湊ちゃんが遺してくれた指輪を大切に大切に身に着けている。
唯一の友達と言ってもよかったれんてゃ卒業後は、あの日をともにしたりゅたむとかざめろにべったりくっついていたと思われる。
りゅたむは多分サバサバしてるので上手いことあしらわれていた。でも突き放されることもないのでめげずにくっついていくよ。
りゅたむがいなかったら多分泣き崩れたままその場から動けなかった。手を引いて前を向かせてくれる存在。
かざめろはなんでも話きいてくれるし優しくて好き。でもたまにお嬢様な天然ボケかましてくる。
大声で泣いたせいかの背中をさすってくれて、心から心配してくれた。つらいときも隣にいてくれる存在。

・銀木犀
金木犀の仲間で、秋に白っぽい花を咲かせる。香りは控えめ。
葉は厚めで、全体あるいは先端にギザギザとした小さな鋸歯がついている。
金木犀の香りは、香水、香料、お茶、お酒、ジャムなどに利用されているが、銀木犀の香水や香料はあまり流通がない。
落ちこぼれ感。
花言葉は「初恋」「高潔」「あなたの気を引く」。

「私たちに揃いの羽根は生えなかった」

彼女は歌う

「ひとりは飛ぶに相応しいが高みにのぼりすぎてひとりぼっち
さながら孤独な猛禽のよう
ひとりは大きく美しい羽根だが飛ぶには豪奢すぎる
さながら錘をつけられた孔雀のよう
ひとりは羽根すら広げたくないみたい
それでも大人たちは特製の鳥籠を誂えた」

彼女は歌う、この聖域の歌を歌い続ける
喉が枯れても水を口にすることなく
やがて花弁となって消えたという

ダブルクロス the 3rd edition
キャンペーン『o-bird sanctuary』
ダブルクロス――それは裏切りを意味する言葉。

私たちに揃いの羽根は生えなかった
だからきっと、同じ距離を飛ぶことも、同じ高さを飛ぶこともないだろう
今までも、これからも

しかし偶然にも、キミたちは同じ扉に手をかけた
この巨大なからくりの舞台裏へとつながる扉に
世界の上澄みを泳いできた少女たちは
世界の双貌を覗いて成人の儀にとりかかるのだ

だが気を付けてほしい
深みに足を取られてその羽根さえももがれぬように

ダブルクロス the 3rd edition
キャンペーン『o-bird sanctuary』
第1話「双貌のヨゲンノトリ」
ダブルクロス――それは裏切りを意味する言葉。

◆PC③
ワークス／カヴァー：UGNチルドレン／高校生
シナリオロイス：梅田湊一（うめだ-そういち）
推奨感情P／N：幸福感／隔意
　キミは鳥旗高校の落ちこぼれである。実際の能力はどうあれ、キミはこの場所にいて居心地の悪さを感じているのだ。そんな中での拠り所は英語教師である梅田湊一であり、キミは彼と関係を持っている。
　文化祭をあと数日に控えたある日、梅田とキミのクラスの担任である藤河嘉奈芽（ふじかわ-かなめ）が付き合っているのではないかという噂を耳にする。出所はどうやら、梅田が副担任を持っている3年のクラスからのようだ。

熱帯性の街路樹がふと風に揺れ
賑わう屋台のガラスケースにふと誰かの顔が反射する時
LRTが扉を開いて乗客たちを受け入れ
伝統色の織物が複雑な文様をはためかせる時
目に入る景色全てに死人が影を映すように見えた

死者の呼び声に応えてはいけない
だとしてもこの聖域〈サンクチュアリ〉の果てに追わなければならないものがある
青い羽根の鮮やかさだけがキミの道しるべになるだろう

キミたちに揃いの羽根は生えなかった
だからきっと、同じ距離を飛ぶことも、同じ高さを飛ぶこともないと思っていた

ダブルクロス the 3rd edition
キャンペーン『o-bird sanctuary』
第2話「非翼連離」
ダブルクロス――それは裏切りを意味する言葉。

◆PC③
ワークス／カヴァー：UGNチルドレン／高校生
シナリオロイス：梅田湊一（うめだ-そういち）
推奨感情P／N：任意／任意
　キミは落ちこぼれながらなんとか3年生まで歩を進めることができた。
　ある日修学旅行の行先を決める話し合いに遅刻してしまったキミは、先々代に影響を受けてインドネシアへの旅行を検討している班に回される。2年も前のこととは言え、梅田の存在が未だ苦い思い出となっているキミの脳裏に、彼が残した指輪の出所が過るのだった。