容姿・経歴・その他メモ

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本を眺めるでもなく、ノートを書くわけでもなく、ただ机に座り教室の外を眺めているだけの人間。
その枠に収まっている青年。
良くも悪くも無害であるが故に、彼に詳しい人間は少ない。

だが、詳しい人間は少なくとも知る人間は多い。
なにせ世界有数のコングロマット、神城グループ。その家の長男であったから。


この出自は重しとなっていた。
皆が自分ではなく、家のことばかりを見ている。
超大企業の跡取り候補、と。
それが嫌で海外にまで逃げ出した。自分を見てくれる人を求めて。

しかし、初めて友人と呼べる人間を見つけたと思った頃、家を継ぎ力を手にしていた神城早月の手回しにより捕縛され、
「こいつが早月に自分を売ったのではないか？」と初めての友人まで疑うこととなった。



兄妹ともに形は違えど孤独に身を置くのは、血筋のせいなのだろうか。
彼は本を眺めるでもなく、ノートを書くわけでもなく、ただ机に座り教室の外を眺めている。

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