“天威無法”赤土 莉々
プレイヤー:ごましお
「驚きです。桃の木です。林檎の木です。……失礼、山椒の木でした」
- 年齢
- 18
- 性別
- 女
- 星座
- 魚座
- 身長
- 182cm
- 体重
- 内緒です
- 血液型
- A型
- ワークス
- UGNチルドレンB
- カヴァー
- 大学生
- ブリード
- クロスブリード
- シンドローム
- エンジェルハィロゥ
- ブラックドッグ
- HP最大値
- 26
- 常備化ポイント
- 6
- 財産ポイント
- 0
- 行動値
- 18
- 戦闘移動
- 23
- 全力移動
- 46
経験点
- 消費
- +323
- 未使用
- 0
ライフパス
出自 | 「とんでもないロクデナシです。男を見る目は養わないといけませんね」 | |
---|---|---|
父親不在 | ||
経験 | 「母が、死んだんです」 | |
力の暴走 | ||
邂逅 | 「シャーくんがいなかったら、いっぱい身体弄られてポイ、だったかもです」 | |
恩師 | ||
覚醒 | 侵蝕値 | 「私が殺したようなものでした」 |
償い | 18 | |
衝動 | 侵蝕値 | 「こんな力、要らない」 |
嫌悪 | 15 | |
その他の修正 | 5 | 実験体 |
侵蝕率基本値 | 38 |
能力値
肉体 | 2 | 感覚 | 8 | 精神 | 2 | 社会 | 1 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
シンドローム | 0+2 | シンドローム | 3+1 | シンドローム | 1+1 | シンドローム | 0+0 |
ワークス | ワークス | 1 | ワークス | ワークス | |||
成長 | 0 | 成長 | 0 | 成長 | 成長 | 0 | |
その他修正 | その他修正 | 3 | その他修正 | その他修正 | 1 | ||
白兵 | 射撃 | 11 | RC | 1 | 交渉 | ||
回避 | 1 | 知覚 | +1=12 | 意志 | +2=8 | 調達 | 2 |
芸術:麻雀 | 2 | 知識:遺産 | 5 | 情報:UGN | 5 | ||
芸術:手品 | 3 | 情報:裏社会 | 3 |
ロイス
関係 | 名前 | 感情(Posi/Nega) | 属性 | 状態 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
Dロイス | 実験体 | ― | |||||
鮫柄 洋介 | 遺志 | / | 憤懣 | 「なんで死んじゃうんですか。嘘つきです。閻魔様に舌引っこ抜かれちゃえばいいんです」 | |||
ハール | 信頼 | / | 隔意 | ||||
RUIN | 憧憬 | / | 憎悪 | ||||
ニャンコ少年 | 信頼 | / | 不安 | ||||
ニャンコ先生 | 信頼 | / | 隔意 | ||||
弁天 | 信頼 | / | 猜疑心 |
エフェクト
種別 | 名称 | LV | タイミング | 技能 | 難易度 | 対象 | 射程 | 侵蝕値 | 制限 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
リザレクト | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 効果参照 | ― | |
(Lv)D点HP回復、侵蝕値上昇 | |||||||||
ワーディング | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | シーン | 視界 | 0 | ― | |
非オーヴァードをエキストラ化 | |||||||||
幻影の騎士団 | 3 | セットアッププロセス | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 2 | ― | |
ラウンド中、攻撃力+Lv×3。1点でもHPダメージを受けると終了です。 | |||||||||
フルインストール | 3 | イニシアチブ | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 5 | 100% | |
ラウンド間、行うあらゆる判定のダイス+Lv×3個。シナリオ1回。 | |||||||||
アタックプログラム | 5 | メジャーアクション | 〈白兵〉〈射撃〉 | 対決 | ― | 武器 | 2 | ― | |
組み合わせた攻撃の達成値+Lv×2 | |||||||||
コンセ:ブラックドック | 3 | メジャーアクション | シンドローム | ― | ― | ― | 2 | ― | |
いつもの | |||||||||
ワンショットツーキル | 3 | メジャーアクション | 〈射撃〉 | 対決 | 2体 | 武器 | 3 | ― | |
