どこかの国の実在した二人の人間の間によって生まれた子供だった。
だが、気が付けばUGNの孤児院にいて、自分がなぜそこにいるのか、両親は誰なのか、なぜ、彼女がそこにいたのかはわからなかった。
気が付いたらそこにいた。
UGNは最初レネゲイドビーイングだと思ったようだが、検査の結果人間でありどこにでもいる幼い少女だった。
彼女のレネゲイドなのかと考えたが、その時の彼女はオーヴァードですらないただの少女だったのだ。

捨て子かと思われたが、彼女をそこに連れてきた痕跡は残っておらず、代わりに彼女はそこに生活していた痕跡は残っていた。
しかし、そのことは誰も覚えておらず、彼女自身も覚えていなかった。
彼女が覚えていたのは自分の名前だけ。

このことからUGNは彼女の両親が何かしらのレネゲイド事件に巻き込まれ、人々の記憶から消滅してしまったと判断し、両親はそれを理解していたから彼女を預けたと考え、UGNは彼女を孤児院の子供として改めて受け入れなおした。

気が付いたらオーヴァードに覚醒していた彼女は、戦闘能力はなかったがレネゲイドコントロールを得意としており、研究員達の手伝いをしながら過ごしていった。
彼女の扱える能力が温度を下げる能力だったため、研究員の中では重宝された。
そうして過ごしていくうちに、能力も強化されUGNチルドレンとしても活動するようになっていった。

UGNチルドレンとして活動しながら、彼女は普通の学生生活も送っていた。
ある程度の資金援助はUGNからされていたが、チルドレンとして活動していたため資金面には苦労せずに学生生活を送ることが出来た。
そんな彼女は学校内では何かの部活動に所属していたわけでもなければ、目立つような委員会に所属していたわけでもない。
だが、学校内では有名人のようになっており彼女を知る人は多かった。
理由は単純で、彼女は誰彼構わず声を掛け分け隔てなく接していき、困っている人は助けるし、悪いことをしていたらそれを止めていた。
そうやって学校内で動きまくった結果、彼女は多くの人の記憶に残るようになった。

彼女はただ楽しそうなことに首を突っ込んでいるだけと言っているが、善悪好悪問わず関わっている為、おそらく意図的に記憶に残るような行動をしていると思われる。

気が付けば支部長になるほどに功績を残した彼女は、支部長に選ばれた時めんどくさそうにしつつも、どこか嬉しそうにその任を受けた。
支部の表の顔は最初カフェやレストランなどに使用としたが、彼女がキッチンに立とうとしたため、却下され現在の駄菓子屋になった。
駄菓子屋にした理由は、彼女自身が子供好きなところがあり、子供達の新鮮な噂話を聞ける場所だからだ。決して合法的に食べ物で遊べるからではない。
また、駄菓子を売る以外にも子供達の悩みを聞いて解決するときもある。
その中にはレネゲイド関連もある為、UGNとしての仕事も割とある。

駄菓子屋という表の顔のせいで大人の出入りは少なく、出入りする大人は支部の人間か、情報屋か、オーヴァードにかかわっているものが多い。

善悪好悪問わず物事にかかわり、人の記憶に残るように行動している。
服装が特徴的なのも、そのせいだろう。
性格自体はゆったりとした口調に合うようにいつも一定で落ち着いた性格をしている。
そのせいでぱっと見の印象は穏やかな大人な感じに思われるが、実際は感情的に動くことが多く、目立つことが好きな為、彼女を知っている人は子供っぽい人だと思っている。

趣味はSNSと服屋巡り。それと、料理を趣味としている。
前者の二つは目立つための趣味だが、料理の方はただ好きだからやっている。
といっても、料理の腕はいいとは言えず、知識はあるのに変なアレンジをするせいで料理はとてもおいしいとは言えない。アレンジをやめてほしいと告げると、ものすごく残念がりつつ普通に作ってくれる。その時はレシピ通りである為レシピの味がする。
彼女の作る料理は甘いか辛いの二択であり、何を作っても溶けるほど甘くなるか、痛いほどに辛い。

ちなみにいつも彼女が舐めている飴は凄く辛い。
が、人にあげる飴は甘い…まれに辛いのが混じっているが。