ごく普通の中流家庭にて長女として生まれる。
平凡でありふれた家庭だったが、今となってはあの時の思い出が一番幸せな記憶になる。
12年前、押し入り強盗のようなていで家の中に侵入してきたオーヴァード(ジャーム)に家族と共に殺害され、死をきっかけに覚醒。
ジャームはその後駆け付けたオーヴァードによって処分される。
肉親を亡くし、覚醒したばかりの綾世をUGNが保護した。その後、「プロジェクト・アダムカモン」の実験体として投入される。
研究所内での暮らしは共通HOの通りである。惨憺たる実験の中、摩耗する肉体と精神をなんとか明日を生きるため繋ぎ止める日々。幸せだった過去を思い出しては毎晩慟哭していた。

研究から開放されて以降、実験中に得ることができなかった義務教育分の学を積むとすぐにUGNから離れた。
近くにオーヴァードがいるだけでレネゲイドに対する激しい憎悪を抑えられなかったから。実際、研究所を出てからUGNの保護下に入っていた期間も頻繁に癇癪を起こし、職員たちの手を煩わせていた。（当時9歳くらい？）
頼りだった親戚の元を訪れれば、UGNの記憶処理により『両親が強盗に襲われ亡くなり、重体に陥った娘が長い時を経て退院した』という内容に書き換わっていた。
そんな世間に都合良く歪められた現実にも嫌気が差し、中学を卒業すると親戚からも離れて過ごすようになった。

高校からは努めて「ごく普通の女の子」へと戻るため奮起した。
自分は凄惨な事件の被害者でもなければ、暗躍する組織の元実験体でもないと思い込むように生活する。

毎年恒例の墓参りのような儀式も本心では参加したいと思っていないが、生き残った仲間たちとの再会で癒やされているのも事実である。

現在は大学で非オーヴァードたちとキャンパスライフを謳歌している。また、根絶するべくレネゲイドについても日々学んでいる。嫌いなのにどんどん詳しくなるアンチだ…

表面にあまり出ないものの感受性が豊か。普段は穏やかだが、学校の友人たちの前ではひた隠しにしているだけで本来はヒステリーになりやすく毒舌家なところがある。

対オーヴァード（レネゲイドビーイング含）相手だと組織の垣根なく顕著に邪険な態度を取る。特に大人は嫌い。ジャームに対してはどんな相手であれ殺意しかない。
かつての仲間たちはオーヴァードではあるが、辛い時期を共に過ごしたことで絆を感じている。かなり心を開いており、一番素を出せる。
適度に甘えつつ、過去に支えてもらったように自分も相手のために何かをしたいと思っている。しかし自分からは会いづらいとも感じているため、未鳥やPC1、PC2にもUGNを離れて欲しいと考えている。

イリーガルとしての活動も非常に消極的であり、救援を依頼されても大抵応じない。かつての仲間たちからのお願いであればやっと聞く程度。また、明らかに緊急性のある内容かつ人手がなければ手を貸す。そうでもなければ「他が対応するだろう」と放置する。

髪を急速に伸ばして（勝手に伸びる）周囲を覆う。
近寄った敵に纏わりついて生気を吸収する。
髪は自分の体も蝕み、自分のものか相手のものか分からない血の色で染まる。攻撃すればするほど自我を失う。

名前の由来：カラミアジカ
CNの由来：泣き女の「バンシー」と実験体「ナンバー〇〇」から

キミたちは元実験体である
キミたちの体はつぎはぎである
キミたちの精神は混成とし
キミたちの足元に落ちる影は過去である

すなわち、キミたちは忘れられる者である

ダブルクロス　the 3rd edition
「プロジェクトコード・ハルモニアスグリーン」
ダブルクロス──それは裏切りを意味する言葉。

反響する機械の駆動音、子どもたちの苦痛のこだま、暗がりに潜む地下牢
キミたちの心を刺す11年前の記憶の数々
それらは全て光の中に葬り去られた

その筈だった、一人の男が封じられた光の中に手を伸ばすまでは
男は闇を掘り起こすことを誓った
それは紛うことなきキミたちのために

いつか忘れられる子どもたちへ
結べ、記憶の焦点を

ダブルクロス　the 3rd edition
キャンペーン：プロジェクトコード・ハルモニアスグリーン
「1st code: Yellows on the Memory」
ダブルクロス──それは裏切りを意味する言葉。

ワークス／カヴァー：指定なし／指定なし
シナリオロイス：プロジェクト・アダムカドモン
推奨感情P／N：執着／厭気
　キミは元実験体という事実に辟易している。そんな出自を突き付けられる環境を厭ったためか、それとも他の理由か、キミは現在UGNを離れてイリーガルとして活動している。
　そんな中、今年もPCたちから「実験施設跡に行こう」という誘いを受ける。様々な思いを抱きながらもキミは、あの場所へ向かうことにした。

反響する大人になれない子どもの呻き声
その孤独は未だ11年前に楔を打たれたままで
生々しい痛みをありありと記憶したままでいる

未だ飛ぶことを能わぬ鳥は叫び続ける
誰に？キミたちに
だって彼が願うのはたった一つの約束だから

いつか忘れられるキミたちへ
誓え、心に刻むべき思いを

ダブルクロス　the 3rd edition
キャンペーン：プロジェクトコード・ハルモニアスグリーン
「2nd code: Forget US Not」
ダブルクロス──それは裏切りを意味する言葉。
そして忘却──それは永遠を意味する言葉。

◆PC③,PC④
ワークス／カヴァー：指定なし／指定なし
シナリオロイス：「ハルモニアス・グリーン計画」
推奨感情P／N：任意／任意
望もうとも望まぬとも、過去を清算する時は迫っているらしい。
キミたちと「ハルモニアス・グリーン計画」との関係を一区切りつけなくてはならない。