出生と来歴
実家はイタリアの裏社会でかなりの権力を持っている。生まれた時から複数の兄弟姉妹やその側近による権力争いが続いた状態であり、巻き込みを恐れた母親が12年前くらいにFHと裏取引をして誘拐を偽装して実家から遠ざけられる。ただ、ここで重大な問題があり、実家の後継者の決定の方法が血脈で現れる特殊な性質を宿したものに限られておりよりにもよってその性質を持っていたのが兄弟姉妹従兄弟中彼のみであった。このことから実家は「彼を探してトップに据えようとする」派閥と「血脈制を廃し自分がトップになる」派閥に分かれ壮大な内輪もめ状態と化している。母親は空帆をセルに預けた後とんずらした。
9年前くらいに置いてもらっていた（扱いはそこそこ丁重だった）FHのセルが壊滅（人員は死んだのもいたりUGNに下ったのもいたり）、その時に奥の方の部屋でぼんやりとした状態で座っていたのをUGNが保護。以下当時の問診
「えっと、君、お名前は？」
「…わかりません」
「なんであそこにいたのかわかる？」
（黙って首を横に振る）
「家族はいる？」
「覚えていない…」
こんな調子だったためUGNは彼をセルの元実験体だと認定。便宜上「赤城空帆」と名前を付けてチルドレンとして引き取った。それからはちょっと厳しいけれど熱血で優しい教官や慣れない自分にもそれなりに良くしてくれた周囲の同僚と仲良くしながらUGN生活を送っている。本人も居心地がいいので離反とか全く考えていない。また余りに学に不安があることを危惧した教官が熱血受験指導を行い、高校からは学校にも通っている。

冒頭のアレについて
血脈上特殊な性質を備えている彼は、夜な夜な夢の中で先祖に戦闘指導を受けている。だが副作用として夢の中で修業をすればするほど現実の記憶がある程度飛んでいく（これにより彼には幼いころの記憶がないし夢の中であったこともすぐ忘れてしまう）。また常に修業しているため本人は休んだ気がせず、慢性的な寝不足など現実のパフォーマンスに支障が出ている。なおUGNに引き取られた時に昔の記憶が無かったのは拉致された直後から先祖が焦って修行量を増やした結果記憶が吹っ飛んでしまったという経緯から。