ブリードはブラックドックのみの純粋種(ピュアブリード)。能力区分は電気操作系であり、発電細胞によって電流を操り増幅することを得意としている。基本的には徒手空拳による格闘戦に電気特性を上乗せして戦う。さらに、自身の身体に過剰に電力を供給することで過負荷状態となることが可能で、この状態で放つ攻撃は生命力を犠牲に放つ、必中必殺の大技…… 正に稲妻の如き閃光と轟音を伴う攻撃である。
　総じて極めて強力な能力ではあるが、いくつか弱点が存在する。それは、能力の行使に肉体の細胞が付いてかない事……そして、レネゲイドの特性自体が電気の性質そのものである事、である。前者の弱点は純粋種のブラッグドッグにありがちな、自身の生命力を削り放つ強力なエフェクトの効果である。だが、後者の弱点は能力特性による弱点というより、彼自身の心に起因するトラウマにある。
　オーヴァードに覚醒した際、ふとしたはずみで能力行使中に水中へと放り出された時があった。その時、能力制御のままならない覚醒間近であったこともあり、電気の性質を帯びたレネゲイドが水中に拡散…… 自身の生命活動を支える生体電流すら放出されたのだ。幸いにも溺れていたところをUGNに救助され、一命は取り留めたが…… それ以降、全身を水や温水につけることに恐怖心を抱いている。