8年前のある日、夜20時ごろ、家族で団欒をしていたら、突然ピーンポーンとチャイムが鳴り
お母さんは手がら離せない状態だったから、代わりに私が出る事になった
インターホンを確認せず玄関を開けると、そこには見知らぬ男の人がナイフを片手に立っていた

男は私を人質に家に入り込んで来た
恐怖で記憶が
大好きなお父さんとお母さんが死ぬ瞬間だ
お父さんは男から、人質となっている私を取り返そうと飛びかかった所を刺され、殺された
男は怒声を浴びせながら、父を何度も何度も何度も何度も何度も刺していた、大好きだったお父さんが目の前で真っ赤に染まりながら、動かなくなるのを私は何も出来ず見ている事しか出来なかった

お母さんはお父さんが殺された後、聞いた事ないような声で泣いているのを殺された
お父さんと同じように真っ赤に染まるを見ていることしか出来なかった

恐怖とショックで泣く事も叫ぶことも出来ず、静かになった家の中で男の笑い声だけがよく響いた
一通り笑い終わった男は何かを言いながらナイフを向けてきて、殺されると言うことを理解して、殺されたくない、死にたくない、そう思って、男に向かって投げた瓶が、男の頭に当たり男はよろめきビックリした様子だった
そのタイミングで近所の人が通報したのだろう、サイレンの音が鳴り響き、男は逃げていった

その後、犯人は呆気なく捕まった
犯行理由として｢ムシャクシャしてやった｣｢誰でも良かった｣と言い、｢強盗死傷罪｣で無期懲役で8年経った今でも男は生きている

事件後、暫くしてから学校には通い始めた
友達の皆は優しくしてくれて、学校にいる間は寂しさが紛れる気がしていたが
裏で事件にあった私の事を面白半分に笑っているのを聞いてしまい、人間不信となり、不登校になってしまった

不登校になったのを親戚が心配してくれて
別の学校に転校することになり、A市に引越す事になった
そこで｢水無月 優里｣と出会う
初めてこそ、信用する事も出来ず無視する事も多かったが、次第に心を開くようになり
新たな友人として｢水無月 優理｣を受け入れるようになった

7年前の災厄で親戚を亡くし、孤独の身となった為
現在、UGNの寮にて一人暮らしをしている