ゆとシートⅡ for DX3rd - ゆと工公式鯖

音咲 美優 - ゆとシートⅡ for DX3rd - ゆと工公式鯖

自由の翼フリーゲル音咲 美優おとさき みゆ

プレイヤー:syphom

ん?なになに?もしかしてお姉さんの出番?

年齢
26歳
性別
星座
射手座
身長
167cm
体重
54kg
血液型
O型
ワークス
UGNエージェントB
カヴァー
UGNエージェントB
ブリード
クロスブリード
シンドローム
モルフェウス
ノイマン
HP最大値
25
常備化ポイント
6
財産ポイント
3
行動値
9
戦闘移動
14
全力移動
28

経験点

消費
+31
未使用
21
フルスクラッチ作成

ライフパス

出自 優しいママとパパ。今は一人暮らしだけど、今でも大好きだよ~。
安定した家庭
経験 あはは。幼馴染で負けヒロインって、アニメの登場人物かな?
失恋
邂逅 あいつとは結構長い付き合いだったね~、全く、青春だねぇ~。
腐れ縁
覚醒 侵蝕値 後から聞いた話、私の身体一回バラバラになったんだって!こえー!
18
衝動 侵蝕値 ……あんまり、好きじゃないかな。この感情は。
憎悪 18
侵蝕率基本値36

能力値

肉体1 感覚3 精神3 社会2
シンドローム1+0 シンドローム2+0 シンドローム0+3 シンドローム1+1
ワークス ワークス1 ワークス ワークス
成長 成長 成長 成長
その他修正 その他修正 その他修正 その他修正
白兵 射撃3 RC1 交渉
回避 知覚1 意志 調達1
情報:UGN1
情報:ウェブ1

ロイス

関係 名前 感情(Posi/Nega) 属性 状態
幼馴染 鐘重 奏太 慕情 罪悪感 「かねしげ そうた」 どうしようもなく馬鹿でガキで、どうしようもなくお節介で。私の最初で最後の、恋した相手。
昔の親友 鈴川 陽香 庇護 罪悪感 「すずかわ はるか」 優しさで言えばだれにも負けない、私の親友。そして、私が「完全に」殺した相手。
殺された相手 摘山 桐子 同情 無関心 「かたやま きりこ」 私がもう少し賢かったら、彼女がいじめられることもなかったのだろうか。
友達 鈴木 浩 尽力 不安
しぶちょ 小笹 灰 誠意 無関心
ともだち 風翠 光 庇護 無関心
ともだち 猫乃木 真奈 好奇心 無関心

エフェクト

種別名称LVタイミング技能難易度対象射程侵蝕値制限
リザレクト 1 オートアクション 自動成功 自身 至近 効果参照
(Lv)D点HP回復、侵蝕値上昇
ワーディング 1 オートアクション 自動成功 シーン 視界 0
非オーヴァードをエキストラ化
コンセントレイト:モルフェウス 2 メジャーアクション シンドローム 2
『1』P169:C値-[LV]
ハンドレッドガンズ 1 マイナーアクション 自動成功 自身 至近 3
『1』P142:銃作成、攻撃力+[LV+4]
カスタマイズ 3 メジャーアクション 〈白兵〉〈射撃〉 対決 武器 2
『1』P140:ダイス+[LV]
サポートデバイス:感覚 5 セットアッププロセス 自動成功 自身 至近 6 80%
『2』P139:感覚のダイス+[LVx3]1シナリオ3回まで
クリスタライズ 3 メジャーアクション シンドローム 対決 4 100%
『1』P143:攻撃力+[LVx3]装甲無視、1シナリオ3回まで
ラストアクション 1 オートアクション 自動成功 自身 至近 5 100%
『1』P149:戦闘不能時メインプロセス可能、1シナリオ1回まで
テクスチャーチェンジ
『2』P141:外見変更
ドクタードリトル
『2』P149:動物と意思疎通

コンボ

気分はマジシャン

組み合わせ
ハンドレッドガンズ
タイミング
マイナーアクション
技能
難易度
自動成功
対象
自身
射程
至近
侵蝕値
3
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100%未満
100%以上

いろんなもの銃にしちゃうよ~

色々便利なやつ

組み合わせ
サポートデバイス:感覚
タイミング
セットアッププロセス
技能
難易度
自動成功
対象
自身
射程
至近
侵蝕値
6
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100%未満
100%以上

色々便利なやつだよ~

撃っちゃうよん

組み合わせ
コンセントレイト:モルフェウス/カスタマイズ
タイミング
メジャーアクション
技能
射撃
難易度
対決
対象
単体
射程
武器
侵蝕値
4
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100%未満
1+3
8
3
100%以上
1+4
7
3