対象2体、シナリオLv回 | |||||||||
ポルターガイスト | 1 | マイナーアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 4 | 100% | |
シーンの間、攻撃力+[選択した武器の攻撃力]。ただし、選択した武器は破壊される | |||||||||
神の眼 | 1 | リアクション | 〈知覚〉 | 対決 | 自身 | 至近 | 1 | ― | |
知覚置換ドッジ | |||||||||
リフレックス:エンジェルハィロゥ | 3 | リアクション | シンドローム | ― | 自身 | 至近 | 2 | ― | |
エンハイのイって小文字なんだね | |||||||||
ゆらめき | 1 | リアクション | シンドローム | 対決 | 自身 | 至近 | 2 | ― | |
ドッジに勝利した場合戦闘移動。ラウンド1回 | |||||||||
陽炎の亡霊 | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 6 | 100% | |
ドッジの判定に成功したらメインプロセスを行う。行動済みにならない。 | |||||||||
鏡の中の人形 | 2 | オートアクション | ― | 自動成功 | 単体 | 視界 | 3 | ― | |
対象がリアクションに失敗したら使える。代わりにドッジに成功したら対象が回避できる。シナリオLv回。 | |||||||||
ショート | 1 | メジャーアクション | ― | 自動成功 | 効果参照 | 視界 | ― | ― | |
電源を必要とする機械を一つ壊す | |||||||||
真昼の星 | 1 | メジャーアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
めっちゃ目がいい |
コンボ
燕返し
- 組み合わせ
- 《ポルターガイスト》
- タイミング
- マイナーアクション
- 技能
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 自身
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 4
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
レールガンを指定。
シーン中攻撃力+22。
天砲
- 組み合わせ
- 《アタックプログラム》+《コンセントレイト:ブラックドック》
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- 射撃
- 難易度
- 対決
- 対象
- 単体
- 射程
- 武器
- 侵蝕値
- 4
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 100%~
- 8
- 7
- 11+12-4+3
- 22+22+1D
- 8
ポルターガイスト前提。
電磁力によって浮かせたレールガンで天から砲撃する。
ダブロン
- 組み合わせ
- 《アタックプログラム》+《コンセントレイト:ブラックドック》+《ワンショットツーキル》
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- 射撃
- 難易度
- 対決
- 対象
- 2体
- 射程
- 武器
- 侵蝕値
- 7
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- ~100%
- 8
- 8
- 11+10
- 100%~
- 8
- 7
- 11+12
- 8
武器 | 常備化 | 経験点 | 種別 | 技能 | 命中 | 攻撃力 | ガード 値 | 射程 | 解説 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
レールガン | 30 | 射撃 | 〈射撃〉 | -4 | 20+2 | - | 100m | ガード不可、シーン1回。 |
一般アイテム | 常備化 | 経験点 | 種別 | 技能 | 解説 |
---|---|---|---|---|---|
ウェポンケース | 1 | 一般 | レールガンを選択 | ||
RGカートリッジ×3 | 15 | 使い捨て | マイナーで使用、レールガンの使用回数+1 | ||
エピック | 15 | カスタマイズ(武器) | 攻撃力+2、武器破壊をシナリオ1回無効。 | ||
思い出の一品(ブランケット)) | 2 | 1 | 意志判定の達成値+1。シャーくんに預けられたアクセサリー。 ブランケット効果によりさらに達成値+1。なくしたら-1。 | ||
コネ:UGN幹部 | 1 | コネ | 〈情報:UGN〉 | ダイス+2個 | |
