湾岸地区で生まれ、愛情を持った両親に育てられた。
不良という生き方から遠ざけるように育てられ、何故そんなものになるのか、と疑問に思いながら生きてきた。
しかし、進学先として青恩女学院を選んでしまったことが運の尽きだった。

不良生徒の目の前で、ふと漏らしてしまった一言に、彼女らの感情を刺激し、ボコボコにされる。
なんで、どうして。そんな疑問と理不尽。遠ざけただけで、ロクなことを教えてくれなかった両親への恨み。
善良に、平穏に生きていくことの馬鹿馬鹿しさ。どす黒い感情が渦巻き、何かの枷が外れたような感覚がした。
傍に転がっていたパイプを握りしめ、瞬く間に不良を制圧すると、妙に思考が冴えわたり、力が湧き出てくるのを感じた。

それからは喧嘩に明け暮れる日々だった。
両親にも反抗して家出。舐められれば鉄パイプを片手に殴りかかる。

いつしか、彼女は最強を目指すことになる。
ただ、そこに意味などはない。

典型的な不良だが、比較的頭が悪いわけではないため馬鹿にしたりすることがなければ危害は与えない。
正義感があるわけでもないが、不良でもない人間を大人数で痛めつけることには嫌悪感を抱き、挑みかかる。

本人はやけに丈夫な鉄パイプだなと思っているが、実際は遺産「栄光と勝利の槍」である。
事実、それを見破ったFHが奪取に動いたがその全てを制圧した。
やけに絡まれるのはそんな側面もある。
なお、最強を目指しているのはこの遺産に精神が汚染されかかっているからである。