いい感じに撃っちゃうよ~

なんかキラキラってなって砕けるやつ

組み合わせ
コンセントレイト:モルフェウス/カスタマイズ/クリスタライズ
タイミング
メジャーアクション
技能
射撃
難易度
対決
対象
単体
射程
武器
侵蝕値
8
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100%未満
3
3
100%以上
3+4
7
3
12

なんかキラキラってなって砕けるやつだよ~

お姉さんの全部盛りショット

組み合わせ
サポートデバイス:感覚/ハンドレッドガンズ/コンセントレイト:モルフェウス/カスタマイズ/クリスタライズ
タイミング
メジャーアクション
技能
射撃
難易度
対決
対象
単体
射程
武器
侵蝕値
8
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100%未満
3
3
100%以上
3+16
7
3
12

全部盛りだよ~

防具常備化経験点種別行動ドッジ装甲値解説
シューターズジャケット 防具 -2 -1 3 射撃ダイス+1
一般アイテム常備化経験点種別技能解説
ナイフ 0 その他 いつでも自身を罰せられるように。
包帯 0 その他 外で「秘密のコト」をした時の、後処理用。
携帯電話 0 その他 ほとんどソシャゲとSNS用。
情報収集チーム 2 コネ 〈情報:〉 1シナリオ3回まで、達成値+2
コネ:ハッカー 1 コネ 〈情報:ウェブ〉 ダイス+2

経験点計算

能力値 技能 エフェクト アイテム メモリー 使用総計 未使用/合計
5 135 0 0 140 21/161
侵蝕率効果表

現在侵蝕率:

容姿・経歴・その他メモ

はちゃめちゃに自由でマイペースなオーヴァード。一人称は「お姉さん」もしくは「私」
気分で悪戯を仕掛けたり、支部長のまりもの言葉をびっくりするほど適当に訳したり、仕事中に爆睡したりと、めちゃくちゃマイペース。
基本的に女子力皆無、本人曰く「お姉さんもう恋愛はしないから~」だそう。理由は聞いても適当にあしらわれる。
UGNエージェント以外の仕事はしておらず、ただひたすらに家でぐうたらしている。引きこもりまくった結果皮膚が弱いらしく、夏場でも長袖を着ていたりする。
引きこもってる関係上ネットに強かったり、ソシャゲなんかをやってたりする。ネット関係の流行には鋭いがファッション関係なんかの流行にはもちろん無頓着。
好きなものは休みと友達、嫌いなものは衝動。
「はろはろ、お姉さんだよ~、お姉さんはお姉さんだから、お姉さんのことお姉さんって呼んでいいよ~」
「わぁ、支部長大変、このまりも、フェルマーの最終定理を解いちゃったー!」
「………………今ね、『ファミチキください』って脳内で唱えたの。聞こえた聞こえた?」



私にはね、幼馴染がいたんだ。「鐘重 奏太」っていう男の子。家が近くてね、ちっちゃーなクソガキの頃から二人で遊んでて、小、中、高と同じ学校、通学路も同じでね、一緒に登下校してたんだ。思春期真っ盛りの男女が一緒に登下校ってどうなのって話だけど、まあ腐れ縁ってやつ?別に私女子力とかそんななかったというか、むしろ結構ガサツな方だったし、あいつはあいつでイケメン王子様って訳じゃない、育ったクソガキみたいな感じだったし、ソシャゲの話とかしながら割と楽しい毎日過ごしてたね。

んまー、ターニングポイントってやつ?はやっぱりあの日かなー。あの時は高校の帰り道で、駅から家に帰るとこだったかな?いつもどーーーり先生の髪の話とかして二人でゲラゲラ笑ってたらさ、あいつ急に好きな人が出来たとか言い出して。私はたまらず吹き出して大爆笑。それはもう年頃の乙女とは思えない笑い方で大爆笑。どんな子か聞いてみたら、私と同じクラスの、「鈴川 陽香」って子らしい。その名前を聞いて、私はちょーっとばかし葛藤したんだ。
というのもね、はるちゃん、その時いじめられてたんだ。「摘山 桐子」っていう子を中心に、クラスの女子達にね。見かけ次第追い払ってたから私は知ってたんだけど、なんというかそのいじめっ子グループ、タチが悪くてさ。男子の前じゃそんな様子1ミリも見せないの。あいつ鈍感だし、気づいてないんだろうなーと思いながら、それとなーく探ってみても案の定気づいてない様子。教えるかどうか悩んだけど…結局言わないことにしたんだ。まぁ、あいつ馬鹿だから言ったらなんか問題起こしそうだし。
…………こうやって別の事に頭を回すことで、胸に走ったチクリとした痛みを紛らわせようと思ったんだ。何かの間違いだと、思ったけどさ。その日ずっと、あいつのことが頭を離れなくて。そしてあいつのことを思う度、胸が締め付けられるような気持ちになって。………あいつのこと鈍感って思ってたけど、私の方がもっと鈍感だってことに気付いたのは、この時だったな。10年以上一緒にいて、あいつが好きって気持ちに、気付けなかったんだからさ。まぁ、もう遅かったんだけど。
だから私は、あいつの恋を応援してやることにしたんだ。好きな人には、幸せでいてほしいからさ。

