“笑裏蔵刀”栫 永遠 保存用
プレイヤー:Cafe
- 年齢
- 18
- 性別
- 男
- 星座
- 乙女座
- 身長
- 174
- 体重
- 64
- 血液型
- O型
- ワークス
- 高校生
- カヴァー
- 高校生
- ブリード
- クロスブリード
- シンドローム
- ノイマン
- ハヌマーン
- HP最大値
- 30
- 常備化ポイント
- 8
- 財産ポイント
- 3
- 行動値
- +6=14
- 戦闘移動
- 19
- 全力移動
- 38
経験点
- 消費
- +54
- 未使用
- 0
ライフパス
| 出自 | 昔は「名家」だった、らしい。いろんなことをやってる。好きなことをさせてもらえる、恵まれた家。 | |
|---|---|---|
| 資産家 | ||
| 経験 | 昔から、いろんなことで勝てた。そのどれもが、今の自分の礎だ。 | |
| 小さな名誉 | ||
| 邂逅 | 無心になって、型をなぞれば、見えてくる。「師匠」が語り掛けてくれる。これは、自分だけの「導き」だ。 | |
| 師匠 | ||
| 覚醒 | 侵蝕値 | ...何の話? |
| 無知 | 15 | |
| 衝動 | 侵蝕値 | 闘う、戦う。克つ、勝つ。負けたくない、敗けたくない! |
| 闘争 | 16 | |
| その他の修正 | 6 | 《武芸の達人》《灰の脳細胞》 |
| 侵蝕率基本値 | 37 | |
能力値
| 肉体 | 2 | 感覚 | 1 | 精神 | 6 | 社会 | 2 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| シンドローム | 0+1 | シンドローム | 0+1 | シンドローム | 3+1 | シンドローム | 1+1 |
| ワークス | 1 | ワークス | ワークス | ワークス | |||
| 成長 | 0 | 成長 | 0 | 成長 | 2 | 成長 | 0 |
| その他修正 | その他修正 | その他修正 | その他修正 | ||||
| 白兵 | +9=11 | 射撃 | RC | 2 | 交渉 | ||
| 回避 | 1 | 知覚 | 1 | 意志 | 3 | 調達 | 2 |
| 情報:噂話 | 2 |
ロイス
| 関係 | 名前 | 感情(Posi/Nega) | 属性 | 状態 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Dロイス | 達人 | ― | 『LM』P83記載 選択:《コントロールソート》 選択したエフェクトを組み合わせた命中判定のダイスを+2個、攻撃力を+5する。ただし、選択したエフェクトは侵蝕値を+2する。GMの許可があった場合、プリプレイで選択したエフェクトを変更してもよい。 | ||||
| 導き | 『師匠』 | 執着 | / | 依存 | 師匠は何も言わない。剣をふるって、自分で気づく。そうやって強くなってきた。自分の強さの源。きっと...。 | ||
| 大事な友人 | 菜月 紗那 | 友情 | / | 疎外感 | 大事な友人その①!オカルト好きな面白い人。普通に知識量と小テストで負けたのが最近の悩み。 | ||
| シナリオ | 伏見 煉 | 友情 | / | 不安 | 大事な友人その②!話すと分かる気の利くイイ奴。ゲームで1回目に勝たれてから逃げられるのが悩み。 | ||
| ― | |||||||
| ― | |||||||
| ― | |||||||
エフェクト
| 種別 | 名称 | LV | タイミング | 技能 | 難易度 | 対象 | 射程 | 侵蝕値 | 制限 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| リザレクト | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 効果参照 | ― | |
| (LV)D点HP回復、侵蝕値上昇 | |||||||||
| ワーディング | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | シーン | 視界 | 0 | ― | |
| 非オーヴァードをエキストラ化 | |||||||||
| コンセントレイト:ノイマン | 3 | メジャーアクション | シンドローム | ― | ― | ― | 2 | ― | |
| クリティカル値を-LV(下限7)する。 | |||||||||
| コントロールソート | 1 | メジャーアクション | 〈白兵〉 | 対決 | ― | ― | 4 | ― | |
| 『EA』P90記載 選択:〈白兵〉 このエフェクト取得時に、〈白兵〉か〈射撃〉を選択する。このエフェクトを組み合わせた判定は【精神】で行える。 | |||||||||
