物心ついた頃には既に母親はおらず、父親と二人で暮らしていた。
父は定職についていないような適当な人で、面倒はほとんどみてくれなかった。
機嫌が良ければ食事が与えられるが、そんな日の方が少ないくらいで、基本的には残り物をあさっていた。

しかしそれだけで十分に腹が満たされるわけもなく、少し大きくなってからは店から万引きをすることもあった。
それに気が付いた父親は、万引きすることを命じるようになった。
上手く盗れると父が褒めてくれることが嬉しかった。

10歳（小学校5年生）、小学校でできた友人の家に初めて遊びに行ったとき、自分の家との違いに衝撃を受ける。
その頃から「なぜ自分の家とこんなに違うのか、自分の家はおかしいのではないか」と考えるようになる。
「自分もあの子の家の子になりたい」という思いを募らせていると、友人の両親はまるで自分を本当の息子であるかのように、友人は本当の兄弟のように接してくれるようになり、初めて触れる家庭の姿に戸惑いつつも幸せな時間を過ごした。

しかし、そんな生活が長続きするはずもなく。
すぐにFHと名乗る人がやってきて、オーヴァードと呼ばれる異能を扱う人間になったことと、友人一家はこの能力で洗脳状態にあることを教えてくれた。
このままだと能力が暴走して大変なことになるが、FHに行けば能力の使い方も教えるし仕事をすれば沢山お金ももらえて満足な暮らしができると言われてついていくことに決めた。

PC①　影山　瞳
ロイス：”ククルス”伊勢見　千晶　推奨感情：指定なし/指定なし
カヴァー/ワークス：高校生/FHチルドレン
　三雲学院に潜入して以来、”ククルス”に変化が現れた。以前よりも外交的になり、目に見えて笑顔も増えている。人間としては望ましい変化なのかもしれない。だが、その人間らしさは時として枷になる。現状、FHの活動に支障を来してはいないが、UGNとの対決が迫っている以上、看過できない事態だろう。”マスターナイダス”の苦言もあり、キミはとある日の放課後に彼女と話をすることにした。

PC②　犬塚　胡桃
ロイス：”狡王〈オンネパシクル〉”武灯　陽（むとう　よう）　推奨感情：執着/恥辱
カヴァー/ワークス：指定なし/FHエージェントorマーセナリー
　かつて、キミがまだ今のセルに所属する前のことだった。キミは当時の仲間と共にUGNのとある支部を襲撃した。激しい戦闘の中、キミは1人のエージェントと対峙する。彼はキミに問うた。『キミは自由か』と。その答えに答えが出ないまま、当時の戦いは収束してしまう。
　時が流れて今、再びあの男が立ちふさがった。UGN東京支部長として。

PC④　浅羽　影郎
ロイス：”腐肉喰らい〈ロトンイーター〉”　推奨感情：指定なし/指定なし
カヴァー/ワークス：指定なし/FHセルリーダー
　”白鳥の騎士”を下し、本格的に活動を開始した○○セル。しかし、その出鼻をくじくような出来事が起こる。都内に潜伏していたエージェントが次々と撃破されているのだ。”腐肉喰らい”はセルの情報が流されていると激昂し、キミにその嫌疑をかけてきた。疑いを晴らす為にも、”裏切り者”《ダブルクロス》を粛清しなくてはいけない。

トレーラー

涙と血を食み育った雛は、やがて大きな鳥になる。
欲望の翼はためかせ、闇夜の空を駆け巡る。

その名はFH――世界の敵にして日常の裏で暗躍せし者達。
”裏切り者（ダブルクロス）”を追う為に、狩人たちが今飛び立つ。

昏き空を征く子らよ。
願わくば、キミたちの旅路に幸多からんことを。

　　ダブルクロス the 3rd editionキャンペーン Uncage
　　第1話『Birds of a feather flock together.』
　　ダブルクロス――
　　それは裏切りを意味する言葉。

ハンドアウト

PC①
ロイス：”マスターナイダス”殷　万姫（イン　ワンチェン）　推奨感情：有意/恐怖
カヴァー/ワークス：高校生/FHエージェント
　多くのFHエージェントがそうであるように、キミにも心に秘めた欲望がある。”マスターナイダス”はキミが懇意にしている高位のエージェントで、キミは任務の成功と引き換えに有用な物品や情報を彼女から得ていた。今日もまた、キミは彼女からの呼び出しを受ける。この女こそ、欲望の達成に繋がる何かを握っていると信じて。

セッション終了時のロイス

1.“マスターナイダス”　○有為 / 恐怖
2.父（城田英和）　慈愛 / ○不快感
3.友人（木村小太郎）　○友情 / 不安
4.浅羽影郎　感服 / ○不快感
5.犬塚胡桃　○信頼 / 劣等感
6.犬飼　友情 / ○悔悟