彼女はもとは普通の家庭の普通の両親のもとに生まれた普通の人間だった。

彼女はわずか3歳でジャームに両親を殺されている。自身も犠牲となり、美しい黒髪は冥府を思わせる美しくも恐ろしい銀髪、目は地獄の血の海を思わせる真紅に染まった。
彼女は死によって覚醒した。地獄を見た彼女は両親についての一切の記憶をなくし、露頭に彷徨った。オーヴァードとして力に目覚めたが如何せん幼子。彼女はその力で周りのものを壊し、人間に知らず知らずのうちに害を与えていた。
彼女の噂を聞きUGNは彼女を「家族」として迎えた。幼い彼女はその言葉を信じ、唯一の肉親を愛した。彼女は純正なUGNの人間ではない。が、その佇まいは彼女の適性がこちら側にあることを否が応でも示していた。21才という若さで支部長になったという異色の経歴からもわかるだろう。

非常勤講師として書道を教えている。

偶に授業中に任務に駆り出されることもあるので授業中に先生がいなくなることもしばしば。大半の生徒たちは先生がいないことで自由に時間を使えるようになるということから不思議がっていない。一部の生徒たちの間では先生が今日は途中でいなくなるかどうかという賭けが行われているとかいないとか。

週に2回か3回クラスを持つが、どのクラスの子たちのことも覚えられていない。（覚えようとしているのだけどね…）
これが普通の世界を生きる書道の先生「獅子田雷華」である。尚とあるクラスの副担任（影は薄い）をやっている。

（PLは学校という環境とUGNという環境に挟まれている獅子田ちゃんの胃が心配である。）

たまに街のどこかで獅子田を見かける生徒がいるらしいが、いつも声を掛ける前に姿を消している。その時の彼女の横顔は普段のように穏やかなものではない。真剣で、何か思い詰めているようにも見えたという。

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