はじまりの森

『あら貴女、あたしが見えるのね』
「あなた、だれ？大丈夫？」
『大丈夫に見える？死にそうよ』
「えっと……どうしたらっ」
『……そうね、あなたの身体、半分くれる？』
「？そうしたら助かるの？」
『ええ、多分。ま、無理よね』
「いいよ！」
『……あたしは怖い怖ぁいバーヴァン・シー。貴女の血を吸いつくしてしまうかも。』
「ううん、あなたはそんなことしないよ。わたしはイーファ。えっと……どうしたらいい？」
『……あとで出て行けって言われても無理だからね』

経歴

10歳のある日から妖精憑き(オーヴァード)となる。
虚空と話す様を見た家族の心配をよそに、当の本人は極めて真っ当に育っていった。

15歳のとき、トランジションイヤー(高校1年を通して行われる社会学習)で訪れていた街でジャームハザードに遭遇する。
多くの友人が犠牲となり、彼女は初めて隠していた自分の力を解放する。
当時発足したての中枢評議会(アクシズ)は、頻発する大規模事件に対し、専用の部隊を編成し対処する方針を決定した。
その雛形たる試用部隊によって、ジャームたちは鎮圧された。
自らに宿る力で人々を守れるという事。
同種の力が人を傷つけることがある事。
個人で出来ることには限りがある事。
多くのことを学んだイーファはその後UGNエージェントとなり、カレッジを卒業すると、アイルランド支部からUGN本部へと移籍した。

23歳でテレーズ・ブルムに出会う。
非オーヴァードにも関わらず、なお世界を、未来を護ろうという覚悟。それを実現せしめる理知。
そんな彼女の力になりたい。機会は遠からず訪れた。
前任のRDERTマルコ班長が勇退。次期班長として、テレーズによって選ばれたのはイーファだった。

ビィ(バーヴァン・シー)

10歳のとき、祖父母の家の近くの森で見つけた妖精(レネゲイドビーイング)。
イーファの身体に同居しており、任意でイーファの五感を共有できる。
黒い霧を通して物体を吸収・貯蔵できる。
伝承のバーヴァン・シーは森で男性を誘惑し血を吸いつくすとされる。

性格

イーファ　善・中立　
ビィ　　　悪・中立

関係

・アイシェ＝アルトゥウ　○信頼/不安
真面目で優秀な部下。RDERTへの急な抜擢でもやってこれたのは彼女のサポートのおかげだろう。

戦闘スタイル

戦闘中、彼女の周囲には黒い霧のようなレネゲイドが漂う。霧で見えづらいが足が蹄に変化する。
攻撃時には合図とともに敵の足元の霧から槍が生え、突き穿つ。
被攻撃時には攻撃を黒い霧が包み込んで消失させる。

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