容姿・経歴・その他メモ

第二次世界大戦後、日系移民によって創設されたアメリカの外資系財閥NishinomiyaKonzernの次期当主。
現在は本格的に財閥の仕事をこなす前の社会勉強としてUGN本部に勤務している。
10歳離れた妹がいたが、2年ほど前に死亡している（DX3rd ” Wish Upon a Star, Farewell to Stardust”参照）
妹の親友で、妹そっくりに整形した少女・九十九八千代（元・814番）にちょっかいを掛けては冷たくあしらわれている。

定期的にオーダーメイド2世代型PAアーマー、通称：西宮カスタム＝カコチャン◯号を購入している。
2種類の搭載火器を切り替えて様々な場面に対応でき、身を守る術を持たない兵悟の盾となるすごいメカ。
なんと「ｵﾆｲﾁｬﾝﾀﾞｲｽｷﾔﾃﾞｰ」と妹の声（ではなく琴葉茜）で喋ってくれる超スグレモノだ。
※データ上は本人が装備しているものとして扱う

実際は「お前にとって妹は金で買える程度のモノだからあの時帰らへんかったんやろ？」
と常に自分を戒める為に買っているとかなんとか。八千代にちょっかいかけてるのもそれ。

履歴

東京某所、45Fの大パノラマ、未成年にはあまりにも場違いな高級フレンチ。
私以外誰もいない個室に腕時計の音がカチカチと響き渡る。
予約の19時30分はとうに過ぎ、20時になればこの静寂と重圧からは解放される。
…20時に間に合わないということは、来れないであろう厄介事が起きている。
私は愚かなことにそれを望んでいる。正義の味方としてあるまじき思考。
あと2分、1分、30秒、無限のように感じる1と0の間。

「いやあ！遅れてほんまごめんなあ！！」
静寂を突き破る底抜けに明るい声。ああ、今夜も始まってしまった。
胡散臭いサングラスに胡散臭い笑みを浮かべ胡散臭い喋りの胡散臭い青年。
私の保護者であり、同僚でもあり、"兄"でもある。
そう、兵悟・シュナイダー・西宮だ。

不幸中の幸い、今日は"彼女連れ"ではなかった。
"彼女"に見られながら1時間も過ごすのは本当にキツイのだ。
「ああ、加子ちゃん？この前の戦いでボロボロになってもうて今修理改修中やねん」
「せっかくやしもうちょい可愛くしたいやん？その方が千代ちゃんも嬉しいやろ？」

ヘラヘラした笑みを浮かべ、ケラケラとこちらに話を振ってくる。
「それを私に振ってくる神経が本当に理解できません。大体人を待たせておいて…」
あらかじめシミュレートしておいた軽蔑のセリフを、絶対零度の表情で出力する。
私の演技は今日も及第点だったらしい。嬉しそうに身悶えする彼。

一通り罵詈雑言を堪能するとはパンと手を叩きそこからは近況報告と食事の時間。
唯一の癒やしのひとときだ。余計なことを考えず仕事の話と料理の感想を吐くだけ。
まあその間も向こうはニタニタとこちらを生暖かい目で見てくるのだが無視した。
無視しても興奮してくるのでたちが悪いが、本当にマシな方だ。
毎回味はわからないので感想のために予習で数日前に同じメニューを食べてる。

そうやって食事を終え、一通り満足した彼は最後に大金を置いて去っていく。
「今日はホンマにごっそさん！また来月も楽しみにしとるで！ほな！」
ご馳走になっているのは私で、私はこの時間が本当に苦痛なのだが。
でも、仕方ないのだ。彼からあの子を奪ってしまったのは、私なのだから。
あの"彼女"も、こうして私に会うのも、彼が彼自身に科した戒めで。
「ただいま、加子ちゃん。今日はね、貴女のお兄さんと⋯」
一時の感情に流されて見捨て、挙げ句は望まぬ再生をあの子に与えた私への、戒め。

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