容姿・経歴・その他メモ

彼女は幼いころにこの街に捨てられた。
師匠と出会うまでは野良犬のような生活を送っており、この危険な街ではいつ死んでもおかしくない状態だった。
だが、彼女の人生は彼女が師匠と呼ぶ存在と出会ったことで変わっていく。

師匠はこの街では何でも屋のようなことをやっており、それで手に入れた資金で自分の欲望を叶えようとしていた。
その欲望は「捨てられた子供達がちゃんと人生を歩めるようにする」というものだった。
理由はこの街で生きてきて、そういうのを見ると気分が悪くなるかららしい。

出会った当初はまだ資金がなく、多くの子供達の面倒を見れないためたまに路地裏にいる子供にご飯等を上げるだけだった。彼女もその中の一人だった。
師匠が会いに来るたび後をつけ、何度目かに家を突き止め師匠に自分も仕事の手伝いがしたいと申し出る。
最初は断られたが、何度も頼み込んだ結果雑用として雇われるようになった。

師匠と出会ってから数年がたち、師匠の欲望もようやく叶いそうになったある日。
この街で力のあるFHセルと敵対してしまう。
理由は、街にいる子供を実験に使おうとしたからだ。
師匠はそれを止めるために、子供達を連れ去ろうとしたFHエージェント達と戦った。
力のない彼女は師匠を助けることはできず、ただ子供達を連れて逃げるしかなかった。
そうして子供達を安全な場所まで連れてった後、彼女は師匠が戦っていた場所に戻る。

そこには師匠しかいなかった。どうやら子供達を連れ去ろうとした者たちは撤退したらしい。
だが、その代償は大きかった。

師匠が最後に残した言葉は「君達が無事でよかった。…欲望を叶えられずに終わるのは悔しいが、それでも僕の残したお金があればきっとこの街から出て普通の生活を送れるはずだ。…それまであの子らの面倒よろしくね」
そういって師匠は還らぬ人となってしまう。
結局最後まで自分の名前を名乗ることはなかったが、それでも彼女にとっては一番大事な存在なのは変わらない。

あれから数年。彼女は師匠の願いを叶えるべくこの街に戻り、多くの資金を稼ぎ、力を手に入れるために行動を続けていた。
そんな中、彼女はFHのトップであるコードウェル博士と出会う。
なぜ彼が現れたのかはわからない。だが、自分の力と欲望に興味があると告げてきた。
彼女はしばらくの間、自分の欲望を叶えるためにコードウェル博士の指示のもと行動し、ついにはマスターの称号を与えられる程まで上り詰めた。
だが、彼女はマスターレイスになることはなかった。
コードウェル博士いわく、その飢餓感を埋めるほどの欲望を満たすことができたときにまた会おう。それまで、渡すことはできないと。

彼女はマスターレイスになれればすぐにでも欲望が叶えられると思っていた。だが、なることはできず嘆いた時もあったが、ここに至るまでに彼女は多くの財力と力を手に入れた。
だが、それだけでは多くのものが足りないが、子供達を地獄から助け出し、日常に向かう手伝いくらいはできるだろうと思い、彼女は今のセルを作り出し、子供達や他のセルから捨てられた存在を集め、自らの飢餓感を埋めるように、師匠の欲望のために活動を続けている。

コードネームの由来は、ここのセルが捨てられた子達にとってこれ以上捨てられる事のないように、そしていずれ来る自分の物語が始まるまでの前日譚のようになって欲しい為。名付け親は師匠だが、使われる前に死んでしまった為願いと共に彼女が引き継いでいる。

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