代々議員や学者、医者などを排出してきた家系に生まれた唯一の凡人が景だった。親の意向で進学校に通わされるがあまり成績は振るわず、それ故に幼い頃は可愛がってくれた両親からも小学校入学後からはあまり相手にされなくなり、親戚が一堂に会する場では散々こき下ろされ、それでも必死に食らいついていたが、中学生の時に両親すらも一族の恥扱いしたことでとうとう感情を抑えきれなくなった。自らの「消えてしまいたい」「居場所が欲しい」という相反する思いの爆発がトリガーとなりオーヴァードに覚醒した。
　その後は太久郎に引き取られ、実家とは縁を切り、名字も日影に変えてUGNエージェントとして活動していた。その日々の中で、自分も先輩のように、自分みたいな深い悲しみや苦しみの中にいる人を導いていけるような存在になりたいと思うようになり、教師となる道を選んだ。
　現在は教師として高校生に自分の得意分野である物理を教えている。生徒達を守り導いていくぞ！と意気込んでいるが、生徒からは優しくていい先生だけどちょっと頼りないと思われている。UGNとして少し名が知られてくると今まで音信不通だった親から突然連絡が来て、自慢の子供だとか家に戻ってこないかだとか言われたが、この界隈での影響力を伸ばそうとしている魂胆が透けて見えるのでにべもなく断っている。
　景の血統を知っている人は大抵色眼鏡で見てくるため、そういう人に対してはあまりいい印象を抱いておらず壁を作ってしまう。UGNの仲間は景を景として見てくれるため、本当の家族のように思っている。

PC3
ロイス:瀬場太久郎(ｾﾊﾞ ﾀｸﾛｳ)　P:懐旧/N:悔悟
カヴァー/ワークス:教師/エージェント
キミはUGNエージェントである。この度、霧谷雄吾の指名でM市支部に追加人員として送られるキミは、自分の昔の先輩エージェントであった"人狼(ベナンダンテ)"瀬場太久郎がM市支部で支部長補佐を勤めていることを知る。彼はまだ新人だったキミに、UGNエージェントの基本と『人々の日常を守る』という信念を教えた。しかし、彼に恨みを持つジャームによって妻と娘を殺された一件から、彼は過剰に任務に打ち込むようになり、キミとも疎遠になっていった。キミはそんな彼の力になれなかったことを悔やんでいたのだ。
迫る恩師との再開にキミは思う、今まで彼はどうしていたのだろうか───