スティールマインド | 5 | エンブレム/一般 | 意志判定のダイス+2個 | ||
パーソナルマーク | 15 | エンブレム/一般 | 感覚を指定。判定ダイス+3個。シナリオ3回。 ピスケスのエースの証。 | ||
サイドリール | 15 | 一般 | 射撃の達成値+3、ダメージ+1D | ||
フォアシーサイト | 30 | エンブレム/一般 | 攻撃対象のリアクションのクリ値+1、ダイス-2個、シーン1回。 | ||
サーチレーダー | 2 | 一般 | 知覚判定の達成値+1 |
経験点計算
能力値 | 技能 | エフェクト | アイテム | メモリー | 使用総計 | 未使用/合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
0 | 83 | 244 | 126 | 0 | 453 | 0/453 |
侵蝕率効果表
現在侵蝕率:
容姿・経歴・その他メモ
真顔で一生変な事言う女。3/19生まれ。大学一年生。物理学科。
異様に朝に弱い。趣味は麻雀。強い。手先が器用。右利き。考え事をする際は近くにあるものを右手で手慰みにする。散在癖がある。
常に敬語。人を変なあだ名で呼ぶ。一人称は私。
未来のことを語る際に、断定を避ける癖がある。
ピスケスの人達から様々なことを教わっていた時期があり、PC3の非律背反とも師弟関係にある(莉々が弟子)。
好きなもの:麻雀、惰眠、手品、からあげ、ホールケーキ
嫌いなもの:喧嘩、強い言葉、掃除、赤い髪
電磁力を操る能力を持つ。莉々の専用武器であるレールガンに電力を供給してぶっ放したり、電磁力を用いてレールガンを遠隔操作してぶっ放したりする。
※※※以下は読まなくてもいいです。クッソ長いので※※※
赤土莉々の自分語りのコーナー。ぱちぱちぱち
ハロー、赤土莉々です。ここから先は私の過去の出来事を、いくつかに分けて紹介するコーナーです。特に面白いことはありませんので悪しからずです。
幼少期
物心ついた時から、父親はいませんでした。
なんでも、母が妊娠したことが分かったら逃げたそうです。
「男なんてロクなもんじゃないわよ」って、私によく言い聞かせて来たのを薄っすらと覚えています。
母は、女手一つで私を育ててくれました。昼間は働いて、夜は私の面倒を見て。大変だったと思います。決して裕福ではありませんでしたが、私の目線では何一つ不自由することなく、暮らせていました。
ええ。母子家庭で父親からの仕送りもなく、実家が裕福ということもないのに、不自由なく暮らせていたんです。
母は、無理をしていました。
小学一年生の頃です。ある平日の朝、私は母と大喧嘩をしました。
キッカケは些細な事でした。詳しいことは覚えていませんが、お気に入りの服がどこかに行ってしまったとか、そんな理由だったと思います。
ただ、私は反抗期で、母もストレスが溜まっていたのでしょう。小さな火種があっという間に家一つを焼き尽くしてしまうように、私達の喧嘩はエスカレートしていきます。
そして、私はこう言って、家を飛び出したんです。
「ママなんて大っ嫌い! 死んじゃえ!」
その日私は、友達の家に寄り道をしました。家に帰りたくなかったからです。それでも、友達のお母さんに「きっと莉々ちゃんのことを心配してるよ」って説得されて、しぶしぶ帰ることにしたんです。
あたりは既に薄暗くなっていました。いつものように植木鉢の下から家の鍵を取り出し、ゆっくりと、恐る恐る扉を開けました。家の中は、不気味なくらい静かでした。まるで、誰もいないみたいに。
小さな声でただいまを言いました。でも、何の声も返ってきません。もしかしたら、私の事を探しに行ってしまったのかもしれないなどと考えながら、ランドセルを置きにリビングへと向かいました。
母が、倒れていました。
寝ているのかもと思い、母に声をかけました。返事はありません。
聞こえなかったのかもと思い、母の体をゆすりました。返事はありません。
……ええ、そうですよね。人が倒れているなら、救急車。119番通報をすればよかったんです。
でも、幼く愚かな私はこう考えてしまいました。
『私が死んじゃえなんて言ったから、ママは死んじゃったんだ』って。
泣きました。叫びました。そうして、私は覚醒しました。覚醒して、暴走して。辺り一面に電磁波を撒き散らして。
私は、半径数kmを停電させました。
結論から言うと、母は死にました。過労だったそうです。
今でも考えることがあります。
あの時、覚醒なんてせずに周囲が停電していなければ。
もっと冷静になって救急車を呼べていれば。
もっと早く家に帰っていれば。
大っ嫌いなんて、死んじゃえなんて、言わなければ。
母は死ななかったんじゃないか、と。
とまあ、私がオーヴァードに覚醒した経緯はこんな感じです。
……ああ、気にしないでください。昔の話です。
オーヴァードなら、こういった話の一つや二つ、みんな持っているものですよね?