| マルチウェポン | 1 | メジャーアクション | 〈白兵〉〈射撃〉 | 対決 | ― | 武器 | 3 | ― | |
| 『EA』P93記載 同じ技能で扱う武器の攻撃力をふたつ合計して使用する。両方装備し、射程は短いほうを、範囲は狭いものを適用する。同一エンゲージ不可が含まれている場合、そちらを優先する。組み合わせた判定の達成値を-[5-Lv(最大0)]する。 | |||||||||
| 獅子奮迅 | 1 | メジャーアクション | 〈白兵〉 | ― | 範囲(選択) | 至近 | 4 | ― | |
| 『EA』P75記載 このエフェクトを組み合わせた白兵攻撃の対象を範囲(選択)に変更する。このエフェクトは1シナリオにLV回まで使用できる。 | |||||||||
| リミットリリース | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 6 | 100% | |
| 『EA』P78記載 自身が判定を行う直前に使用する。その判定のクリティカル値を-1(下限値5)する。このエフェクトは1シナリオに1回まで使用できる。 | |||||||||
| 武芸の達人 | 3 | 常時 | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
| 『BC』P76記載 選択:〈白兵〉 取得時に、〈白兵〉か〈射撃〉を選択する。選択した技能の達成値を+[Lv*3]する。この効果は自身がバッドステータスの暴走を受けている間、適応されない。このエフェクトは侵蝕率でレベルアップしない。このエフェクトを取得した場合、侵蝕率基本値が+2される。 | |||||||||
| 灰の脳細胞 | 1 | 常時 | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
| 『RW』P40記載 自身の【行動値】に+【精神】する。このエフェクトは侵蝕率でレベルアップしない。このエフェクトを取得した場合、侵蝕率基本値が+2される。 | |||||||||
| 軽功 | 1 | 常時 | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
| 『EA』P79記載 あなたがすさまじく身軽であり、垂直のビルの壁面や水面であろうとも、走り抜けることを表すエフェクト。 | |||||||||
| 遊戯の神 | 1 | メジャーアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
| 『UA』P38記載 あなたがチェスや将棋、あるいはビデオゲームなどあらゆるゲームの達人であることを表すエフェクト。 | |||||||||
コンボ
我流:竹割
- 組み合わせ
- 《コンセントレイト:ノイマン》《コントロールソート》《マルチウェポン》
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- 白兵
- 難易度
- 対決
- 対象
- 範囲(選択)
- 射程
- 武器
- 侵蝕値
- 9
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 通常時
- 6+2
- 7
- 11-4(-3)
- 5
- リミットリリース
- 6+2
- 5
- 11-3
- 5
- 6+2
「攻撃力:+5」の白兵攻撃を行う。クリティカル値を-3し、判定は【精神】で行い、判定のダイスを+2個する。
我流:一文字
- 組み合わせ
- 《コンセントレイト:ノイマン》《コントロールソート》《マルチウェポン》《獅子奮迅》
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- 白兵
- 難易度
- 対決
- 対象
- 範囲(選択)
- 射程
- 武器
- 侵蝕値
- 13
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 通常時
- 6+2
- 7
- 11-4(-3)
- 5
- リミットリリース
- 6+2
- 5
- 11-3
- 5
- 6+2
「攻撃力:+5」の白兵攻撃を行う。対象を範囲(選択)にする。クリティカル値を-3し、判定は【精神】で行い、判定のダイスを+2個する。1シナリオに1回(100%以上で2回)まで使用できる。
鉛刀一割
- 組み合わせ
- 《リミットリリース》
- タイミング
- オートアクション
- 技能
- ―
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 自身
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 6
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
