隷属させ、その身体から搾取した血肉又は体液を凝固させた氷で相手を圧殺するといった具合。
本人曰く、命を喰い潰す力として他でもない己自身が一番嫌悪しているらしく、戦闘して支部に帰還した後は裏庭に建てた小さい慰霊碑に手を合わせている。