十代の少女のような外見でありながら、老化が止まっており見た目以上の年齢を生きている。
世界にレネゲイドが拡散以前の20年以上前からのオーヴァード。

快活で会話好きな印象を与えるが、
人との距離を測ってるところがありその本心を明かすことは稀。
冗談で煙に巻きながら、相手の様子を探っていることが多い。
芯のところで苛烈な性格であり、追い詰められるとその地が出てしまうことがある。

表面的には明るく軽妙な会話を繰り広げながらも、深く人と関わることを避けるスタンスは一貫しており、
「善き人間」の未来が報われる世界をどこかで願っている。
それでも結局のところお節介な性質が災いして不必要に入れ込んでしまうことも多いようだ。

気に入った相手に対しては、遠回しなお節介を焼くことが楽しみになっているものの、
自分自身の願いや欲求には無自覚で、それらを意識的に優先することはほとんどない。
人間の善悪を幾度となく目にしてきた結果、彼女の奥底には深い諦観と微かな希望が沈殿しており、
いつか出会った人のため、まだ来ない未来のため、日々を過ごしている。

片思いの相手を自分の手の届かないところで失ったことがある。

まだレネゲイドに日常が変貌してしまう少し前に両親と一人の弟がいる普通の家庭で育った。
15歳のある日、大きな事故が起きて両親を失い大きな企業グループと提携のある児童養護施設へと預けられる。
そこは当時の流行りであった「超能力開発」に積極的な施設であり、
そこで子供たちに与えられていたものが「超常物質」と呼ばれていた物品の数々。
現在では"｜遺産《レガシー》"と呼ばれる強力なレネゲイドが宿る遺品達だ。

緋瞳は偶然その中のひとつと適合。
以降は観察対象として扱われ、強制的な実験と管理のもとで過ごす日々が続くこととなった。
しかしある契機から施設を脱走。
以後は身分を偽り各地を渡り歩きながら、自らの遺産と共にひっそりと生き延びていた。

現在は自由な立場で、学園や会社など自由な場所を渡り歩いている。
UGNへも協力的な態度を取っており、"遺産"絡みの事件も何度か解決している。

インドで発見された黒い円盤状のEXレネゲイド。
遠い昔に空から降ってきた物だと現地で言い伝えられており、常にこの物体は争いの中心にあったという。
調査の結果、この星には在り得ない体系の異星のEXレネゲイドであることが確認される。
"遺産"として正式に神城グループに回収された。

単独では活性化しない性質だったため、前もって用意された孤児から適合者を探すことになる。
しばらくの調査の後に1人の少女が適合者として遺産が起動できることは判明したが、不幸な事故が発生して研究は頓挫。
遺産の適合した少女は姿を消した。

事故が発生するまでの僅かな期間に採取されたデータしか現存していないものの、適合者の知覚能力を引き上げる効果がある。
適合者は五感、特に視覚の著しい強化が見られ、それに伴って脳内の情報処理能力も高められているようだ。
さらに加えて、視界内であればどこにでも光の矢を発生させ予備動作無しで攻撃行動をすることも可能。
以上の事実から、これは古代のインドで利用された超越武具「クリシュナの光輪」の正体だと結論付けられた。
この遺産は一度起動されると適合者の体内に取り込まれ、摘出が不可能となることが後にわかっている。