姿が変化したりはせず、彼の周囲の小さい範囲に心象風景が投影され幻出する形で顕れる。
この現象は共生中のレネゲイドビーイングが自己定義した起源を曲げたという証左であり、異例として研究者たちの注目を集めている。

数年前に実家の蔵で桐箱から見つけた、EXレネゲイドに感染した小さなひと欠片の玉鋼に触れたことがきっかけで発症。とはいえそれは最後の一押しでしかなく、レネゲイド自体にはとうに感染して潜伏状態となっていた。
(ちなみにこの時の断斬の覚醒が呼び水となり、他の一家も全員まとめて同時期に発症している。)

その玉鋼も長くレネゲイドに浸されるうち、手にしたヒトの意識に共生するレネゲイドビーイングとなっており、現在はきれいな布に包んだ状態で断斬の懐に収められている。
断斬の抱く「究極の一振りを打つ」という目標を応援しており、その刀の材料に使ってもらうことを自身の夢にすると決め相棒として良好な関係を築いている。

・三十六柱家の裏山には、かつて鉄鉱石が採掘されていたクソ古い坑道跡がある
・開通済み範囲の最奥にはEXレネゲイドが宿っており、そこまで掘り進んだ当時に異常事態が頻発したことが廃坑の原因
・時間が経つにつれ、そして20年前に起きた“解放”以来さらなる速度でEXレネゲイドは入り口に向かって坑道内の侵蝕を進めており、感染源となるには十分すぎる環境になっていた

・そこに度胸試しで突入する幼き日の契桐と或間！裏山を庭にするチビどもにとってこんな坑道は胸踊る遊び場以外の何ものでもなかったし、なにより分別のないガキどもに危ないからやめておこうなんて思考はなかった！
・その場で発症こそしなかったけどガキどもは当然感染しレネゲイド潜伏状態になりましたとさ、ちゃんちゃん

・余談ではあるがEXレネゲイドが侵蝕を拡げることなく最奥で集中的に増加してたらレネゲイドクリスタルの析出に発展して第二の絢香市になっていた可能性があった
・あともう一個あんま関係ない話だけど、今最奥部分は残ってる鉄鉱石に刀に斬られた者たちの無数の怨念が混ざり込んで生じた《ミネラル》《レジェンド》《コロニー》複合起源のRBになってる