Hagu_Hagane_2.1.8.exe

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Personal Data

Name: ｜剥音《はがね》 ハグ
Gender: 女性型
Like: 歌(歌うのも聴くのも)、ソフトクリーム(ただし高確率でこぼす)
Dislike: レーザー光、ヌメヌメしたもの

Looks

青みがかった銀色のロングヘアと、赤と青のオッドアイが特徴的な女性型。VOCALOIDらしさのアピールのためか、腕部や脚の付け根、耳介などに機械パーツが装着されている他、服装にも先輩VOCALOIDのオマージュ的な要素が取り入れられている。
《オリジン:サイバー》や《デジタルゴースト》の使用時は、青緑色のブロックノイズの塊に、デフォルメされた目と頬の色付きが浮かんでいるという珍妙な姿をとる。電波人間シリーズのカビまんじゅうみたいな感じといえば伝わるだろうか。

Background

オリジン:サイバーである彼女の発生元は、とある匿名掲示板サイト。某31歳のキメラは掲示板の創作から生まれたバーチャルシンガーであるというのは有名な話であるが、そういった形で「創作が現実になり、受容される」事象は、インターネットに巣食うナード達には随分と魅力的に見えた。何匹目かも分からないドジョウを狙って、幾つもの安価スレが立てられたが、勿論結果はお察し。殆どのスレッドは完走すら成し得ず、その残骸が物悲しげに過去ログ倉庫に積み上がっていくばかり。「剥音ハグ」も、そんな未完成のバーチャルシンガーの1人であった。そのまま誰にも顧みられることなく、ただ忘れられていくのを待つのみだったそのスレに、どういうわけかレネゲイドウィルスが目をつけてしまった。歯抜けの安価で決められた情報を核とし、剥音ハグはレネゲイドビーイングとして1.5度目の生を受けたのだ。

「誕生」当初の彼女はひどく混乱していた。当然だろう、己を定義するアイデンティティが未完成の状態で生まれてきてしまったのだから。覚えているものと言えば名前と、歌わねばならないという漠然とした使命感のみ。己が何であるか、何故ここにいるのか、何をするべきなのか…何も分からないまま、彼女はデジタルカビまんじゅうの姿であちこちを駆けずり回ったが、それで何かが変わるはずもなく。そんな彼女を救ったのは、「暴れる野良RB」を鎮圧するためやってきた玉野椿と、その麾下のチルドレン達であった。突然現れた不明な存在に対し、彼女は自己防衛のため威嚇するが、しかし自ら攻撃しようとはせず。その様子から「やりたくて暴れているのではない、ただ混乱しているだけ」と見抜いた玉野は、彼女に敵意がないことを伝えると、混乱の理由を問うた。自分が何者なのか分からない、定義する情報がない…彼女がそう悩みを吐露すると、チルドレンの一人が答えた。「無いなら創ってしまえばいい」、と。

かくして身柄をUGNに保護された彼女は、チルドレン達の協力のもとで人格を定義していく。回収された元スレを参考に、性別から始め、好きなものや嫌いなもの、髪型や瞳の色、果てはスリーサイズなどなど…様々な「設定」を作り上げていく。こうして完成した設定を元に、絵心のあるチルドレンによって立ち絵が描き起こされる。それを見た瞬間、彼女は「自分自身」がなんたるかを初めて認識した。立ち絵を元に、彼女は初めて人の姿を取る。かくして、「剥音ハグ」は永い時を経て始めて完成を見たのだった。

About

UGNに協力するRBの少女。VOCALOIDとして定義されたために自らの歌を通して人間を知ろうとしており、普段はUGNの監視の下、インターネット上でバーチャルシンガーとして活動している。また、精神的にはまだ年頃の少女程度の成熟しかしておらず、そのため平時はチルドレンに混じって訓練を受けていることもある。

完走できずに終わった安価スレから誕生した存在であるため、人一倍「自我」や「アイデンティティ」への執着が強く、また自身のそれは未だ薄弱であると認識している。そのギャップを埋めるため、定期的に人と交流しては、新たな「設定」を一緒に考えてもらうという行動を取る。自らを構成する情報を切り出し、加工し、あらたな「設定」と呼べる状態にしてから再度取り込む。このルーティンは彼女にとって非常に重要なものであるようで、事実これによって自我の強固化と、それに伴うレネゲイド操作能力の底上げに繋がっているという研究成果が出ている。またこの行動への協力を持ちかけるのは、彼女にとってある種信頼の証でもあるようだ。そのため、彼女に「設定出し」への協力を要請された場合、急務などがなければ協力することが推奨されている。

また、彼女の歌声はレネゲイドそのものに干渉する能力を持つことが確認されている。彼女の歌声を聞いたレネゲイドは特異な反応を示し、宿主の肯定的な感情を励起する他、宿主が歌の視聴を中断するような行いを取ろうとした場合、それを咎めるかのように宿主に肉体的・精神的な負担を与えることすらある。「レネゲイドが歌を聴きたがっている」とも形容されるこの現象は、通常のオーヴァードにはさして影響を及ぼすものではないが、しかしジャームにとっては致命的になり得る。既に彼らは理性まで侵蝕され切っているが、歌声を聴いたレネゲイドが感情を励起しようと脳を過剰に刺激することで、肉体が耐えきれないレベルまで急速に侵蝕が進んでしまい、人間がレネゲイドに感染した際の「外れの50％」を引いてしまったように身体が負荷に耐えきれず崩壊するのだ。この特異性の由来は不明だが、一説には彼女の核となったスレに書き込まれた「悪を滅ぼす機械天使」という設定が影響しているのではないか、と推測されている。

対ジャーム特効兵器とも言える彼女は、当然戦場でも大いにその力を振るうべく歌をやめないのだが、しかし他者の過剰侵蝕を励起するような力は当然自らにも害となり得る。有り体に言うならば、彼女は滅茶苦茶侵蝕率が上がりやすいのだ。そのため定期的なメンタルケアが行われている他、エフェクトを安全に扱えるよう特殊な訓練なども修めている。だが「歌う」という行為は彼女のアイデンティティの根幹をなす行いであるためか、歌をやめようとしても衝動的に歌い続けてしまうこともあるようだ。

セッション履歴