そのために、まず私ははるちゃんと仲良くなった。向こうも今まで私が偶然助けてあげられたことに恩義を感じてたらしく、話しかけたら笑顔で返してくれた。ついでにいじめっ子軍団に睨みを効かせることで、あの子らの牽制にも成功した。
………にしてもはるちゃんと話してると、あいつがこの子を好きになるのもわかるなぁって思ったね。ちっちゃくて、バカみたいに優しくて、実際ちょっとおバカで。撫でてあげると照れくさそうに笑うんだよ、マジ可愛すぎて彼女にしたいぐらいだったね。
とまぁ冗談はこのくらいにして、次はあいつとはるちゃんをくっつける。友達の友達って感じでお互いを紹介すると、2人はすぐに打ち解けた。バカ同士通じ合う所があるんだろうなぁとか思ったけど、もちろんそれを口には出さなかった。
それから、3人でいろんな所に…もうほんと、色ーーんなとこに行ったんだ。遊園地とかお化け屋敷とか動物園とか。んで、隙を見て退出して、二人っきりで話す時間を与えてみる。最初は慎重に、二人の距離が縮まって来たのを感じたらなんならもう意図がバレバレなぐらいあからさまに二人っきりにさせて。
あいつヘタレだからさ、時間は結構かかったものの……ちゃんと告白して。はるちゃんもそれをOKしたみたい。あいつから大歓喜と大感謝のLINEが届いた時、ちょっと笑っちゃったね。

二人は付き合い始めたけど、今までと変わらず、私に接してくれた。というのもはるちゃん、聖人すぎて、嫉妬とかそういう負の感情を備えてないらしい。むしろあいつの方が、私とはるちゃんの仲の良さに嫉妬してるみたいで、もうそれが面白くて面白くて。女同士だから、人前で突然はるちゃんに抱きついてみたりして。その時のあいつの微妙な表情!吹き出しそうになるのを堪えるのが大変だったんだよー。

とまぁ、一人の幼馴染と、一人の親友と。私は幸せに……本当に幸せに、過ごしてたんだ。正直、あいつへの恋心とかはもう忘れてたかもしんない。

…………事件が起きたのは、高校2年生、夏休み前の終業式の日だった。
三人とも別に部活とかしてた訳じゃなかったから、終業式が終わってすぐのお昼の時間、明日からの予定を考えて浮かれながら、いつも通り、三人で帰りの電車を待ってたんだ。はるちゃんの家は違う方面だったけど、電車が来るまで、いつも一緒に待ってくれてたんだ。
いつもの時間なら丁度に着く電車があるんだけど、まだお日様が真上にあったから、この駅をそのまま通過する特急列車なんかも来る訳で。あれに乗れたらなー、そんなお金ないだろー、なんて話をしてたら、
トン、と、背中を押された。
残されたあまりに少ない時間で首を90°回すと、視界の端に目を見開いたあいつとはるちゃん、そして手を前に突き出した……摘山 桐子が居た。
あぁ、私、死ぬんだ。
そう気づいた瞬間、何故か周りの世界が止まって見えた。人は死を自覚すると時間を遅く感じることがあると言うけど、今思えばこれは多分、ノイマンの能力が先んじて開花したからなんじゃないかな。
停滞した時間の中で、私は思考を巡らせた。
どうせ死ぬんだし、なぜ彼女が私を殺す理由があったのか、最期に知りたかった。