少年期
続いて少年期です。余談ですが、少年という言葉は男女両方を指すらしいです。決して私が実は男の子だったとか、背が高いのはそのせいとか、そういう訳ではありません。余談終わり。
力を暴走させた私はそのまま気を失い、目を覚ますとUGN管轄の病院のベッドの上でした。当然、UGNという組織の存在を知ったのはこの時でしたが。
当時のUGNという組織は、今よりももっと魑魅魍魎の煮物でした。FHではないというだけで、考え方も、見ている方向も、てんでバラバラでした。そして、私は運悪く……いえ、バチが当たったのかもしれませんね。なかなかの過激派閥に預けられたのです。
彼らの考え方はこうでした。『最小限の犠牲でレネゲイドというものを解き明かせば、最大多数の人類を救える』。成程、素晴らしい考えだと思います。私が、その『最小限の犠牲』でさえ無ければ。
母親は死に、父親は行方知れず。能力を暴走させた前科を持ち、日常に返す訳にはいかない。
私は、絶好の実験体でした。
そうして、私は人としての権利と尊厳を失い、哀れな一匹の実験動物へと成り下がったのです。わんわん。
そうして、私の実験デイズは始まりました。詳しい内容は話したくありませんので割愛しますが、例を挙げると限界まで能力を使わせられたり、生きたまま解剖されたりはしました。
唯一の救いは、私と同じく実験体になった子達と仲良くなれたことです。一人じゃないから、耐えられました。
実験の日々の中で、特に仲良くなった子がいました。名前は、安倉紀伊。私はくっきーと呼んでいました。私より少し年上の彼女は、私よりも多くのことを知っていて、手品が得意な子でした。私がこの時ジャームにならなかったのは、彼女の存在が大きかったんたと思います。
研究者達は、一刻も早く研究を進めたかったのでしょう、常にギリギリを攻めているような印象を受けました。事故になりかけたことも何度もありました。
ハインリッヒの法則、というものをご存知でしょうか。簡単に説明すると、重大な事故が発生したとき、その前兆となる軽微な事故が多発しているものだ、という法則です。つまりは、こう言い換えることも出来ます。
軽微な事故が起こっているのにしっかりとした対策をとらなければ、重大な事故は発生する、と。
ある日、くっきーがジャーム化しました。
彼女は衝動の赴くままに、施設を破壊し、研究者達を殺し、暴れ回りました。それでも、私達実験体には一切手を出しませんでした。
そんな彼女を、私が殺しました。
約束だったからです。私達のどちらかがジャーム化したら、もう片方が止めるって。それが、私達に残された最後の尊厳だったのです。
この時のことは、あまり覚えていません。唯一覚えているのは、死に際のくっきーの言葉。
「ごめん、莉々。ありがとう。元気でね」
そう言って、彼女は死にました。
研究は凍結されました。ひょっとしたら、彼女はこれを見越していたのかもしれません。
私達の処遇については、UGNの内部でも意見が割れたと聞いています。私達がジャーム化したり、反旗を翻したりする前に処分すべきだ、という声も上がっていたらしいです。
それでも、最終的には全国各地の支部の預かりとなることが決まりました。
その、預けられた先の支部。そこで、私はシャーくん……鮫柄洋介に出会ったのです。
つづく。
少年期 ぱーとつ〜
長くなってしまったので少年期パート2です。
実験から解放された私は、とある地方の支部に預けられました。そこで私が何をしたか。ええ。
引きこもりました。
親友を自らの手で殺し、仲の良かった他の友達とも引き離され、周りにいたのは信用できない大人たち。当然だと思います。私は悪くありません。
そんな私に根気強く接してくれたのが、同じ支部にいた鮫柄洋介こと、シャーくんでした。
優しい人でした。私の事情も聞いていたらしく、何度も謝られました。最初は無視していたんです。それでも、彼は諦めずに、私に声をかけ続けてくれました。次第に、私も心を開くことが出来ました。
私は父を知りません。私が生まれたときには、父は既にいませんでしたから。でも、もし私に父がいたら、こんな感じなのかな、と思うことが出来ました。私はシャーくんを、本当の父親のように慕っていました。
シャーくんがピスケスに所属してからは、部隊の人達とも接し始めました。彼らは色々な事を教えてくれました。力の使い方とか、戦術とか、勉強とか、麻雀とか。
どうやら私は勉強の類が、特に数学的な考え方に対する飲み込みが良いようでした。いつの間にか麻雀は、いちばん強くなっていました。学ぶことは楽しいんだと、この時初めて知りました。
本人に言ったことはありませんでしたが、夢も出来ました。一人前になったら、シャーくんの隣で、ピスケスの一員として一緒に戦いたい、と。
私は訓練に勤しみ、やがて、実戦任務にも駆り出されるようになりました。
そして、3年前。その日がやってきました。