自身が判定を行う直前に使用する。その判定のクリティカル値を-1(下限値5)する。このエフェクトは1シナリオに1回まで使用できる。
「gg!can re?」
- 組み合わせ
- 《遊戯の神》
- タイミング
- 技能
- 難易度
- 対象
- 射程
- 侵蝕値
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
| 武器 | 常備化 | 経験点 | 種別 | 技能 | 命中 | 攻撃力 | ガード 値 | 射程 | 解説 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 空斬 | 20 | 白兵 | 〈白兵〉 | -1 | 10 | 4 | 至近 | 改造元アイテム:"妖刀"(IA:P56) カスタマイズ:ヒストリー、ネームド(IA:P49) 侵蝕率が100%以上の場合、攻撃力に+2する。 | |
| 木刀 | 3 | 白兵 | 〈白兵〉 | -1 | 3 | 2 | 至近 | (IA:P23) 鍛錬用の木刀。重くてお気に入り。 |
| 一般アイテム | 常備化 | 経験点 | 種別 | 技能 | 解説 |
|---|---|---|---|---|---|
| 噂好きの友人 | 1 | コネ | 〈情報:噂話〉の判定のダイスに+2個する。 | ||
| ウェポンケース | 1 | 一般 | 『IA』P42記載 選択:"空斬""木刀" いつでも使用できる。選択した武器を装備する。 | ||
| 携帯電話 | 0 | 一般 |
経験点計算
| 能力値 | 技能 | エフェクト | アイテム | メモリー | 使用総計 | 未使用| 20
| 15
| 129
| 20
| 0
| 184
| 0/184
| |
|---|
侵蝕率効果表
現在侵蝕率:
容姿・経歴・その他メモ
光が丘高校の高校三年生。少し伸ばした髪を後ろで結んでいる。顔立ちは母親似。
元剣道部エース。高校二年生時に大会の後、学業のためと早期退部。現在帰宅部。
勉強はそれなり。努力が苦でないタイプ。経済学部を目標に勉強中。
実家が太い。様々な稼業を営んでおり、両親から全てを受け継げるように交渉中。
負けず嫌い。「勝負」なのであれば、とことん勝ちたい。そういう気質。
家では素振りが趣味。祖父の遺産の日本刀『空斬』に見合う日本男児になることを目標に鍛錬の日々。
「雑多な設定」
『笑裏蔵刀』と『ファーストタッチ』はそれぞれ剣道部時代の陰口が由来。
「いい勝負をしよう!」って言うくせに、開始と同時に一本で終わらせるのは、性格が悪いらしい。
「...本気で言ってるんだけどなぁ...?」
《マルチウェポン》を用いた技は『我流』がついている。
『我流』は、退部後に編み出した技。柔らかな左手の使い方で打ち払い、右手で力強く打ち込む。
剣道の技と言うよりも、剣術というのがふさわしい。流派なんて知らないけれど、強ければOK‼
祖父は大和魂に溢れた、日本刀の良く似合うカッコいい人。憧れ。
「関係のあまりない蛇足」
Dロイスは選択肢として、「神速の使い手」「伝承者」などがあった。
どちらも初期環境だと厳しかったため、いつかNPCで供養する。
火力と設定を盛るために、ユニークアイテム「妖刀」を取得。
名前の『空斬』は、天を切るとも解釈できるが、実際は、「何もない空間を切るように力まずとも人は倒せてしまう」という想いから。しっかり妖刀らしい由来。
設定面を重視して「妖刀」を取得したが、「ブレインブレイド」(『IA』P88記載)の取得も面白かった。
ダイス数が100%時で11個から15個に増加のため、ロマンがあったなぁ。と。今後に期待。
名前の由来:栫=そん 永遠=とわ
幼馴染の「家泉 紗音」という美少女高校生探偵がいる、らしい。
「KP向け情報」(公開したため、閲覧可)
「いろいろな深い設定」
ユニークアイテムの『妖刀』を取得。能力値と技能を微調整。
オーヴァード化のきっかけの一つに妖刀との接触をフレーバー程度にいれている。
EXレネゲイド等は一切知らない。そのため、覚醒は『無知』のまま。
エフェクトの構成も意図的に身体能力や感覚が冴えるのみにしている。
異能らしいものもないため、何も知らない。自分が異常かどうかの判断もつかない。唯一異能っぽいものはEEの《軽功》が人間離れしすぎているぐらい。多分本人も気づいていないけど、セッション中に使いたい。自分で、「...なんだよ、これ!」って言いたい。
ロイスで取得している、謎の『師匠』の正体はDロイスの「達人」。木刀などを振っている中で異様な速さでうまくなっているのは、これのおかげ。自分の異常性を理解した後は、タイタス化させて雑に使い潰すつもりです。PC的には大切な祖父の面影でもありますが。
世界観的に『ウェポンケース』は竹刀袋のような形状を想定。機会があればきちんとしたケースを受け取りたい。
