容姿・経歴・その他メモ

　Ｔ市セルのＦＨチルドレン。眼帯に隠れた右眼は覚醒の折に失っており、隻眼である。目を失ったせいもあり体が弱いうえに厭世的で自分の体に傷がつくことを厭わないので体のどこかに常に包帯を巻いて、よく布団にもぐっている。
　ぶっきらぼうで遠慮というものを知らず、敵だろうが上司だろうが思ったことはずけずけ言うタイプ。そういう性格を自覚しているからか、任務外では読んでいる本に顔を隠して、人付き合いを避けている。
　エンジェルハイロウの力で闇に紛れ、敵の死角から射撃する戦闘スタイルを得意としており、その威力もさることながら彼女の弾丸を受けたものは呪いにでもかかったように次々と不幸が降りかかると噂されている。
　ニヒルを気取っているが、彼女の本質はシンデレラ的なヒロイン願望に満ちたロマンチストである。普段から読んでいる本はブックカバーに隠されて一見すると分からないが今時流行らないくらいの甘ったるい恋愛小説ばかりで、人が本の内容を覗こうとすると烈火の如く怒り始める。
　覚醒する直前、両親と離れ離れになっていた彼女は偶然出会った年上の青年に連れられて迷子センターに向かっていた。彩春にとって彼は初めて自分に優しくしてくれた、そして自分を助けてくれるかもしれない大人であり、当時小学生だった彼女が好みそうな儚げな見た目だったこともあり、彩春は迷子センターに着くまでの間にやたらと彼に物をねだった。青年も矢継ぎ早なお願いに何かを察したのか、そのお願いに快く応じ、彩春はつかの間の陽だまりを心行くまで楽しんだ。しかし、そんな微笑ましい寄り道が不幸にも彼女たちを暴走したジャームによる連続殺人の被害者にした。青年は彩春を庇って倒れ、彩春は右目を失明し、青年の名前すら知らないままオーヴァードになり日陰の道へと堕ちていった

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