キャラクター概要

　UGNのN市支部に所属する新米支部長。高校生として日常を送る傍ら、日本支部から任務を請け負い、メンバーを取り仕切っている。高校生としての輪音は極度の運動音痴であるが、学業面では成績の上位に居座っている。部活動は文芸部であり、活動外でも好んで文章を書いている。趣味はハンドメイドで、手作りのアクセサリーが私室にたくさんある。たまにそのうちいくつかを身に纏うことも。好きな食べ物は団子で、最近は御手洗がお気に入り。
　最近はFHが絡む事件の対応に追われている。今回の任務の内容によると、UGNに所属する研究員である杉山孝夫がFHに拉致されたようだ。自身がまだ幼かった頃に世話になった者の一人だ。あの時の恩返しができるように、任務には全力を投じよう。

性格・考え方

　引っ込み思案で気弱な性格。交渉ごとには滅法弱く、どんな無理難題であっても断ることができない。しかし、UGNではそれなりの実力者であるに加えて責任感が強く、自身が請け負った任務はとにかく全うしようとする。また、どんな人間でも絡みやすく、友達を作りやすい。庇護欲が強く、誰かが虐げられているところを見ると居ても立ってもいられなくなる。受けた恩は須く返したいという思いが強く、座右の銘は「情けは人の為ならず」。

過去

　輪音は幼い頃から有名人となるべくして育てられていた。輪音の生まれは所謂貧困家庭であった上に、両親は一度歌手や俳優を目指していたが、その夢を叶えることができなかった者の1人だった。だから両親は自らの夢を子に託し、輪音を熱心に育てようとした。輪音には安音という姉がいた (出自 : 姉妹)。安音も輪音と同様に、有名人となるべくして厳しく育てられていた。そんな中でも、安音は輪音を心底可愛がった。輪音もまた安音を慕っていた。どんなに辛いことがあっても、2人が一緒なら乗り越えられる、そんな誰もが羨むような姉妹だった。
　輪音は昔から賢く物覚えが良かった上に、歌が非常に上手かった。歌唱大会では常に優勝席に居座るなど優秀な成績を収めており、歌手としてのオファーをもらうことが多かった。一方の安音は、取り柄と呼べるものを持ち合わせていなかった。勉強も運動も芳しくなく、自慢できる特技もなかった。それが原因であるかは定かではないが、安音が受けたオーディションでは尽く門前払いを喰らっていた。だから安音は常に輪音と比較された。そんな中でも妬む素振りすら見せず自分を慕ってくれている安音に、憐憫の念を覚えていた。
　ある夜、9歳となった輪音は、彼此数年間燻り続けた安音が両親にこっ酷く叱られている様子を目撃した。ところが輪音が目撃していたのはただの説教ではなかった。両親は激しく安音を罵倒し、暴力さえ揮っていた。あの時優しくも力強く自らを支えてくれた姉が、無力にも両親を前に慟哭する様子は見るに堪えなかった。だから輪音は、今度は自分が安音を護る番だと言わんばかりに、勢いに任せて両親に叫んだ。刹那、自分の叫び声が何かに共鳴して増幅する感覚を覚えた (覚醒 : 犠牲)。気がついて周りを見ると、棚や観葉植物は倒れ、壁にはヒビが入り、窓ガラスは粉々になっている。ふと安音を振り向くと、どこか一点を見つめながら怯えた表情をしていた。視線の先を見ると、頭から血を流して地に臥している両親が目に入った。異常な状況を目の当たりにした時のパニックからか、輪音の能力が暴走し、家数件を巻き込む災害を引き起こした。そのときは自身が仕出かしたことを理解できずにいたが、災禍の中心が自分であったことを理解したのは、輪音が事件を機にUGNに保護されてからのことだった。
　あの事件以来輪音は、当時UGNチルドレンであった先輩の玉野椿の下に着き (邂逅 : 師匠)、UGNエージェントとして活動することとなった。幸いUGNの情報操作技術により、輪音が両親を殺害したという事実は揉み消され、輪音の人生に傷が付くようなことはなかった。物覚えの良さが功を奏してか、UGNでの活動の中でレネゲイドに対する心得を次々と習得していった。その類まれなる上達速度が評価され、今ではN市の支部長を務めている。そんな彼女であるが、今でもあの時安音を怖がらせてしまったことを後悔している。安音には輪音に対する漠然とした恐怖は残っているようで、あの事件の委細を知りたがっているが、安音に嫌われたくないという思いとUGNの行動指針の所為で、本当のことを言い出せずにいる。そんな葛藤を覚えるたび、いつも一緒にいたはずの姉は既にこちらとは別の世界にいるという事実に、ひどく絶望した。しかし、一度目覚めて仕舞えば後に引くことはできない。ここまで自分がやってこられたのも、安音の存在があってこそだ。ならばせめて、無知な人間の、安音の平穏な暮らしを守るため、日々奔走するまでだ。

戦闘スタイル

　《サイレンの魔女》を絡めた一騎当千スタイル。攻撃方法は主に歌声であり、声を増幅させて敵の脳を振動させることで損傷をもたらしたり、果ては頭蓋骨をも含めて切り裂いたりする。並一般のオーヴァードとは異なる体質を持っており、《プレディクション》による回避不可の攻撃が可能。行動方針としては誰よりも先に行動して雑魚を殲滅する役割を受け持つ。素のダイス数を増やすことで《フラッシュゲイズ》などのダイスデバフをケア。ミドルからそこそこ高い火力を据えておき、戦闘全体を通して活躍する。成長予定としては《クロックアップ》や《アクティベイト》などの変異種エフェクトの取得を目指す。

セッション履歴