まず一番最初に気づいたのは私が馬鹿だったということ。いじめっ子からいじめられっ子を取り上げるとどうなる?みんないじめを辞めるのか?
否。新しい「被害者」を探し始める。そんな単純な事に、今まで私は気付けなかったのだ。
さて、その「被害者」だが……十中八九、目の前にいる桐子その人だろう。噂で聞いた話によると、彼女は大分いじめっ子グループの中でも嫌われていたらしい。傲慢で偉そうなその性格を、好きじゃなかった女の子も多かったとか。
さて、グループメンバーにとってこんな絶好の機会、今までの鬱憤を晴らす為に団結したメンバーは、晴れて彼女を「被害者」とすることに成功、したのだろう。というのも、はるちゃんをいじめていた時の彼女と今必死に思考を巡らせてる当時の彼女は、まるで別人と見違えるほどやつれて見えたのだ。邪魔じゃないかとも思えた髪の毛は短くバラバラにカットされ、無駄に眩しい肌には所々怪我した痕跡があり、上から目線のあの表情は、狂気と狂喜に濡れていた。

何故だろう。桐子に対する怒りは微塵も浮かばなかった。遺されたあの二人は、私が死んでも乗り越えられるだろうという自信があったから。もう一緒に遊べないと思うと少し寂しい気持ちはあったけど、二人が幸せなら、もうそれでよかった。

同時に、私のものではない、いや、私のものだとは思いたくない、別の感情も、私の中で渦巻いていた。
憎い。憎い。憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い……はるちゃんをいじめていた桐子が、自業自得な癖に私から未来を奪った桐子が、たまらなく憎かった。

さて、無限にも思えた思考時間は、タイムリミットを遂げる。
時速100kmで運動する鉄の塊が、無情にも私の体を粉砕した。

………………………
………………………………………………………………………

この時死んでれば、みんな幸せだったのかなぁ。
神の慈悲か悪魔の悪戯か、私はレネゲイドの力に目覚めてオーヴァードとなり、肉の破片から人間へと、自身の身体を再構築させた。
一瞬で異常事態が起こりすぎて脳のキャパシティを超過していたのであろう。目撃者はただただ、目を見開いて口をあんぐり開け、桐子の前に現れた私を見ていた。
私はそんな背景には目もくれず、湧き上がる衝動のまま、ポケットの中からハンカチを取り出した。恋をして、少しでも女子力を上げようと背伸びした、乙女の結晶。そんな可愛らしい努力を…生物を殺めるためだけにその体を特化させた、女子高生にも扱える近代兵器…すなわち銃へと変換させた。
私の手に生まれたものを見て、目の前で座り込んだ桐子はその表情を驚愕から恐怖のものへと変えていった。命の危険を本能的に感じ取ったのだろう。その表情の変化すら、あの時の私には憎らしく感じた。
私は無限の憎悪に流されるまま、その憎悪の対象へと、引き金を絞った。弾丸は私の計算通りの軌道を描き、あまりに正確に、彼女の心臓を貫――――――――――
かなかった。

「…あ……………」
そう漏らしたのは誰だったか。憎悪に塗れて銃を撃った私か?間一髪で命を拾った桐子か?私に向かって一歩踏み出していた奏太か?それとも……
私と桐子の間に割って入り、その小さな体で弾丸を受け止めた、はるちゃんのものだっただろうか。

またもや、世界が停止して見えた。大好きな親友の身体から流れる真紅の液体を、私はただ眺めることしかできなかった。

……………ここで止めておけば、あの子はまだ助かったかもしれないのに。

憎らしかった。その華奢な身体が、可愛らしい声が、ふわふわな髪の毛が。
自分をいじめた人間を命を賭して守る、その優しすぎる心が。
ただただ、憎くて。

私は二度、三度と、引き金を絞った。

そこまでしてようやく、あの子の声が耳に届いた。
”大丈夫だよ。”

憎んでほしかった。嫌ってほしかった。拒んでほしかった。なのに。
あの子はその身に銃弾を3発受けてもなお、私を落ち着かせようとしていたのだ。



それからのことは、正直ほとんど覚えていない。UGNに連れていかれて、レネゲイドに関する説明や、事件の対処、今後のことについてなんかを聞かされていたらしいが、全て耳を抜けていったのであろう。
唯一覚えているのが、私の記憶処理に関してだ。私の精神的ショックが大きすぎると判断し、私から事件の記憶を抜き取ろうとしていたらしいが、私は本能的にこれを全力拒否して大暴れ。ちょっと損害が出るほどだったとか。
今ではちょっと申し訳なく、思って………いない。仮に今同じようなことをされてもやはり同じく大暴れするだろう。しかも徹底的に。あの頃の自分に向けて、私はナイスと言いたい。