傍から見ても、ピスケスとミュージアムの戦闘はどんどん激しくなっていたのか分かりました。シャーくんたちは私には何も言ってくれませんでしたが、任務を終えて帰ってくる皆の疲労が、段々と大きくなっていたのが素人目にも見て取れました。
そんな中で、ミュージアムとM市でまた対峙すると聞きました。
虫の知らせ、とでも言うのでしょうか。何故か、とても不安になりました。もう二度と会えないような、不吉な予感が消えなかったんです。
だから、私は聞いたんです。
「シャーくんは、いなくならないですよね?」って。
シャーくんは一瞬驚いたような顔をしたあと、いつもの笑顔でこう言いました。
「大丈夫だ、俺達は負けない」
そして、いつも付けていたアクセサリーを外して私の手に乗せました。
「コイツを預けとくよ。終わったら取りに戻る。大切なモンなんだ、無くすなよ?」
小指と小指を結んで、指切りをしました。絶対に戻ってくるって、約束をしたんです。
シャーくんは、帰ってきませんでした。
長期任務を終え、支部に帰って部屋で休んでいた日のことでした。私と仲の良かった職員さんが、慌てたように部屋の扉を叩き、告げました。
M市砂漠での決戦により、ピスケスは敗退。鮫柄洋介隊長含む、部隊員数人が亡くなった、と。
なにかの間違いだと思いました。しれっと、「くっそー、負けた!」とか言いながら、それでも、帰ってきてくれると信じていました。
シャーくんは、帰ってきませんでした。
時間が経つに連れ、言葉が鉛のように心に重く沈み込みました。そして、理解しました。もう、二度とシャーくんとは会えないって事を。
負けないって。帰ってくるって、そう言ったのに。約束したのに。嘘つき。嘘つき。嘘つき。
泣きました。叫びました。それでも、暴走はしませんでした。
シャーくんたちに教わった力の使い方が、私に暴走を許しませんでした。私の中にシャーくんが生きているようで、少しだけ嬉しくて、それでも、それ以上に悔しくて、腹立たしくて、悲しくて。
私は、一晩中泣き続けました。
少年期 ぱーとすり〜
つ~で終わりの予定だったんですが、予定よりも長くなってしまいました。
ここまでのあらすじをざっくり説明しますと、母が死んで、親友が死んで、父のように慕っていた人が死にました。悲惨です。散々です。さざんがくです。でも、私は今も生きています。これでも、前を向いているんですよ? では、再開します。
泣き疲れて、いつの間にか眠ってしまっていました。目を覚ましても、相変わらずシャーくんはいませんでした。全部現実なんだな、と、ストンと受け入れることが出来ました。涙は、全部昨日のうちに流し切ってしまいました。
でも、私にはもう分からなくなってしまいました。私はどこに向かえばいいのか。何を目指せば良いのか。何のために戦うのか。
分からなくて、どこにも向かえなくて、それなのに、この場所には思い出ばかりが詰まっていて、それが何よりも苦しくて。
私は、支部から逃げ出しました。
行く当てはありませんでした。目的のない、強いて言うなら逃げることだけが目的の旅。逃げて、逃げて、逃げ続けて。
いつの間にか私は、私が生まれた家へと戻ってきていました。
お世辞にも新しいとは言えない二階建てアパートの、二階の左から二番目の部屋。そこが私の家でした。
部屋の扉を見ると、表札に全く知らない名字が書かれていました。事故物件に住みたがる人もいるんだな、なんて、他人事のように考えたのを覚えています。
そして、私はふと思いました。母のお墓をお参りしたい、と。思えば、今まで一度も、そんな機会はありませんでした。
幼い頃の記憶を頼りに、赤土家の墓を探しました。少し迷いはしましたが、幸い、あまり労せず見つけることが出来ました。
お墓に着いてから、お花もお線香も用意していないことに気付きました。仕方がないので、両手を合わせて黙祷を捧げました。ごめんなさい、お母さんと呟いて。死別から10年近くたって、私はやっと母に謝ることが出来たのです。
水を持ってきてお墓の掃除をしているうちに、気付きました。母の名前の横に、私の名前も彫られていることに。私はこの時ようやく、自分が戸籍上は死亡していることを知りました。UGNの仕業だろうな、とすぐにピンときました。
母が亡くなった件はいったいどのような扱いになっているのか、ふと気になりました。純粋な好奇心でした。図書館なら当時の新聞などが残っているだろう、と考え、向かうことにしました。
図書館を調べると、当時の記事は簡単に見つけ出すことが出来ました。当然と言うべきか、私が引き起こした大規模停電の記事が大きく、母や私についてはほとんど載っていませんでした。でも、今はもう廃刊になっているオカルティックなゴシップ系の地方新聞だけが、比較的大きく取り上げていました。確か、『母を襲った突然死と失踪した娘の謎』みたいなタイトルでした。
