大気汚染によって、青空も太陽さえ見えなくなった暗黒の未来。
人々は巨大多国籍企業「エクリプス・コーポレーション」によって齎される仮初の平和を享受していた。
だが、平和は長く続かなかった。10年後、人々の平和を脅かす謎の怪人「プルトン」が暗躍しはじめる。
時を同じくして、人々を守るために怪人に立ち向かう「真心ヴァイザーライジング」の存在が噂される。
その正体は、環境汚染を広げる巨大企業に反抗するレジスタンスの一員「｜伊達 英雄《ダテ ヒデオ》」。
エクリプス・コーポレーションの闇を暴き、太陽を取り戻すための戦いが幕を開ける。

国民的人気ヒーロー番組『｜真心《マシン》ヴァイザーシリーズ』の最新作。
環境問題を生む、資本主義社会へのアンチテーゼが物語の根幹。
そのダークな世界観は、大きなお友達に人気を博している反面、
子供が見る真心ヴァイザーをこんな物語にする必要はあるのか、といった意見もある。
賛否両論はあるが、ド迫力のアクションは、どの客層にも好評。

「W.I.N.G.」としての、社会的弱者の日常を守るためのレジスタンス活動を描く第1部。
「真心ヴァイザー」「プルトン」「エクリプス・コーポレーション」「グラウンドゼロ」、その全ての謎の答えを描く第2部。
エクリプス・コーポレーションの代表との「地球の存亡を賭けた最終決戦」を描く第3部。

いま現在、放映しているのは第2部。そのクライマックス部分。一番いいところである。
遂に明らかになった、全ての真実。
謎の怪人「プルトン」とは、「エクリプス・コーポレーション」が引きおこした重篤な実験事故「グラウンドゼロ」によって、
撒き散らされた汚染物質「プルトン因子」に曝露した結果、変異した人間たちであった。
自社が正義だと信じていた2号ヴァイザーにとって、その真実はとても受け入れられず、
相反する二人の真心ヴァイザーは、己が信じる正義のために正面から衝突する────
　

伊達 英雄

真心ヴァイザーライジングの主人公。W.I.N.G.所属のレジスタンス。
エクリプス・コーポレーションが齎した"ある事故"の生き残りであり、コトの真相を探るためにレジスタンスに入った。
が、この目標は二の次になっており、そんなことよりも他人の不幸を見逃せないという非合理的な正義のヒーロー。

真心ヴァイザーライジング

伊達英雄が変身したヒーロー。青空を取り戻すために戦うためか「鳥」をモチーフに据えている。
高いジャンプ力と滑空能力を持つ。そのせいで、高所恐怖症のヒロは高所での撮影を強いられている。

ライジングフォーム

真心ヴァイザーライジングの基本フォーム。雷を操る能力を持つ。
必殺技は、対象を空中に蹴り上げ、雷を帯びた飛び蹴りを地上から繰り出す『サンライズ・フィニッシュ』。

ブレイバードフォーム

真心ヴァイザーライジングの時間制限付きの中間フォーム。焔を操る能力を持つ。
もし変身時間が3分を超えてしまうと、変身した人間の肉体さえ燃やしてしまう。
撮影では実際に焔を纏っており、別に3分を超えなくても、ヒロ自身の肉体が燃えるリスクを孕んでいる。
必殺技は、背部から翼のように焔を放ち、飛び蹴りを空中から繰り出す『ブレイジング・デイブレイク』。

ライジングライザー

真心ヴァイザーへの変身に使用する、ブレスレット型ガジェット。
小鳥を模しており、ボタンを押下するコトで閉じていた翼が開く構造になっている。
「RISE UP！！」の機械音声と共に、天高く掲げるコトで風力をエネルギーに変換。変身する。

ブレイザージェネレイター

ブレイバードフォームに変身する強化ガジェット。
「熾烈な戦いに身を投じるヒーローを守る力に」と開発者達は願っていたが、
その反面、大きな力には確かな代償が伴っていた。

W.I.N.G.

環境汚染や貧困に喘ぐ弱者のために戦うレジスタンス。
エクリプス・コーポレーションへの反抗を掲げている。
実態としては、エクリプス・コーポレーションの競合他社から支援を受けており、成り立ちは純粋な正義ではない。

各務 真実

エクリプス・コーポレーションのガーディアン所属の戦士。
グラウンド・ゼロの生き残りであり、真心ヴァイザーに変身した2人目の人間。
クールに見えてド天然。自分の行動は正義だと信じている。

エクリプス・コーポレーション

X年前に発足した、巨大多国籍企業。
エネルギー技術を独占しており、世界各国で枯渇したエネルギー資源のほとんどを担っている。

ガーディアン

エクリプス・コーポレーションの軍事組織。
表向きは「人々を守るヒーロー」だと信じられているが……

プルトン

突如、現れた正体不明の怪人。

グラウンド・ゼロ

Z年前に起きた爆破事故。またその現場のコト。伊達英雄と各務真実の故郷でもある。

天磐社長

エクリプス・コーポレーションの社長。諸悪の根源。

真心ヴァイザーエクリプス

天磐社長が変身した姿。本編におけるラスボス。

エクリプスライザー

ライジングライザーの雛型。

ほとんど知られてないが「伊達英雄/真心ヴァイザーライジング」のアクションは、
スタントマンもスーツアクターもなしで、赤鷺ヒロ本人が全て一人でこなしている。

ヒーロー番組の撮影は激務で知られるが、
今作の監督は特にイカれており、死亡寸前(というかオーヴァードじゃなければ死んでいるほど)の過酷な撮影をされている。
特にブレイバードフォームでの撮影は、実際に焔を纏って行なうので命懸けである。
※最初は"どこまでアクションができるか"とヒロの力量を測る為に監督が試したのだが、
(涙目になりながらも)どこまでも出来てしまったため、だんだんエスカレートしていった

ロケバスや自宅の玄関で気絶するように寝ることが常態化しており、
ヒロには本当の意味で"平穏な日常"というものは存在しないが、
過酷な撮影(炎に包まれることも)を先輩ヒーロー達も通ってきた道だと思っている

ヒーローのRBとして生まれるが、相応しい力を持ちあわせていなかった。
が、ひょんなことからFHに目をつけられ、よわよわヒーローは研究施設で監禁状態に。
ヒーローのRBとしてのポテンシャルを引き出すための改造実験を受ける。

UGNエージェント『閃光戦輝サンブレイザー』天道翼に助けられた。
が、ヒロと引き換えに、彼はFHとの戦闘で命の炎を散らしてしまう。
「彼のようなヒーローになりたい」と目標を得た一方、
「逃げろ、と言われて逃げてしまったから彼は死んだ」「あのとき、自分が勇気を出していれば」
といった深い後悔の気持ちを抱えて生きる事になった。

彼の代わりにUGNで戦おうと決意するも、
実力不足と何より度胸不足でUGNエージェントにはなれなかった。
だが、意気消沈しながら街中を歩いていると、あやしげな男から、いきなり声を掛けられる。
「キミ、ヒーローになってみないか？」
……その監督を名乗る男のたった一言によって、ヒロの運命は決められてしまったのだった。

過酷な撮影の中、なんとかヒーローであろうと頑張っている。
最近の実績は、余命わずかな少年の元にヒーローとして尋ね、手術を受ける勇気を与えたコト。
尤もSNSでは賛否だったが、ヒロ自身には微塵の悔いもない。