【リヴァイアサン】UGN支部長としての立場で接する時に呼んでいることが多い。お仕事モード

【霧谷さん】完全にプライベートの時の呼び方。割と砕けている。

【キ・リ・タ・ニ・サ・ン？】多忙のあまり自身の事を疎かにしていることが判明した時ににっこにこ顔で切り出す呼び方。ギャグのようにも見受けられるが冗談抜きで身を案じているが故に本気で怒ってる状態。この状態に対してどのように思っているかは霧谷雄吾本人しか知らない。

物心ついた時から私は一人だった。まだ赤子だった時に捨てられたのだという。孤児院の院長さんは良くしてくれたけどそれも孤児院の規則で中学を卒業するまでの話。
一般的ならそこから高校生活が始まるのだろうけどあいにくと通う時間もお金もないので仕方なく働くことになりました。
多くの人が驚くけれどそれは最初のうちだけ。なれると何事もなかったかのようにそれぞれの仕事を始めるのです。
多くの人が悲しんでくれたけれど誰も手を差し伸べてくれないの(それが視線や口先だけの同情)だと気付くころには笑うことは無くなりました。
多くの人が憐れんでいたけれど誰も助けてくれないの(それが自分自身より下の人間を見つけた優越感)だと気付いた時には泣くことは無くなりました。
私は生きることだけで精いっぱいで人生を楽しむ時間はありませんでした。――あの日までは
いつも通りの日々、バイト終わりにスーパーで割引のお弁当を買いに行くのが日課となりつつあった雨の日の事。
普段通りに仕事を終え家へのショートカットとして使っていた路地裏に入りそのまま帰ろうとしたとき
強い衝撃共に気が付けば路地裏の壁に激突していました。訳も分からずにそのまま立ち上がろうと視線を落としたその時に腹部が抉れていて体内にあったはずのものが周囲に散らばっていました。直感的に「あぁ、これは助からないな」と思い体を動かすことを諦めました。路地裏の出来事なのできっと誰にも気づかれずに死んでいくのだと思うと今までの生きていた意味は何だったのだろうかと悲しくなったけどもう泣くことは出来なくなったので涙は出ませんでした。
いっぱい血が出たせいか目の前が段々と暗くなり、せめて次があるならもっといい生き方をしたかったなぁと目を閉じて

気が付けば何処かの病院の一室にいました。死んだのだとばかりに思っていたのでとても困惑していたのをよく覚えています。
そこで出会ったのがリヴァイアサンこと霧谷雄吾本人でした。聞く話によれば霧谷さんの治療とオーヴァード？というものになったことで何とか一命を取り留めたとの事らしい。出来るのならUGNイリーガルというものになって欲しいといわれましたが正直言ってこの状況が本当に現実なのかすらも曖昧ではあったけれどそれでも自分では払えない治療費のためと思ってよく分かっていないまま二つ返事で了承してそこからは今までの暮らしと別世界のような日々が始まりました。
ずっと行けるはずなんてないと思っていた高校や大学へと任務ではあったけれど通うことが出来たり、他の支部の応援のための出張だったけれど色々な所へと旅行出来たりと今までの暮らしと天と地の差がありすぎて時々目が回るような思いをしていたけれどその日々はかけがえのない大切なものとして胸のうちに残っているのです。
しばらくしてから霧谷支部長の部下として働くことになり色々な出来事を共にしました。自分を助けてくれた人に恩返しをしたいと頑張って仕事をしていくうちに霧谷雄吾という人に少しずつ惹かれていたのは自覚していましたが相手はUGN日本支部長という超大物。そんな個人の我儘(おもい)を伝えれるわけもなくこの感情はひっそりと表に出すことは無くしました。
あの何も見えない暗闇からなくなるはずの明日(輝ける光)を見せてくれた凄い人。きっとあの人にとって今まで助けた人と何ら変わりはないのだろうけれど、それでももしあなたの行く先が見えないものになったのならその時は私の光であなたの道を少しでも明るくなるのであれば私が犠牲になるとしても躊躇い無くその先を照らしてみせるでしょう。
　どうかあなたの幸福な日々が続きますように。