中身は、ほとんど覚えていません。記憶できなかったということは、大した内容ではなかったのでしょう。しかし、たった一文。〆に書かれたその一文だけは、鮮明に覚えています。
『台所に残された唐揚げの残り香に、真実は覆い隠されてしまったのだろうか』
正直、意味が分かりません。前の文章も覚えていませんし。私にとって大事だったのは、たった一点だけ。
あの日、母は私の好物である、からあげを作って私の帰りを待っていてくれたということです。
私の家はとても貧乏でした。からあげなんて、特別な日にしか出てきません。手間だってかかります。それなのに、私と仲直りするためだけにからあげを作ってくれていた。
流し切ったと思っていた涙が、次から次へと溢れてきました。たったこれだけのことが、当時の私には救いでした。
答えが出たわけではありませんでした。でも、いつか誇れる自分の生き方を見つけられるように。赤土麗子の娘であり、安倉紀伊の親友であり、鮫柄洋介の弟子にして、娘であることを誇れるように。前を向こうと、そう決めたのです。
私の自分語りはこれでお終いです。思った以上に長くなってしまいました。あんまり面白くなかったかとは思いますが、これが私です。ごめんなさいです。
それでは、私のこれからの人生が過去として語れる時まで、しばしお別れとしましょうか。グッナイ。
キャラクター呼び方一覧
鮫柄洋介→シャーくん
生属 歩六→ロック先生
零本 熱→れーちゃん先生
夏勢 睦→ランプ先生
非律背反→ニャンコ先生
陽翠 光芽→ニャンコ少年
日向 ありさ→ディライトさん
裏HOについて※ネタバレ注意!
1シナリオに1回だけ以下の効果を使用できる(それぞれ別のタイミングで使用することも可能)。
使用した場合、キミの侵蝕率に+5する(使用した効果ひとつにつき+5する)。
・対象が自身ではないエフェクトの使用時に使用できる、その対象と射程を「対象:シーン(選択)」、「射程:視界」に変更する。
・判定の直前に使用できる。その判定のダイスに+5個、クリティカル値に-1(下限値5)する。
上記の効果の適用はあなたが行なう判定、使用するエフェクトでなくともよい。
さらに裏HOについて
この効果は好きなタイミングで使用できる。
エンジェルハィロゥ/ブラックドッグ/ハヌマーン/ソラリス/オルクスのエフェクトのうちひとつを最大レベルで取得する(エネミーエフェクトは不可)。
制限:リミットのエフェクトを取得した場合はその前提のエフェクトも取得する。
この効果で取得したエフェクトの侵蝕値はそのエフェクト本来のものか1D10となる。
この効果で取得したエフェクトはセッション終了時に無くなり、以降この効果によって取得できなくなる。
アージエフェクトを取得した場合は、衝動が吸血または嫌悪のみ使用できる。
セッション履歴
No. | 日付 | タイトル | 経験点 | GM | 参加者 |
---|---|---|---|---|---|
フルスクラッチ作成 | 24 | ||||
1 | 2023-10-15 | Relic Card 1話 「Draw Card」 | 26 | れふれっと | らたりーふまさき(敬称略) |
2 | 2023-11-17 | Relic Card 2話 「Deck Thinning」 | 34 | れふれっと | らたりーふまさき(敬称略) |
3 | 2023-12-14 | Relic Card 3話 「Trick taking」 | 37 | れふれっと | らたりーふまさき(敬称略) |
4 | 2023-12-27 | Relic Card 4話 「Queen of Heart」 | 39 | れふれっと | らたりーふまさき(敬称略) |
5 | 2024-1-19 | Relic Card 5話 「Pip card」 | 29 | れふれっと | らたりーふまさき(敬称略) |
6 | 2024-2-23 | Relic Card 6話 「Ace of Club」 | 34 | れふれっと | らたりーふまさき(敬称略) |
7 | 2024-4-3 | Relic Card 7話 「king of diamond」 | 33 | れふれっと | らたりーふまさき(敬称略) |
8 | 2024-4-26 | Relic Card 8話 「Fateful Showdown」 | 33 | れふれっと | らたりーふまさき(敬称略) |
9 | 2024-6-5 | Relic Card 9話 「Jack of Spade」 | 34 | れふれっと | らたりーふまさき(敬称略) |
10 | 2024-7-1 | Relic Card 10話 「Defeat the Joker!」 | れふれっと | らたりーふまさき(敬称略) | |
10話キャンペーン完! お疲れ様でした! |