ミドルでは装備品は木刀だけかなぁと考えてます。途中で、日本刀をちゃんと持つようなシーンがあれば、PC自身の成長なのかなぁと妄想してます。
「RHO情報」
君は、最近自分の身に起きている変化に気付いている。
それはどう考えても現実的でなく、夢物語のようなもので、
親友の二人にすら相談できていない。だってまさか、自分が人間じゃないかもしれないなんて世迷言を言ったら、彼らがどんな顔をするか分かった物じゃないから
「RHOシーン」(長ったらしくて申し訳ないです。)
そこそこ大きな大会。部内で負けなしになってから初めての大会だった。大会の高揚感か、自分の自信からなのか、異様に調子が良かったのを覚えている。
大会の途中、優勝候補らしい人と戦うと聞いて。
昂っていたのか、普段よりも踏み込みに力が入ってしまったのを感じた。本来の間合いから外れた距離から、異様に長くて疾い一歩を踏んで、そのまま思い切り竹刀を振り下ろした。
明らかにおかしいと自分でも気づいていた。でも、「強くなっているんだ」という幸福感がそれを塗りつぶしていた。
だから、気が付かなかった。その静けさに。
対戦相手が、後輩が、同級生が、先輩が、見ていた大勢が。
その眼が、今までと違っていたことに。
そして、主将であった先輩の一言が全てを物語っていた。
「化物」
最幸な瞬間は最悪な記憶に変わった。
大会は早退した。不正とかなんとか言われることもあったけれど、一瞬の事で見間違いとか、気のせいだったとか思われるようになった。それぐらいありえない事だったから。
部活の人たちも特に言ってこない。何人かに声をかけられたけど、足の負傷とか勉強のためとかテキトーなことを言った気がする。ただ、あの日のことを、あの眼を忘れたかった。
誰にも相談なんてできない。親にも、ましてや友達だなんて。オカルトどころか異常者みたいなものだ。…若干言ってもいい気がしてしまったけれど、見る目が変わるのは怖い。
それ以降、剣道部は退部した。周りの目が、何よりも自分自身が怖かったから。
独りで木刀をふるっているときは、とても落ちつく。それでも、時折考えてしまう。
「...俺は本当に、人間なのか?それとも、化物なのか...?」
履歴
キャラ深堀のためのメモなど
「独白」(雑多な設定をつらつらと書いているだけです。)
...幼いころから勝負が好きだった。きっかけは祖父との将棋だったと思う。
祖父はカッコいい男だった。将棋も囲碁もビデオゲームも強かった。そんな祖父に勝てたときは何よりもうれしかった。
祖父は勉強も得意だった。親父の稼業もほとんどは祖父が譲ったものだそうだ。なんでもできる超人みたいだった。
そして何よりも、日本刀が良く似合う人だった。人里から少し離れた豪邸の庭で刀を無心で振っていた祖父は、静かで澄んでいて、とても眩しかった。流派はなく、ただ刀を振っていた。ゆっくりと上段に構えて、振り下ろす。ただそれだけ。大和魂があれば十分だってよく言っていた。
そんな祖父の横で木刀を無邪気に振っているのが楽しい幼少期だった。
そんな祖父は、俺が高校に進学した頃に旅立っていった。最期まで、庭で刀を振っていたらしい。
ずっと前から書かれていた遺書には、いろいろ書かれていたけれど、俺への記述があった。
私室にあるもの、蔵の中身、そして愛用していた日本刀などを譲ることが書かれていた。
昔から、そして遺書でも、「日本男児は人前で泣くな」って言われていた。
だから、葬式で眠ったおじいちゃんの前で泣いたのは、二人だけの秘密。
庭で日本刀を振ろうとした時、なんとなく悪寒が走った。今の自分じゃダメな気がして。根拠のない、ただの妄想。でも、気のせいじゃなかったって今でも思う。
まずは木刀から始めた。毎日振るたびに、良くなっていくのを確かに感じた。これも、根拠も無いことだけれど、祖父が見てくれているような気がして。木刀自身が振り方を教えているようにも感じた。
家だけじゃ満足できなくなり、学校で刀を振る練習をしたくなって、剣道部に入った。そこそこ強いことも聞いていたし、何よりも、人と闘いたかった。戦って、勝ちたいって思った。…これは持病みたいなもの。
入部してからしばらくは型を一人で黙々とこなしていた。只々竹刀を振るっていた。
数日たった頃には闘えるようになった。みんな若干引いていたけれど、初心者って思われない程度だった。…だいぶ異常らしいけど。
真面目な顔で「竹刀が振り方を教えてくれた」って言ったけど、また少し引かれた気がした。本当のことなのに…。
半年もすれば3年生たちとも十分打ち合えた。
一年たった頃には、ほとんど負けなくなっていた。その頃からはまた淡々と型をこなしながら、たまに挑まれる、ゲームの裏ボスみたいな扱いだった。…誰も戦ってくれないのは少し寂しかった。
「笑裏蔵刀ってお前のための言葉だな」って顧問に言われたのは忘れない。
いい勝負をしたい。だからこそ、手は抜けない。結果的に一瞬で終わっちゃうだけだ。…普通に悪口じゃ無い?
