容姿・経歴・その他メモ

「この日常を強く強く退屈だと思うようになったのはいつ頃だったかな」
「少なくとも、オーヴァードとして覚醒する前からだったと思うんだ」
大きく立派な机と椅子に座る、それらには似つかわしくない少女。知恵の輪をガチャガチャいじりながら、どこか嬉しそうにモニターに語り掛けている。そして唐突にがしゃりと知恵の輪を机に投げた。
「でも覚醒してからも、UGNに入ってからも…なんと支部長になってからも満足したことなんて一度もないんだ」
「むしろもっと退屈が目立ってきてる」
少女は不満げにだが書類をまとめ始める。どれもこれも難しく堅い文がつらつらと並べられていて、それを目に入れた少女は眉を顰める。顰めつつも、書類へ判子を押すなり、再提出BOXへ入れるなりと手を動かしていた。

「でもさ、だからといってこんなにお仕事があるのはおかしいと思うんだよね。というわけだから、またね」
相手からの否応なしに通話をぶつ切り、窓を開けた少女はそこから身を乗り出し落ちた。
残ったのは９割方片付いた書類と「散歩中」という置き書きのみだった。


14歳の頃｜古代種《エンシェントレネゲイド》に感染しオーヴァードになった少女。
それを機にUGNチルドレンとして活動、今ではUGN支部長として一つの支部を任されるまでになった。
口調こそ砕けているが言動行動には落ち着きがあり、人並みに感情に富んでいる。
どんなことに対しても「退屈」だと強く感じることが多く、気分屋の域を超える程。落ち着きは退屈故なのか。
実はチルドレンの頃と比べると髪色や目の色が変化していたり、稀に腕から羽根が生えるようになっていたりする。
完全獣化/眠れる遺伝子使用中の姿はグリフォン、もしくは鷹。翼は背中ではなく腕を変形させるタイプ。
表では「導は14歳で失踪し、行方不明のまま」ということになっている。それは非日常に親しい人たちを巻き込みたくないと考えた彼女自身の行動である。


【退屈】とは尽きない欲である。
いつだってどんなに充実している現状にも満足できない、満足することができない彼女は愚かなのだ。

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