『国民ちゃん達ぃ！今日もフレイの事愛してるかーっ！』
『フレイが居ないとダメって～？　しょうがない愚民ちゃんだなぁ！』

現『アイドリア』国王。
兼、カフェ『四つ葉と鳩』のウェイトレス。
ダンス、世話焼き、小気味良い煽りが大好きな18歳。

優しく器量ある両親から溺愛され、同時によくしつけられ育った彼女は、
「自分の事を好きにならない人はいない」というちょっとカスみたいな傲慢なメンタルと、
「もっと好きになってもらうための努力は惜しまない」という行動理念を同時に会得。

カフェで働く彼女を知る者は「一言多いけど意外と気配り上手でそこがツボ」と評し、
近所に住んでいる者は「毎朝挨拶してくれるし、困った時には何だかんだい言いつつ手助けしてくれる」と話す。
早い話が良メスガキ。
カフェ専用の動画配信チャンネルも彼女が運営し、アイドリア全土へ彼女とカフェの話題は広がっていき、
栄えある今期のアイドリア国王に選抜された。

なお、本人は「こんな場末のカフェ、フレイが居なくなったら即廃業だし～ｗ」と話し、
勤務時間は少し減らしながらもウェイトレス業は継続している。

穏やかな国民性と、それに対応するかのような豊かな自然に囲まれた国。
「国は人によって生き、人は他者からの愛を糧に生きる」という理念の元、
民達は生活の根底に他者への愛情、慈愛の心を持って平和に過ごしている。

ただあくまでこれは「根底に」愛があるだけであり、
その上での経済力や軍事力といった物を疎かにしているわけではない。

「健全な愛情は健全な肉体に宿る」と言って身体を鍛え上げる者、
「豊かな生活の中で他者への思いやりは育まれる」と言って経済活動に精を出す者、
「かわいい子には適した褒め言葉が必要っしょ！」と言って語学の習得に余念がない者。

そう言った「愛」の元に全力で人生を謳歌する者の集い。
それが「アイドリア」という国である。

アイドリアの王は、4年に一度国民からの総意で選ばれる。
この国王選抜は「オーディション」と呼ばれ、
前国王の任期4年間で「最も国民から愛された」者が国王となる。
これは「国民から存分に愛されてこそ、国民を率いる資格がある」というアイドリアの理念に基づいている。

この際政務能力や戦闘能力、その他諸々の一般的な「王」に必要とされる能力は必須ではない。
（もちろん持っていることがオーディションでのプラスにはなるが）
これはオーディション制を支えるため、国の運営に携わる者たちがそう言った要素を分担する機構が整備されているため。
国王は民を愛し、民から愛されることに全力を注ぎ、臣下たちはその環境整備に全力を注ぐのだ。

選抜形式は4年間の投票形式。対象は18歳以上。
国民は日頃の生活で「あ、この人いいだな……」「この人素敵だな……」と思った時、
国民に一定量配布されている「推薦券」を消費して相手を国王に推薦することが出来る。
この票数が4年の終わりに最も多かった者こそ、アイドリア次期国王となる。
（なお、この際前国王は殿堂入りとして投票対象外となる）

アイドリア国王に代々伝わるパレードカーを、
これまた代々国王に受け継がれる従者が運転し、
王を乗っけたまま突貫する。
普段はペンダントに変えて胸元にしまっている。

なお王自身は直接戦闘をしないものの、
オーヴァードとしての身体を生かして従者を守る。
この戦闘スタイルに代々の王たちは割と文句を言いがちだが、
やはりアイドリア国王であるところで、何だかんだちゃんと受け入れて戦う。

従者に運転を頼って同乗し、
全力で自分の身を盾にして従者を守ります。

通常時は巨匠の記憶で情報戦もそこそこ。