容姿・経歴・その他メモ

髪

瞳

肌

シンドローム分類検査結果要項
被験者：狂節櫻雅
クロスブリード(キュマイラ/エグザイル)
エフェクト発現時に体の一部が樹木化する特徴がみられる。
一般的な両シンドロームのピュアブリードと比較した場合、キュマイラのような身体の硬質変形効果とエグザイルの

以下通過シナリオネタバレ

あの日、教会から店に帰ると、中は花束を作るための花鋏やラッピング紙が散乱していた。はじめは強盗かと思ったが、その疑念はすぐに晴れた。なぜなら店のドアの鍵はしっかりと閉まっていたし、何より普段ならないものが作業机の上にあったから。それはひどく不格好な花束。ピンクや白、オレンジといった鮮やかな色味でまとめられたアルストロメリアの花束。俺が初めてこの店にやってきたとき、彼女がいちばんに教えてくれた花、俺と彼女の思い出の花。そういえば彼女は花の色味や花言葉からその人にとってぴったりな花を選ぶのが得意だった。でも花束を作るのは苦手で、その出来には苦笑いをした記憶しかない。

そう、俺には彼女との記憶がある。
彼女と出会い、平穏を共にし、戦場を共にし、背中を預け、預けられた、その記憶が。
ボロボロになりながらそれでもなお戦う彼女の記憶が。
それをただ茫然と眺めることしかできなかった無力な自分の記憶が。
この世全ての平穏に嫉妬し破壊を試みた彼女の記憶が。
伸ばした手が届かなかった無力な自分の記憶が。
世界のための自己犠牲を笑顔で実行しようとする彼女の記憶が。
それを止めることが出来ない無力な自分の記憶が。
ある。

これらは一度手放した記憶。手放してしまった記憶。手放さなければならなかった。それしか方法がなかった。二度と戻らないものだと思っていた。でも運よくもう一度手が届いた。
それは彼女の心からの願いゆえのものだったのかもしれないし、俺に罪の記憶を忘れさせないという『世界』の意志なのかもしれない。
アルストロメリアの花言葉は「未来への憧れ」。今後どのような未来があるのだろう。とにかく今言えることそれは
俺は『また』大切な人を失った。

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