深仙 宗誠
古断流宗家総師範としてその筋のもので知らぬ者はいない傑物。その圧倒的強さと門下生を束ねるカリスマに強い尊敬の念を抱いている。ただ、苛烈という言葉でも足りないほどの過酷な鍛錬を課されていた身として恐怖が植え付けられてもいる。彼の鍛錬により体を壊し、それにより宗誠は今もなお懲役が科されている。これにより、古断流は著しく衰退した。拓斗は自身の体の限界を見極められず体を壊し宗誠を犯罪者にし、古断流を衰退させてしまったことをひどく後悔している。

矢神 秀人
拓斗の通う学校の元同級生。彼が綾瀬をオーヴァードにし、FHへ連れ去ろうと画策しそのために起こしたバス爆発事故により拓斗はオーヴァードに目覚めた。これにより世界の真実を知り、様々な事件に巻き込まれることになった。世界に変質については内心複雑ではあるが、新しい出会いに恵まれたこと自体には感謝している。結局オーヴァードには覚醒しなかった綾瀬だが、そんなことは関係ないとばかりに彼女を攫った矢神の暴走を止めるために戦い、見事勝つことはできた。しかし、最後の最後で取り逃してしまい、いずれまた綾瀬を求めてやってくるのではないかと警戒している。

「理不尽を覆す」という願いにより最も理不尽(なんでもあり)な能力であるウロボロスに変質した。代償により「他人の不幸を引き寄せる」ようになった。具体的には一定範囲内の人が躓いて転びそうになったり、ガチャで爆死しそうになったりするとその不幸をなかったことにし、一定時間内に積もりに積もった不幸が現象として拓斗に降りかかる（居眠り運転のトラックが突っ込む、停電、鳥のフンが降りかかるなど）。

古断流宗家に代々伝わる妖刀。言い伝えでは欲望のまま暴れまわる鬼すらも切り伏せたとされる。この刀は使い手を選ぶらしく、愚直に願いに手を伸ばす者のみ振るうことが許されるという。また、帯刀者は欲のまま行動する者に対して激しい嫌悪感を覚えるようになる。意志薄弱なものであれば刀に与えられた感情のままに対象を殺めてしまう。実は陽月という名前は字名であり、使い手として認められた者が真名を唱えることによって真の力が解放される。曰く、不浄を許さず邪悪を切り裂くという（持続しているEロイス一つを解除）。