万能の天才、レオナルド・ダ・ヴィンチに『成ろう』とした、同世代の凡人・努力人・一方向のみの才人……などなどの、怨念の集合体。
異常なほどの名声をうけたレオナルド・ダ・ヴィンチの影で、日の目を浴びなかった彼らの無念が、少しでも世界に爪跡を遺そうとした名残。
それらが、万能の天才たる自画像を真似てまで誰かの目を引こうとしたものの、レオナルド・ダ・ヴィンチの功績に隠れ『見てもらえなかった』性質を持つが故に、誰にも気づかれないまま朽ち果てようとしていたレネゲイドビーイングもどき。

やがてその本質は人への恨み憎しみに変質し、自分に気付くものが現れたとき、その体を媒介に暴れまわり、虐殺による歴史的事件としてその存在を人類史に刻もうと画策していた。しかし、絵画を愛する穹の心に触れてしまい、その体を乗っ取る前に『素晴らしい絵画』として認識されてしまったため、絵画としての存在価値を付与・肯定され恨みの本質を見失い、結果的にただの穹に協力的なレネゲイドビーイングとして宿る事となった。
概念的能力として、万能の天才たる影であるがゆえに、様々な事情に関して『ある程度』までの能力をもって対応することができる。
しかし、しょせんは真似事であるため、その力を真に扱うにはより大きな才能が必要となる。例を挙げるならば、驚異的な《集中》力がそれにあたるだろう。