盟友である坂元竜二と二人でユニット『Harmonic Void』を結成したボーカリスト。
幼少期からピアノ、声楽、ヴァイオリンとありとあらゆる音楽の教育をされてきた。
これもひとえに一代で会社を育て上げた父の資産力の賜物だ。
詩奏自身も楽しんで受けており、大人になってからは必ず歌手になると決めていた。
その夢を叶えてボーカリストとなった彼女だが、天性の歌声は持っていたが全く売れていなかった。
そんな折一人で駅前を彷徨いていると、ある歌が聞こえてくる。
声はそれほどではなかったが、その歌詞とメロディが嫌というほどあっており、彼女はその曲に惚れてしまった。
歌っていた路上ミュージシャンにその歌は誰のですかと聞いてみると、作詞作曲全て自身でやっていると言っていた。
彼女はすぐさま一緒にやらないかと誘い、その男も乗ってくれた。
その男こそ、のちの大人気ユニットの片割れ坂元竜二である。
しかし、良い歌、良い声があっても売れないのが昨今の音楽業界。
このままでは、ダメだと思ってしまった城音寺は、願ってしまった。

「より魅せる声を。観客の心に響く魅惑の歌声を」と。

それは幸運か、否か。その渇望は彼女にオーヴァードとしての力を授けた。
そして、彼女はその力からくる歌声と、坂本の作曲センスを武器にスター街道を一気にかけ上がった。
彼女たちのユニットは神城早月のめにもとまり、神城グループのレーベル『ゴッドエンターテインメント』の所属となった。

UGNエージェントにも誘われたが、彼女は自由に音楽活動ができなくなることを憂い、その申し出を断った。

名前の由来は、”どんな虚無でも、私たちの歌で共鳴させられるように”という願いから。
彼女たちが作る楽曲は、以下のように呼ばれている
　”ダーク・エレクトロニカ”と。
坂本の作るミステリアスで神秘的な雰囲気を持ち、シンセサイザーや電子音を活用した深みのあるサウンドと、彼女の歌声が持つ夢幻的なヴォイスが混ざり合う重厚感のあるビートやメロディが特徴。
この独特なサウンドが世界的に大反響をよび、一躍スターとなった。
ダーク・エレクトロニカは、1990年代にはやり、その後テクノ系にその場を奪われた音楽ジャンルだが、
彼女らは昔のダーク・エレクトロニカの良さも残しつつ、時代に合わせた進行も取り入れ、老若男女から評価されるに至った

西園 彬(にしぞの あき)。
芸術的センスは皆無な代わりにそれ以外の事柄は大抵こなす侍従長。
彼女は音楽への理解が全くなく、故にあなたが苦しんでいる時になんの重みもない慰めの言葉を気負いなく掛けてくる。
彼女はあなたの愚痴を聞いているんだか聞いていないんだか、一通り話を聞いた後に一杯のお茶を淹れ、一息つくことを提案した。
それ以降、彼女はあなた付きの侍従として、音楽を除く大体の面倒を見てくれた。
特に、UGNとの繋がりを持っていたため、レネゲイドに関する知識におけるサポートは大いに役立った事でしょう(ただし、彼女は左足を失っており、実際の戦場においては役に立つことはない。日常生活を送る分には義足で事足りている)。

音楽の知識がないからこそ、そばにいると気軽に愚痴をこぼしてしまう。
知識がないからこそ、腹の立つおせっかいも入ってこない。
この関係性が非常に心地よく、彼女にはついつい甘えてしまう。
甘えすぎて、気が立っているとき（ライブが本当に入りが悪かった時や、うまく決まらなかった時）、とんでもなくひどい言葉で八つ当たりをしてしまう。

「なにやってんの、わたし....」

けど彼女は何のことかと言わんばかりに、気にせず

「ええ、さっぱりです。あなたの辛さとか苦しさとかは分からないので除くことはできません。でも、辛くて苦しいって感じていることを覚えておくことはできます」

と言い退ける。
知らないところで、不満や怒りもあっただろう。
だけど、そんなの私の前では見せずに今日ここまでついてきてくれた。
ここまでついてきてくれた彼女には、恩返しをしなくちゃ

ものすごく信頼している。
あまえて暴言なんか吐いてしまっても、数時間後には多分詩奏から謝る

今日は駅前で幼いRBに出会った。
放っとくのも危ないから、アキに連絡してもらってM市支部に連れていったの。
そしたら、その子の世話押し付けられちゃって、、、
公園とかショッピングモールとかに連れて行ってたら、なんか可愛くて愛着が湧いちゃった。
その子にいろいろなこと教えてたら、タタカってやつがおそってきて。
おわったとおもったら今度はT.B.P.ってやつがくるなんて。
支部が襲われたから、彼らのアジトを調べて叩きに行ったら、支部のこと人質にとってきたから
ほんとにガバナーに対してはむかついちゃって。
彼を殺すのも何も反対はしなかった。
そしたら、カカワが人間は関わり合いの果てには争いがあるのですねだって、、、
たしかに人同士関わり合いを持って、なにもお互いに争わずに仲良くい続けるなんてそんな都合のよいことは99%起こらないわ
でも、その争いの果てにより強い結束があるって知って欲しいの、、
人は時には大切な人、時には自分を守るために争ってしまうけど、そのあと分かり合えるはずだから、、
ってこと教えたかったのに、。
なんで、、わかってくれないの？
カカワそう決めつけるのはまだ早いよ、、、、

カカワなんでわかってくれないのっ？？
いままで色々見てきたなら、その答えが最善で唯一の答えなんかじゃないって、
今のカカワならわかるんじゃない？
あぁでもそうか、ここまでやったからには引き返せないってこと？
そんなことないよ。
もっとヒトは自由でいいんだ。
だから、カカワ、あなたを解放してあげるよ。なにがあっても

-----クライマックス戦闘後------
そんな、そんな、私はあなたと一緒にいたかっただけなのに
苦しそうに、それでも理想のために頑張っているあなたを救いたかっただけなのに
これがおわったらまた一緒に帰れると思ったのに

-------------数日後-------
M市支部には、活動の休止願をだした
あれから、カカワとの思い出を辿るようにずっとこの街を彷徨いている
あの子の影をたどるようにずっと、ずっと
こうするしか、いやこうしていないと生きていられない気がした。
そんなことをしていたある日、カカワと遊んだ公園でコーヒーを飲んでいると、
声をかけられた。
顔をむけると、そこにはあの子そっくりの誰かがいた。
生まれ変わりのカカワだった。
あぁ、こんなこともあるんだ。
せつなさと嬉しさで心が掻き乱された。
また教えてくださいという彼女だが、一緒に学んでいこうと答え、また支部に戻った。
いまはカカワと一緒に、街をまわったり、している。
カカワはまた、前のカカワとおなじ答えを出してしまうかもしれない。
でもそうなる前に、ちゃんと向き合って、一緒に考えていこうと思う。
だから、カカワ勝手にどっか行ったりしないでね。