ミストルティンシンドロームおける七緒の神器。基本的には彼を背に乗せられる大きな狐の姿を取る。
アーキタイプ：ゴーレムであり、彼の分身ともいえる存在で自我はないが、彼の潜在意識を鏡の様に映しとり、半自律行動する。
正体は彼の故郷に祀られていた不定形のカミー「宝戎（タカラエビス）」であり、知恵と刃を与える存在として崇められていた。
村長の子である七緒はカミに捧げる供物であり、その日のために育てられていたが、アナイアレイターにより祭りの当日に全滅。
辛うじて命を繋いだカミと七緒が融合し覚醒したのが、現在のオーヴァードとしての『宝・七緒』である。
融合に際し宝戎の自我自体は（元々あってないようなものだが）消えており、七緒はある程度存在するものと思い込んでいる。
実際は前述のとおり、彼の潜在意識が反映されてるだけなのだが。
狐の形を取るのはもともと稲荷神宮（神使が狐）に偽装されていたため。オーヴァード化すると一人称が「我々」になり、
宝戎同様に深緑の肌と玉虫色に輝く瞳の異形の獣人の姿となる。あ、モデルはナナチっす。

公式記録ではオーヴァード５人のケンカで、Aランクの七緒が他4人をぶちのめしたというもの。
中心となるのは彼の隣の席の三鬼（みき）さくら。キュマイラシンドロームで鬼のような角が生えていた彼女をチルドレンと取り巻き２人が、「わるいやつ」としてイジメていたことが発端として、発見した七緒がお灸を据えようと三人に攻撃。
軽い小競り合いになるはずだったが、破壊者の性質が暴走して七緒は殺気溢れる攻撃を切り出してしまい、それに怯えたチルドレンもエフェクトで反撃、２つのエフェクトの余波が流れ弾となってさくらに直撃したというのが真相の悲劇である。

全員オーヴァードであったため死者は出なかったが、七緒以外の４人は心身ともにダメージを負い、チルドレン３人は矯正も兼ねてクラス替え。特に重傷を負ったさくらはショックで教室に入れなくなってしまった（寮で個別授業）。
この事件は彼の心にも深く影を落とし、「己のようなバケモノは日常の享受なんて許されないし、さっさとアカデミアを出て兵器として使い潰されよう、そうすればさくらも学校に通えるようになる」と考えるようになってしまっている。