きっかけは不純だったかもしれないけれど、楽しい部活動だった。
高校二年生の頃、そこそこ大きな大会で先輩たちが辞めるのと同じ時期に部活は引退した。負けることがないから部活には行っていない。...居心地もよくないし。「勉強に集中するため、稼業を全部継ぐため」っていうのも理由。親父は喜んでいた。でも、大会ならではの高揚感とか、真剣な打ち合いでの緊張感には甘美な心地よさがあった。それらを忘れるようにして勉強や素振りにのめり込んだ。
今だったら、あの日本刀を持つことができるはず。そんな直感がある。満足に振れるだろうから。刀は歓迎していると思う。
でも、おじいちゃんは嫌がるだろうとわかった。「大和魂が足りていない!」って叱られそう。…解像度が高すぎだ。懐かしさで泣きそう。
だから今日も独りで木刀を振るう。剣道では気迫とかなんとか言ってたけれど、力んでも何もいいことない。力は必要ないことに気づいてからは片手で振る練習も始めた。いつでも完璧に刀を振れるように。
いつになったら、『空斬』を握れるようになるだろうか。手入れをしながら、そんなことを考えていた。
いつかは、きっと...。
「KP向け情報」(公開したため、閲覧可)↑のに少し追加されているものです。
「化物」
それは忘れたくても心に刻まれた言葉。
...幼いころから勝負が好きだった。きっかけは祖父との将棋だったと思う。
祖父はカッコいい男だった。将棋は当然強く、囲碁もチェスもビデオゲームも強かった。そんな祖父に勝てたときは何よりもうれしかった。
祖父は勉強も得意だった。親父の稼業もほとんどは祖父が譲ったものだそうだ。なんでもできる超人みたいだった。
そして何よりも、日本刀が良く似合う人だった。人里から少し離れた豪邸の庭で刀を無心で振っていた祖父は、静かで澄んでいて、とても眩しかった。
流派はなく、ただ刀を振っていた。ゆっくりと上段に構えて、振り下ろす。ただそれだけ。大和魂があれば十分だってよく言っていた。
そんな祖父の横で木刀を無邪気に振っているのが楽しい幼少期だった。
そんな祖父は、俺が高校に進学した頃に旅立っていった。最期まで、庭で刀を振っていたらしい。
ずっと前から書かれていた遺書には、いろいろ書かれていたけれど、俺への記述があった。
私室にあるもの、蔵の中身、そして愛用していた日本刀などを譲ることが書かれていた。
昔から、そして遺書でも、「日本男児は人前で泣くな」って言われていた。
だから、葬式で眠ったおじいちゃんの前で泣いたのは、二人だけの秘密。
庭で日本刀を振ろうとした時、なんとなく悪寒が走った。今の自分じゃ触れたらダメな気がして。根拠のない、ただの妄想。でも、気のせいじゃなかったって今でも思う。
まずは木刀から始めた。毎日振るたびに、良くなっていくのを確かに感じた。これも、根拠も無いことだけれど、祖父が見てくれているような気がして。木刀自身が振り方を教えているようにも感じた。
家だけじゃ満足できなくなり、学校で刀を振る練習をしたくなって、剣道部に入った。そこそこ強いことも聞いていたし、何よりも、人と闘いたかった。戦って、勝ちたいって思った。…これは持病みたいなもの。
入部してからしばらくは型を一人で黙々とこなしていた。只々竹刀を振るっていた。
数日たった頃には闘えるようになった。みんな若干引いていたけれど、初心者って思われない程度だった。…だいぶ異常らしいけど。
真面目な顔で「竹刀が振り方を教えてくれた」って言ったけど、また少し引かれた気がした。本当のことなのに…。
半年もすれば3年生たちとも十分打ち合えた。
一年たった頃には、ほとんど負けなくなっていた。その頃からはまた淡々と型をこなしながら、たまに挑まれる、ゲームの裏ボスみたいな扱いだった。…誰も戦ってくれないのは少し寂しかった。
「笑裏蔵刀ってお前のための言葉だな」って顧問に言われたのは忘れない。
いい勝負をしたい。だからこそ、手は抜けない。結果的に一瞬で終わっちゃうだけだ。…普通に悪口じゃ無い?