さて、夏休みのことなんてもうとうの昔のことに感じたが、当時の私はこれから夏休みに入った。
私は40日間、なにも、しなかった。スマホなんて充電切れでその辺に捨ててあったし、あいつが何度も誘いに来たらしいけど全部断ったし、ただただ、自室にこもって、親が持ってきてくれたご飯を食べているだけだった。
毎日のように、何度も何度も死のうとした。その度に、脳裏にあの子の言葉が浮かんだ。
”大丈夫だよ。”
……そんなことを言われて、死ぬことができるわけなかった。

40日というそこそこ長い時間と、親に迷惑をかけたくないという気持ちが、私に学校に行く勇気をくれた。9月2日。始業式の日はいけなかったけど、その日私は久しぶりに、外の世界に顔を出した。
喜びと感動と心配でぐちゃぐちゃになったあいつの顔は、今でもよく覚えている。普段の私なら女子力皆無の大爆笑をかますところだったが、無論当時の私にそんな元気はなかった。
………話には聞いていた。あの事件のこと、そして……鈴川 陽香という女の子の存在は、全ての人の記憶から抹消されていた。
はるちゃんと出会ってから、あいつの話の内容は大体はるちゃんのものだった。あいつは私を笑わせようと……昨日バカした話や、先生の悪口、ネットでの話なんかをしてくれた。……悲しかった。ただひたすらに。

学校に付いてからも、もちろん先生も、生徒も、学校の机でさえ、「初めからそんな人間なんていなかったかのように」改ざんされていたわけで。
こんなに多くの人間がいるのに、誰も、はるちゃんのことを覚えている人は居なかった。
その現実があまりに苦しくて。休み時間にうちのクラスに来るあいつの笑顔があまりに苦しくて。
ただ早くこの場から逃げ去りたいという気持ちのまま、昼休みの時間を迎えた。

あいつとお昼ご飯を一緒に食べる日課を断って、また胃の中のものをぶちまけようとお手洗いに向かった時、私はそれを見た。
摘山 桐子が、いじめっ子グループにいじめられていた、その場面を。
今思えば、彼女がいじめられていることに気づけなかったのは、いじめっ子グループが私を「邪魔者」と認識し、私を避けて行っていたからだろう。グループに「邪魔者」と認識される出来事が彼女らの記憶から消え去ったわけだから、避けられることはなくなった、というわけだ。
まぁ、そんなことはどうでもいいか。桐子は私を見て、助けて、といったような視線を向けてきた。
……………………………
私は足早に、その場を去った。

結局その日は早退した。この日からだろうか。私が今でも抱えている、とある秘密のコトを行うようになったのは。
え?知りたい?そんなこと言われても、お姉さん恥ずかしいなぁー…じゃあヒントをあげる。ヒントは、最初の自己紹介の、「皮膚が弱い」っていうのは嘘ってこと。これでわかるでしょ?

話を戻すと、結局私はそれから不登校、2年半無駄にして、引っ越しと転校をする決意をした。
決意が固まったのは、親に迷惑をかけたくないからっていうのはもちろん、2年間ずーっと、あいつがLINEで話をしてくれたから、ていうのもあるかな。
引っ越す直前にはなんとか、顔を合わせたり、一緒にご飯を食べたりするようなことはできるようになってた。

そして別れの日、あいつは言った。
……………私のことが、好きだって。
堪らなく嬉しかった。だって、好きな人から、告白されたんだよ?これが嬉しくないわけ、無いよね。
私はもちろん、その告白を……………
断った。

あれから6年かぁ、時の流れは速いねえ。最初はあいつから毎日のようにLINE飛んできてたけど、私が「ごめん、忙しくなるからあんま返信できないかも」って送ったら、あっちから頻度を減らしてくれて、今や自然消滅。
ほんとに、あいつは優しい奴だね。



贖えない罪を学生時代に背負ったオーヴァード。
唐突にこの罪がフラッシュバックして潰されそうになるタイミングがあるため、そういう時には自分の腕をナイフで切り付けて自身を罰することにより、気持ちの安定を図っている。
フラッシュバックは外出先でも容赦なく発現するため、どこでも自傷行為を行えるよう、常にナイフを携帯している。
本人は休みを望んでいるが、休日や家で過ごす時間の半分ほどは、自傷行為に消えてしまっている。
自分が死ぬと、「鈴川 陽香」という人間がこの世から『完全に消滅』してしまうため、現在最も恐れている。
生きる理由はそれのみ。他に生きる理由も希望も見出せていない。

セッション履歴

No. 日付 タイトル 経験点 GM 参加者
フルスクラッチ作成 10
1 2021/12/26 The Forgotten Bittersweet Diary 21 高等遊民さん ななくささんごま塩さんドM田さん

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