容姿・経歴・その他メモ

履歴

彼の知る限り、生まれは父親が日本人なだけの一般家庭だった。
しかし、それは一夜にして崩れ去った。

彼の物心がつく前に、オーヴァードに目覚めた兄によって両親は殺されてしまった。
それ以来兄の元で道具として育てられた。兄の言うことは絶対であり、道具として価値を示すこと、それが喜びだと思い込んできた。それは自身がオーヴァードとして、目覚めた後も続いた。兄の命令はより過激に、より危険になり怪我を負うことも増えた。
そんな日の中で、気まぐれに怪我をしたネズミを助けた。そのネズミは兄の命令により出かける先にまでついてくるようになり、思わずそのネズミを庇い、大けがをしてしまう。
戻った兄の目には失望が浮かび、ある日、彼は隠れ家に置き去りにされ、兄はそのまま帰らぬ人となったことを風の噂で知った。

道具としての生き方しか知らず、兄を探しふらふらしているときにテレーズに拾われた。
その優しさに触れ、利用されていると分かっていながら自分の道具としての有用性を示してくれるテレーズを慕うようになる。
人間として扱いつつも道具として利用してくれるテレーズとの生活を続けていたが、何を思ったのか、テレーズから日本の支部への異動が命じられた。

日本に来てから支部へと紹介されるまで期間があり、その期間中道に迷ってしまい、そこを千輝魁晟（ちぎらかいせい）という同い年の少年に助けてもらった。
その後、何度か会う機会があり、腹を空かせたところを助けてもらい、父の故郷日本で生まれて初めての友達ができた。
しかし、実際に支部に配属され指令を聞き、思い出した。自分はオーヴァードであり、このままだと彼も危険に巻き込んでしまう恐れがある、と。
そのため、任務として高校に入学すると同時にもう会わないようにしていた。
が、ある日、ターゲットの尾行中バス爆発を目撃し、彼がオーヴァードとなったところを確認した。

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