きっかけは不純だったかもしれないけれど、楽しい部活動だった。
あの日までは。
そこそこ大きな大会。部内で負けなしになってから初めての大会だった。大会の高揚感か、自分の自信からなのか、異様に調子が良かったのを覚えている。
大会の途中、優勝候補らしい人と戦うと聞いて。
昂っていたのか、普段よりも踏み込みに力が入ってしまったのを感じた。本来の間合いから外れた距離から、異様に長くて疾い一歩を踏んで、そのまま思い切り竹刀を振り下ろした。
明らかにおかしいと自分でも気づいていた。でも、「強くなっているんだ」という幸福感がそれを塗りつぶしていた。
だから、気が付かなかった。その静けさに。
対戦相手が、後輩が、同級生が、先輩が、見ていた大勢が。
その眼が、今までと違っていたことに。
そして、主将であった先輩の一言が全てを物語っていた。
「化物」
最幸な瞬間は最悪な記憶に変わった。
大会は早退した。不正とかなんとか言われることもあったけれど、一瞬の事で見間違いとか、気のせいだったとか思われるようになった。それぐらいありえない事だったから。
部活の人たちも特に言ってこない。何人かに声をかけられたけど、足の負傷とか勉強のためとかテキトーなことを言った気がする。ただ、あの日のことを、あの眼を忘れたかった。
誰にも相談なんてできない。親にも、ましてや友達だなんて。オカルトどころか異常者みたいなものだ。…若干言ってもいい気がしてしまったけれど、見る目が変わるのは怖い。
その大会以降、部活には行っていない。友人と親には「勉強に集中するため、稼業を全部継ぐため」って言った気がする。親父は喜んでいた。でも、大会ならではの高揚感とか、真剣な打ち合いでの緊張感には甘美な心地よさがあった。そして、あの眼も忘れられなかった。だから、恐怖を押し殺すように勉強や素振りにのめり込んだ。
今だったら、あの日本刀を握ることができるはず。そんな直感がある。満足に振れるだろうから。刀は歓迎していると思う。
でも、おじいちゃんは嫌がるだろうとわかった。「大和魂が足りていない!」って叱られそう。…解像度が高すぎだ。懐かしさで泣きそう。
だから今日も独りで木刀を振るう。剣道では気迫とかなんとか言ってたけれど、力んでも何もいいことない。力は必要ないことに気づいてからは片手で振る練習も始めた。いつでも完璧に刀を振れるように。
いつになったら、『空斬』を握れるようになるだろうか。手入れをしながら、そんなことを考えていた。
いつかは、きっと...。
木刀を振っているときは、とても落ちつく。それでも、時折考えてしまう。
「...俺は本当に、人間なのか?それとも、化物なのか...?」
セッション履歴
| No. | 日付 | タイトル | 経験点 | GM | 参加者 |
|---|---|---|---|---|---|
| フルスクラッチ作成 | 54 | ||||
| 1 | 3/20 | 「Judge Myself」-「Past days, Beautiful days」 | なかゆう | 烏龍水 プルシアン Rio.noia |