容姿・経歴・その他メモ

──ただ、少し人を殺すだけの、普通の女子高生。

「ああ、こんばんは。今日はとても過ごしやすい夜ですね。私が貴方を殺すのにぴったりな」

最近、この辺りで実しやかに囁かれる噂がある。「夜道で彼岸花の髪飾りの少女に出会うと死ぬ」というものだ。
その少女は血に濡れているだとか、引きずるほどの長髪であるとか、突然消えるだとか、死体は蜂の巣になるとかいや細切れだとか騒がれているが、何を隠そうその噂の正体こそが、彼女である。

彼女はレネゲイドの力に目覚めている以外は凡そ普通の女子高生である。──殺戮欲求があることを除けば。
彼女にとっての殺戮、殺人は、普通の人の食事・睡眠に準じる行為である。
腹が減れば飯を喰らうように、眠たければ寝るように、殺し足りなければ殺す。その程度の認識である。
彼女の殺戮には必ずしも理由は必要ない。故に、正義の名のもとでしか殺戮を許されないUGNではなく、変革の名のもとに慾を肯定するFHに籍を置くのはある意味当然の帰結であろう。
だが別に理由ある殺戮を忌避しているわけではない。FHの任務でUGNや一般市民を殺戮することもある。しかし当然特に理由なく殺戮を行うこともあるため、UGNからは滅茶苦茶マークされている。

彼女にも友好関係があり、友人や家族のことで一喜一憂したり、本屋で小説を吟味したり、カフェでスイーツに舌鼓を打つような普通の女子高生で、感情の機微が少ないのは元々彼女が温厚なだけである。

家族も友人も彼女の正体には気づいていない。FHの後処理や工作が優秀なお陰である。

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