生い立ち

アメリカの裕福な医者家庭に産まれる。しかし生後まもなくレネゲイドに感染及び発症、オーヴァードとして覚醒する。
3つのシンドローム全てが初期から発現しており、その影響か半年もしない内に粗方母国語(英語)で話せるようになっていた。これが"普通"でないことは誰の目にも明らかだったが、本人には当然自覚がない。両親はシャノの存在を気味悪がり、育児放棄の末失踪。その後親戚の家に預けられることになったが、やはり皆気味悪がって他の親戚に押し付け合った。好き放題たらい回しにされている内にUGN関係者の目に留まり、保護される。なおこの際、誰一人としてUGNに引き取られることを反対した者はいなかったという。これが親戚達への不快感に繋がっていることはまず間違いないだろう。

～14歳

その後はアメリカのUGN支部にて保護される予定だったが、偶然FHが引き起こしたオーヴァード絡みの事件に巻き込まれる。当事者としてシャノも対処に当たったが、その際事件に対処した日本のUGNエージェントに才を見込まれる。3か月後、霧谷雄吾(きりたに・ゆうご)から推薦を受け、日本支部所属のUGNチルドレンになることが確定した。その際日本に移住するかどうかを尋ねられたが、シャノ自身両親や親戚のいる母国に留まり続ける理由がないので移住を決心。以降は一度もアメリカに帰ることなく日本で暮らしている。
引き取られた理由の一つに、ノイマン・モルフェウスのシンドローム発現が確認されていた為、実戦はともかく技術開発チームとしては即戦力になることが推測できた点がある。事実、7歳の頃には《ドクタードリトル》の影響で日本語をそこそこ扱える状態にまで成長しており、ある程度仕事をこなしていた。8歳になる頃には、幼さ故のおぼつかなさや身長以外は完全に周囲の職員と変わらなかったという。
そんなこんなで14歳まで裏方の任務に携わりつつ、レネゲイドコントロールや一般常識を叩きこまれる生活を送る。なお、一般常識や外の世界と同じような学習についてはかなり拒否反応を見せたようで、叱られることや罰せられることを承知の上で脱走した回数は片手だけでは数えられないほどだと言う(ただし、UGN施設外には一度も出て行かなかった。あくまで施設内で脱走を繰り返していたようだ)。俗に言う問題児である。理由は「教えられなくとも分かることを学ぶのは時間の無駄だねぇ！私には私のやりたいことがあるというのに勘弁してくれたまえよ…」とのこと。

14歳～

14歳以降は裏方を離れ、対FH要員として実戦投入されるようになる。N市支部に配属されたのは丁度一年前で、嵯嵳彌遙燕(さざみ・ようえん)とはその頃から面識がある。前線に駆り出される様になってからは刑罰が一段と厳しくなるため、任務放棄こそなかったようだが、「つまらないねぇ」と愚痴を溢す場面も多く目撃されている。誰と仕事をしていても悪態を吐くときは平気な顔でやるので、同僚(特にUGNエージェント)からは変な目で見られたり嫌われることもしばしば。ただし、興味さえあれば並のチルドレンやエージェントより積極的に任務に励む節はある為、支部長からすれば扱いやすい部類の人材なのかもしれない。

ギリシャ神話に登場する女神より。アテネは戦の女神として有名だが、勝利の女神としての側面も持つ。正義や知恵の女神としての側面もある為、世界を混乱に陥れかねないFHへ対抗する正義や戦いに勝利するための知恵など、様々な観点から見てもこの女神の名を冠するのが相応しいだろう。女神アテネが使用したとされる武器は銃器ではなく槍や弓だが、あくまでコードネームである以上深く考えない方がいい。
常に計算の上で勝利を掴む彼女らしいと言えばらしいコードネームなのだが、その結果「二挺のショットガンを担いで敵に突撃する」になりやすいのは如何なものかと議論されることも。

リットンの定理

『ジョジョの奇妙な冒険』第三部における登場人物ホル・ホースの有名な台詞「銃は剣よりも強し」。この台詞の元ネタとなった格言「ペンは剣よりも強し」を生み出した存在こそ、19世紀イギリスの小説家、エドワード・ブルワー=リットンである。
え？リットンはそんな意味合いでこの格言を使ったわけじゃない？─君のような勘のいいガキは嫌いだよbyタッカー

演出

「知っているかい？銃は剣よりも強いのだよ─」
その証明と言わんばかりに、ショットガンは放たれる。その弾丸には彼女の血液が付着しており、予測困難な弾道を描き、的確に急所を狙い撃つ。

拡散方程式

他のコンボ名と違い、拡散方程式は現実に存在する偏微分方程式である。元は"拡散が生じている物質あるいは物理量の密度のゆらぎを記述する"ものであるが、今回は「一発の弾丸を如何に合理的に拡散させ、威力を減衰させることなく被害を拡大させるか」を演算し導き出しているものとしてこのコンボ名を付けた。

演出

ノイマン特有の超高速思考により「リットンの定理」を応用し、一撃で周囲一帯を攻撃する手段を編み出す。キーとなるのは、ある程度体外でも操作可能な自身の血液。対象に弾丸が近づくと、まとわりついた血液が弾学を砕き、即席拡散弾を作り出す。不足する一発一発の質量は血液で埋め合わせ─周囲には赤黒い、鉛の雨が降り注ぐ。

G=Kata2

2002年公開の近未来SFアクション映画『リベリオン』に登場する、銃を用いた架空の戦闘術が元ネタ。統計学的に有利な位置に自らの身体を移動させながら戦闘する事で被弾率を最小限に、攻撃効率を最大限に高めるという合理化された戦闘術らしいが…敵の懐に潜り込んでショットガンをぶっ放すシャノの戦闘スタイルを考慮すると、自然とこれに似通ったものになるのではないだろうか。最も、二挺拳銃と二挺ショットガンではその難易度…というか現実味に天と地ほどの差はあるが。
なお、シャノが女性であることや、後述のコンボ含め流れるような美しい動きを行う関係上、同監督作の映画『ウルトラヴァイオレット』(『リベリオン』と世界観は違う)にて登場する「Gun Kata2.0」をコンボ名の参考にした。

演出

一挙手一投足が計算された動きで対象を射程内に捉え、二挺のショットガンの引き金を引く。血液を纏い放たれた二つの弾丸は、予測困難な軌道を描き、美しく、そして的確に対象を撃ち抜く。

1:(1+√5)/2

まんま黄金比。戦の女神アテネが関係している─アテネ像が祀られているパルテノン神殿が、黄金比で作られ美しく見えることからこのコンボ名をつけた。一々上記の比率を読み上げるのは面倒なので、セッション中は基本的に「コンボ【黄金比】使います」などと宣言することになるだろう。
なお、実際のパルテノン神殿に黄金比は見られないらしいが、天才ノイマンにそんな凡ミスはあり得ないので(？)、聞かなかったことにする(？？)。

演出

かの戦の女神アテネの戦術を独自に演算し模倣、自由自在な己の血液を駆使しながら周囲一帯を殲滅する。使用武器は弓ではなく二挺の銃器だが、一切の無駄がなく、見惚れる程の美しい動きは、まるで女神に捧げる舞のようにも見えたという。