貴方を頼ってくれる人がいる。
今は、その翼をその人達の為に、広げろ。

このDロイスは以下の効果を持つ。

①あなたが搭乗状態の間、受けるダメージを20-X軽減する。Xはあなたがそのヴィークルで搭乗状態で①の効果により軽減したダメージである(20より大きくならない)。
再度別のヴィークルに搭乗状態になると、Ｘはリセットされる。

②あなたは1ラウンドに1回カバーリングを行動済みでも行え、カバーリングを行っても行動済みにならない。この効果でカバーリングを行った場合、HPを5失う。

③セットアッププロセスに使用できる。
そのラウンドの間、あなたが使用するエフェクトのレベルを全て+3する。ただしこの効果でエフェクトの使用回数は増えず、このラウンド中に使用するエフェクトの侵蝕率を+1する。使用したラウンド中のあなたの攻撃はカバーリングができない。

③の効果は1シナリオに1回使用でき、使用した後、あなたは暴走状態になり、このシナリオの間装甲値、ガード値、ダメージ軽減を適用できない。

自分を今まで縛っていた鎖は解き放たれた。今まで頭の中にずっと響いていた記憶は鳴りを潜め一つ一つ私の頭から消えていく、それはまるで自らを構築するものが一つ一つ消えていくような感覚だ。数多の記録の集合体から構築されていた自分から記憶が無くなった時はどうなってしまうのか、不安と恐怖でいっぱいだ。日に日に岩倉ナインが別人と思える時がよくある、おかしい自分は岩倉ナインだというのに。植え付けられた様なそんな感覚。ただこれだけは体の中から湧き立つ、誰かに必要とされたい、誰かに頼ってもらいたい、誰かと繋がりたい、誰かに……そんな孤独を恐れている感覚だけが日に日に湧き立ってくる。
日に日に自分の力が怖くなる、今まで築き上げたものとはまるっきり違う異質なものだ、そんな力にあの時から自分は塗り潰された。

自分を必要としてくれる人に？　　違う。
世界を救う為に？　　　　　　　　違う。
知らない人の為に？　　　　　　　違う。
正解は？　　　　　　　自分の為、孤独が嫌だから
じゃああなたの為の翼？　　　　　違う。
じゃあ誰の為の翼？　　　　　　　


自由の為の翼、数多の記憶に隠された本当の自由の為の翼、自由意志の為の翼。　　
孤独を恐れた私の為にある、私を11100110 10101110 10111010 11100011 10000001 10011001為の翼　

誰もいない暗闇ノ世界でただ1人永遠に迷い続ける、光明など何処にもないというのに。眼前に広がるのは一面の暗闇で影だけが私の存在証明だった。滅亡した暗闇ノ国で孤独を謳い、罪の川を渡り、たどり着いた恐怖の大地を超え、絶望ノ丘を超え、11100111 10100101 10011110と出会った。


新しい私に始めまして。